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瑠璃たちの耳に、佐内の胸ボタンからの音声が届いてきた。
ダマリナが佐内に語りかけている。
「何年か前に名、私が宇宙連邦から追われて、冥王星に着いたときに、たまたまそちらのWEFの設立準備で、飛行訓練中の戦闘機と出くわしたんだ。
もう私もやけくそで、地球人を皆殺しにし、それらを食べたんだ。」
佐内は、はっと気づいた。
「まさか……」
ダマリナは、さらに続けた。
「地球人を食べたおかげで、エネルギーが復活してね、さらにとても楽しかった。
生物の命を奪う喜びを、再び思い出したんだよ。
しかも、文明を築いて、その星の支配者づらをしている上級生物を見ると、無性に腹が立ってくるんだ。」
佐内は、試験飛行で行方不明になった恋人が、このダマリナに殺されたのだろうと悟り、目に涙をためて睨みつけた。
「おや、何をそんなに睨んでいるのだ。
冥王星で殺した奴らの中に知り合いでもいたか?」
ダマリナの声を聞いていた瑠璃や宮坂も、悔し涙をためていた。
その時、警備員の一人が瑠璃たちに気づき、いきなり発砲してきた。
「わっ!」
地下だが、すかさず頭を引っ込める。
本郷が言った。
「おう、その巨体にしては、なかなかの反射神経ですね。」
「な、何を言うてんねん!
あれはおかしいぞ。」
瑠璃も思った。
「たしかにおかしい。
佐内隊員がホワイトハウスに忍び込んだ時には、この入り口に警備員はいなかったはず。」
本郷は推測した。
「たぶん、我々が佐内隊員を助けに来るだろうと予想してのことだろう。」
警備員は、さらに数人で銃撃してくる。近田、本郷、瑠璃をはじめ、WEFの面々は、手も出せない。
その時、一瞬、まばゆい光が走り、等身大で、すでにボディアーマーを装着したファイターマンが、WEFの隊員たちの前に現れた。ボディアーマーは、人類の作った弾丸などにはびくともしない。
瑠璃は、思わず叫んだ。
「ファイターマン!」
地下だが、驚いて言う。
「ファイターマン?
神楽坂隊員、彼はファイターマン言うんか?
しかも今回は巨人やないな?」
瑠璃は慌てて答えた。
「あ、いや、私がひそかに名付けていたので……」
本郷も、後に続けて推論を口にした。
「巨大な姿で現れたら、ホワイトハウスが崩壊してしまうからかも……」
「なるほど。」
近田は、少し戸惑った表情をしながら、ファイターマンに問いかけた。
「あのぉ……、前にわしと会うたことおまへんやろか?」
ファイターマンは、警備員からの銃撃をはねつけながら答えた。
「こんな時に……、もちろん、会っていますよ。
ニューヨークやパリ、北京で。」
「いや、そうやなくて……あ、そやけど結構です。」
「なんなん?」
ファイターマンは、警備員たちを次々に倒していく。そして、WEFの隊員たちの心に、ファイターマンの声が、各国語で聞こえてきた。
「申し訳ないが、この警備員達は、もはや死んでいる。
おそらく極悪宇宙人に支配されている。」
WEFの面々は、驚嘆した。
すかさず近田は聞いた。
「ほんなら、なんで動いているんや?」
「知らん。」
瑠璃が近田を横目で見ると、彼はこけていた。
ファイターマンは、少し慌て気味に言った。
「とりあえず、すぐに大統領執務室に行きましょう。」




