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【完結】追放された第二王女、辺境王領の監査官になる 〜毒舌黒柴フェンリルと暴く王国の陰謀〜  作者: 柴門そら


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第18話 侵入者

「レオノーラ、ここにいろ」


「ちょっとヴェル、喋っちゃダメだってば!」


「どうせすぐバレるだろ」


キースが隣で目をこれでもかというほど見開いている。

驚きすぎると人って言葉が出ないのね。


「オレがちょっと中を見てくるからここで待て。」


黒いモヤが出てドアの隙間にヴェルがすうっと消えていった。


キースはさらに1段階、目を大きくしている。


「レ、レオノーラ様、ヴェルは一体...」


はぁっとため息をついて、


「黙っていてごめんなさいね、キース。


一緒に旅をするなら話さなくちゃって思ってたんだけど。

後でゆっくり話すわ。他言無用よ。」


まだ無言で必死に考えている様子。

意外に頭硬いわね、キースって。


「レオノーラ様、今考えてることわかりますよ。

キースのこと頭硬いって思ってますよね」


「エイミー、なんでわかるのよ?」


「レオノーラ様の表情はとてもわかりやすいですから。

王族っぽくなくていいと思います」


(それは褒めてないような気が...)


するとヴェルが戻ってきた。


「トーマスが倒れているぞ。

誰かが屋敷の中に侵入していたらしい。


もう屋敷内には気配はない。いくぞ」


全員でヴェルの後を追う。


「「「トーマス!」」」


トーマスは、キッチンの食品庫の前でうつぶせで倒れていた。

食材を確認しようとして、後ろから襲われたらしい。


「うぅぅ...」

「トーマス、しっかりして」


トーマスを起こそうとしたら、


「レオノーラ様、あまりすぐに動かしてはいけません。

頭を打ったようですから。」


とキースとエイミーが止めに入る。


「何者かに頭を殴られたようです。いててて...」


めっちゃ大きいタンコブができていた。


「面目ない...」


「トーマスを一人で行かせてごめんなさいね。何があったの?」


「馬に水をやってから、今日の食材を確認しようとしたら後ろからゴン!」でした。


「相手の顔は見た?」


「いえ、後ろからだったんで。でも複数の声が聞こえた気がします。


「まずはお医者様を呼ぶわ」


「そういえば、管理人とメイドはいるはずなのに」


「そうなんです、誰もいないのでおかしいなと思ったんですけれど、油断しました。」


「彼らは大丈夫かしら?皆で探しましょう」


ヴェルは気配がないとは言っていたけれど、

念のため、

私はエイミーと、

キースとヴェルの二手に分かれる。



「なぁ、ヴェル、お前いったい何者なんだ?」


「ハハハ、俺様は完全超絶に強い魔獣フェンリル様だ」


「ええ、そのちっこい姿でフェンリル?完全超絶って」


「っていうかなんで喋れるんだ。」


「今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ、彼らを探すぞ。」


-------


庭の方から、


「いたわ!」

猿ぐつわをされて縛られた状態の

管理人とメイドが庭の倉庫に閉じ込められていた。


「あなたたち、怪我はない?一体なにがあったの?」


椅子に座らせて

少し落ち着いた様子の二人に話しかける。


「さ、3人組の男がいきなりやってきて、倉庫の中に閉じ込められたんです。」

とメイドが震えながら答える。


「家探しした形跡もないし、一体何が目的だったのかしら」


「指輪がどうの...」と言っていた気がします。

と管理人の男。


指輪?っていうか


私たちはまだここに到着してないってことは、

その指輪は、私たちの持ち物ではないってこと?


「わかったわ。大変だったわね。

もう今日は休んでちょうだい。」


「警備隊にこの件と、周辺の警備をしてもらうように詰所に伝えてきます」


とキース。


「いや、待て。警備が厳しくなると相手がボロを出しにくくなる」

「とはいえ、レオノーラ様を危険に晒すわけには」


「大丈夫だ。」


「えっ、オレが守る!とかいうわけ?ヴェル?」


キラキラした目を向けてみた。


「...ちっ、まぁ、大丈夫だ。お前は囮だからな。」


「はぁ、囮ー?一応私王族なんですけど...」

「大丈夫だ、お前は勘と運はバッチリなんだろう?」

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


囮になったレオノーラ、果たしてどうなるか...


もしレオノーラと黒柴フェンリルの旅を

もう少し見守ってもいいと思っていただけたなら、

ブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです。

次回も、どうぞよろしくお願いいたします。

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