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【完結】追放された第二王女、辺境王領の監査官になる 〜毒舌黒柴フェンリルと暴く王国の陰謀〜  作者: 柴門そら


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第23話 黒い小麦畑

「...様、レオノーラ様!」


「な、何?エイミー」


「また、考えながら意識をどこかに飛ばしてましたね」


「そんなことないわよ。

敏腕監査官レオノーラの優雅な思考整理時間よ。」


『お前の考えていることは、まぁわかる。

今日は王領セレーヌの事件との繋がりがはっきりするだろう』


ヴェルは私の隣で丸くなっている。


街を抜け、家が少なくなってきて畑の景色が増え始めた。


「あ、あそこです!

帯のように、小麦畑の色が変わっているのが見えますか?」


馬車の中から見てみると、なるほど帯状に小麦が枯れている。


かなり広い、というか長い?範囲だ。


『キース、地図はあるか?』


今日はフローラもいるのでヴェルは念話での会話だ。


「レオノーラ様、地図はここに」


『この帯がどのあたりに伸びているのかを見てみろ』


「あの山あたりから帯状に伸びているようですね。」


「そうね」


(ヴェル、一体何を言いたいの?)


『声を出さずに聞け。

あの山から、この帯状の小麦畑の下には竜脈がある。

竜脈に沿って小麦が枯れているんだ』


「ここです!ここがうちの畑です。兄さんを呼んできますね!」


とフローラが馬車から降りて駆けていった。


「ヴェル、いまのうちに説明してちょうだい。」


「いいか、この国には竜脈というものが地下にあるんだ。

その流れが乱れると色々な影響が出ると言われている。

竜脈に沿って小麦が枯れているなら十中八九それが理由だ。

だから魔物も騒ぎ出す」


「竜脈は王族の教育で聞いてはいるけど、

それがこんな影響があるなんて知らなかったわ」


「数百年に1度起きる変化らしい。今がその始まりかもしれん。

レオノーラ、お前は追放されたのではなく、

この調査のために辺境にとばされたのかもしれんな」


エイミーがなぜかヴェルを睨んでいる。


「お待たせしました。兄を連れてきました!」


フローラが一人の男性を連れて戻ってきた。


「王都からの調査の方ってききましたが」


「ええ、そうよ。フローラにもお願いしたのだけど、小麦畑を見せてもらえないかしら?」


「それは、もう、ぜひに。

副ギルド長がいつも気にかけてくれてたんですが、あんなことになってしまって」


「副ギルド長はここにも足を伸ばしていたのね」


「ええ、そして陳情書を書いてくれました」


そして案内されて、枯れている小麦を見に行った。

なるほど、枯れているっていうより、黒っぽく色が変わっている。


「枯れてるって言うより、黒くなっているのね。」


「はい、最初は色が変わったな、くらいなんですが、どんどん色が濃くなるんです。

この辺りは例年小麦の出来も良くて、豊作なことが多い土地柄なんですが、

ここ数ヶ月でこんな状態に...」


そして見渡すと、農家の家が点在し、ほぼ小麦畑が広がっている。

帯状に黒くなっている景色はちょっと異質だ。


その帯の中に、民家ではない建物が見える。

ちょうど小麦畑に挟まれて幾つかの建物がある。


「あのいくつかある建物は何かしら?」


「あれは教会と村の集会所です。

この辺りの村の者が通う教会で、村長の家もその近くにあります」


『教会...』


ヴェルの念話が聞こえる。


『テイラーが消えたのも教会だったな。ここは一旦引いて、作戦会議だな』



そこに、一人の初老の男が現れた。


「あ、村長!」

フローラの兄が駆け寄る。


「これはこれは、王都からの調査とのこと、感謝いたします。

私はここの村の村長のロマーノと申します。」


うやうやしく挨拶をされた。


「ロマーノ村長、急にお邪魔して申し訳ありません。監査官のレオノーラです」


「あぁ、あなた様が、王都からの監査官の方でしたか。

遠路ありがとうございます。

他にご覧になりたい場所はありますか?


ご案内いたしますのでなんなりとお申し付けください。


あぁ、あとこの時間だと、これから街へ戻る前に日が暮れるでしょう。

今日はこの村にお泊りいただくこともできますよ。教会に神官もおりますので。」


エイミーとキースと顔を見合わせる。


(((怪しい)))


『確かに怪しいな。でも、罠だとしても解決は早くなるだろう』


超絶優秀な監察官の私の勘が言っている。


これは絶対によろしくない。よろしくないけど...

やはり危険に飛び込んでしまうのね。私。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

もしレオノーラと黒柴フェンリルの旅をもう少し見守ってもいいと思っていただけたなら、ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです。

次回も、どうぞよろしくお願いいたします

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