76
川中副隊長をリーダーとするWEF-Japanの隊員達はコスモホークを搭載した空母、コスモフェニックスで急ぎ、サザーブ国に向かっていた。もちろん、各国のWEFも、向かっているところだ。
一方、南の国、サザーブでは、鳥のような宇宙生物、名称が決定して、ロプロサウルスが、村を破壊し人々を殺し、食べていた。
「キャーっ」
サザーブの人々は、残酷で地獄絵巻のような惨状の中、必死に祈っていた。
「神よ、我らを助けたまえ」
祈っている人々も容赦なく、踏みつぶされていく。
そこにWEF-Singaporeの戦闘機から小型ミサイルが、ロプロサウルスに発射された。
しかし、ロプロサウルスには何の効果もない。
そこにWEF-Singaporeのパイロット達にスピーカーから声が出る。
「私はサザーブ国王のクワンタだ。
即刻、宇宙生物への攻撃をやめたまえ」
WEF-Singaporeのパイロット達は絶句する。
そのWEF-Singaporeの女性隊長であるソフィーが答える。
「クワンタ王、なぜですか?
サザーブの人々が殺されているのですよ」
クワンタ王は毅然として答える。
「サザーブの国民は、みな誇りをもっている。
外国の干渉はいらない。
やがて神が助けてくれる。」
ソフィーはため息をつく。
「こうした指導者の間違った思い込みでいつも犠牲になるのは国民です。」
「何を言うか!」
通信で聞いていた瑠璃もため息をついている。
「困ったわ……」
ふと、瑠璃は思いついて、コスモフェニックスの隊員全員が座っている部屋から、一人出て、廊下に出る。
「ね、ファイターマン」
スマホの中のファイターマンが少し慌てたような口ぶりで答える。
「あ、はいはい、空を飛んで行けばいいんですよね。」
瑠璃は苦笑いをして言う。
「いや、そうじゃなくて、相談なんだけど」
「な、なんですか?」
「ファイターマン、あなたは自分の体を電子化して、私のスマホに居ついているのよね?」
「はい……なんかとげのある言い方……」
「と言うことは私たち、WEF内だけで使っている通信アプリで現地のいるWEFのパイロットのスマホに瞬時に移動できない?」
「ええええ!?」
ファイターマンは驚愕する。
しかし、少し考えたあとで言った。
「うぅーん、やった事はないですが、可能かもしれませんねぇ……」




