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超人ファイターマン  作者: 小泉たかし
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佐内は川中に肘をついたタイミングで王宮が揺れたので驚いた。


だが、窓の外を見ると、空が赤く染まり、轟音と爆発音が響き渡っていた。


ウダンボ星人のUFO群が、ジャミラン星に襲来したのだ。

「な、なんや、あれは!」


近田が叫び、窓の外を指差した。数個の赤いUFOが、遠くの空に浮かんでいた。


その赤いUFOは下に向かって爆撃を加えていた。

「ウダンボ星人……!

奴らが来たのね!」

百合の顔から血の気が引いた。


彼女の言葉に、WEF-Japanの隊員たちも緊張感を高めた。


そして、赤い炎の光に、変な形の山影を見て、佐内は気づいた!

「もしかして、あの方向は私たちのコスモライナーを置いてある方向?」


「まずい!」

近田はすかさず指にはめたコントローラーに叫んだ。

「コスモライナー!

オートテイクオフ!」


そして、炎の赤い光の中から、機影が飛び立つのが見えた。

「よかった……。この星でも伝播が通じる……」

本郷がレーザーガンを構え、周囲を警戒した。

「これはただ事じゃない!

私たちが来たことが、この攻撃のきっかけとなっている」


百合も同意した。

「そうですね。

いつもの食料を捕らえて食べに来たという感じではありません。」


その時、空中でUFO数個が合体し始めた。


そして、巨大な殺戮ロボットへと姿を変えていく。その異様な姿に、隊員たちは息を呑んだ。


百合の首からかけていたペンダントが激しく瞬いた。


そして、百合は耳を傾けるようにした後、うなずいた。

「あれは……ノイズメーカー!」

百合が震える声で呟いた。

「ノイズメーカーだと?

一体何なんだ、それは!」

「あれは殺戮兵器です!」

近田はけげんそうな顔をして聞く。

「百合はん、そのペンダントはどこかと通信して貼るのか?」

百合は困惑顔で答える。

「いえ、物心ついたときからこのペンダントは首からかけていたんですが、さびしかったりするとこのペンダントに話しかけると、時々光ってくれたり、わからないことがあると、なんとなく私の頭の中に言葉が浮かんでくるのです。」


その時、ノイズメーカーは、くるりと向きを変え、その巨大な腕を振り上げ、王宮のあるジャミラン星の都市へと攻撃を開始した。


そして合成音声が聞こえてきた。

「ホカノホシニ、タスケヲモトメタコトワ ユルサナイ コノホシハ ショブンスル」


建物を破壊し、街を炎上させる。踏み殺されるガマガエルたちの悲鳴が、空中に響き渡った。


瑠璃も百合も悲鳴を上げた。

「きゃー、なんてことを!」

「くそっ!


瑠璃の耳にファイターマンの声が聞こえた。

なんとか止めねば!」

「ファイターマン、行ける?」

「もちろんです。」


瑠璃は皆に気づかれないようにそっとスマートフォンを窓に向け、小さい声でつぶやいた。

「チェ……ンジ……フフ……ァイと……」


すると、燃え盛る夜の町に、さらにまばゆい光が現れ、ファイターマンが登場した。

WEF-Japanの隊員達は驚いた。近田も思わず叫んだ。

「な、なんでや、ファイターマンが現れるんや?」


近田ははっとして言った。

「さてはコスモライナーにヤモリみたいにくっついてきたな?」


ファイターマンは少しよろけたが、そんなことよりと思ったか、素早くボディアーマーを身に着け、ノイズメーカーに立ち向かっていった。


しかし、ものすごい力でファイターマンは跳ね飛ばされた。


ファイターマンはジャミラン星の街の建物に激突し、がれきの中に埋もれた。


土煙の中、ファイターマンは立ち上がり、猛然とさらにノイズメーカーの懐に飛び込もうとした。ノイズメーカーは再び突進してくるファイターマンを受けて立とうとして前かがみになった。


しかし、それはファイターマンのフェイントだった。


ファイターマンは素早く後ろに回り、ノイズメーカーを後ろから押し倒した。ノイズメーカーはガシャーンと前に倒れた。


しかし、すぐさまノイズメーカーは数個のUFOに分解して宙に浮いた。ファイターマンは、ちっと舌を鳴らした。


ばらばらになったウダンボ星人のUFOは、それぞれの機体から破壊レーザービームをあたりかまわず放射した。ファイターマンはなすすべもない。


次々と都市は破壊され、王宮もまた、その猛攻に耐えきれず、崩壊を始めた。

「王宮が……!」

百合が悲鳴を上げた。


瓦礫が降り注ぐ中、ガマガエル王子ヒューマは、百合を庇うようにその身を挺した。


巨大な瓦礫がヒューマ王子に直撃し、彼は瀕死の重傷を負った。

「王子!」


百合が駆け寄り、王子の傍らに膝をついた。


血に染まった王子の姿に、彼女の目から涙が溢れた。

「ごめんなさい……私が、私がもっと早く……」

「いや、いいのです。

怪我はありませんか?

早く逃げてください。」


そして、悔恨の念に駆られ、百合は王子の口にすいに、そっとキスをした。


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