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超人ファイターマン  作者: 小泉たかし
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ホワイトハウスが崩れ去り、その土煙が収まると、そこに巨大ヒーロー、超人ファイターマン、そして巨大化した極悪宇宙人、ダマリナの姿がはっきりと見えてきた。


瑠璃は、思わず叫んだ。

「ファイターマン!」


ファイターマンはいらついていた。

「まったく……、ホワイトハウスを壊さないために等身大で臨んだのに……、しかも警備員の方々の遺体までがれきの中に埋もれさせてしまった……」


瑠璃はすかさず言った。

「ファイターマン、だめよ、冷静になって!

危ない!」


ファイターマンはその声に、はっと気づき、ダマリナに対してファイティングポーズを取る。ダマリナも突進してくる。ファイターマンとダマリナが激突し、大きな音がする。


まさに、巨大な物体と物体がぶつかる音だ。


もともとワシントンDCのホワイトハウス周辺には、ニューヨークと違い、高層のオフィスビルや商業施設はほとんど存在しないため、巨人と巨大宇宙人の戦いは、遠くからでも見ることができた。周囲の人々は、この世のものとは思えないすさまじい戦いを、呆然と見ているだけだった。


ダマリナは、その巨体から繰り出される強力な拳を振り下ろすが、ファイターマンはそれを必死にかわす。しかし、ダマリナの猛攻は止まらない。その巨大な爪が、ファイターマンのボディアーマーを切り裂こうと襲いかかる。


金属が軋む音、火花が散る。


ファイターマンは、その鋭い爪を間一髪で避け、ダマリナの腹部に渾身の蹴りを叩き込む。

「ぐおおおおっ!」


ダマリナが苦悶の声を上げる。ダマリナは怒りに燃え、その巨体から全身に禍々しいオーラを放ち始めた。そのオーラは周囲の空気を歪ませ、地面を焦がしていく。

「これが、我がタンバル星人の真の力だ!」


ダマリナは両手を広げ、空に向かって叫んだ。すると、その両手から凄まじいエネルギー波が放たれる。それはまるで雷雲が地上に降り注ぐかのようで、ファイターマンはそれを全身で受け止める。

「うおおおおおおっ!」


ファイターマンのボディアーマーが悲鳴を上げ、ファイターマンは吹き飛ばされる。


しかし、彼は再び立ち上がり、言った。

「お前のような悪しき存在は、この宇宙に存在することを許さない!

私はお前の処分指令を受けているのだ。」


ファイターマンは、最後の力を振り絞り、ダマリナに向かって突進した。


ダマリナは、その迫力に一瞬怯え、後ずさる。ファイターマンは、ダマリナの巨体に飛びつき、その口に拳を叩きつけ、前腕に取り付けてあるアームランチャーから赤い殺害ビームを発射する。その全身にエネルギーを集中させる。


「これが、今までお前によって殺された宇宙の人々の怒りだ!」


凄まじい閃光が走り、爆音が響き渡る。その衝撃は、ワシントンDC全体を揺るがした。


ダマリナの巨体は、その光に包まれ、徐々にその形を失っていく。

「うわあああああああ!」


ダマリナの断末魔の叫びが響く。


その巨体は、まるで砂時計の砂のように、崩れ落ちていく。


しかし、一瞬、複数の光が空に向かって走った。


ファイターマンははっとする。

「し、しまった!」


ダマリナの体は黒い皮膚がひび割れ、そこから白い粉が舞い上がる。


その粉は、風に乗り、あっという間に石灰の砂となって消えていった。


かつて、この星を恐怖に陥れようとした邪悪な宇宙人は、跡形もなく消えていった。


ファイターマンは、その場に膝をつき、荒い息をついていた。彼のボディアーマーは傷つき、所々焦げ付いていた。


瑠璃は喜びの声を上げた。

「やったわね。

ファイターマン、凄い!」


しかし、ファイターマンは黙ったままだった。

「ファイターマン、どうしたの?」


ファイターマンは、ふらふらっと立ち上がりながら、人々の拍手の中、消えて行った。


消えていく途中で、瑠璃の心の中にファイターマンの声が響いた。

「ダマリナが死ぬ前に、いくつかの光がありました。

たぶん、あれは自分の仲間、宇宙愚連隊に連絡したんです。

もしかしたら、ダマリナの息のかかった宇宙人か宇宙生物が、再び来るのではと……」


瑠璃は驚いた。

「えっ……」

「私は早急に宇宙連邦に電報を打ちます。

そして、早く、宇宙連邦の本部のスタッフが地球に来て、地球と平和条約を交わすようにに。」


瑠璃は「電報」という言葉に突っ込もうと思っていたが、真剣なファイターマンの言葉に、口をつぐむしかなかった。


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