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日本の首相、小池早苗はこれから首相官邸で記者会見に臨む所だった。
先日のニューヨークでの宇宙生物ヒトクイ、パリでのヒトデナシの襲来。トランポリン大統領の傍若無人ふるまい、世界は未曽有の混乱の中にあった。WEFの存在、そしてその驚異的な戦闘能力。そして、謎の巨人の出現、それら全てが、国民の間に不安と動揺を広げていた。
小池首相は、この状況を国民にどう説明し、どう導いていくのか。
その重責を担い、彼女は静かに会見場へと向かっていた。会見場には、多くの報道陣が集まっていた。カメラのフラッシュが激しく焚かれ、マイクが首相の言葉を捉えようと待ち構えている。
張り詰めた空気の中、小池首相は壇上に上がった。少し、足の動きが、ぎこちなくその表情は、疲労の色を隠せないものの、強い決意に満ちていた。
「皆様、本日はお忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。」
小池首相の声は、会場全体に響き渡った。
「先日のニューヨーク、そしてパリでの出来事につきまして、皆様には多大なるご心配をおかけしております。
まず、犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。」
彼女は、まず犠牲者への哀悼の意を示した。
「現在、我が国は、世界各国と連携し、事態の収拾と原因究明に全力を尽くしております。
皆様が最も関心をお持ちであろう、あの宇宙生物についてですが、現時点では、その正体や目的は不明です。
しかし、我々は、二度とこのような悲劇が起こらないよう、あらゆる手段を講じてまいります。」
彼女は、国民の不安を和らげようと努めた。
「そして、皆様が疑問に思われているであろう、我が国の武器開発、そして自衛隊の海外派遣についてですが…」
小池首相は、そこで一度言葉を切った。会場のボルテージが一気に高まる。
「先日のニューヨークでの出来事において、我が国の国旗がペイントされた戦闘機が、今回、皆様の前に登場した国連地球防衛群WEFのメンバーとして出撃していたという報道がございました。
これは事実です。」
と、爆弾発言をすると、会場がどよめいた。フラッシュも盛んにタかレル。
さらに続けて小池は話す。
「しかし、それは、我が国の意思で勝手に決定されたものではありません。」
彼女は、厳しい表情で続けた。
「実は、我々はかねてから宇宙の外からの脅威に対して、ひそかに準備してまいりました。
国連地球防衛軍日本支部 (WEFJapan)の設立もそのひとつです。
そして、あの時、我々は、世界中が危機に瀕している状況を目の当たりにしました。
そして、我が国の技術が、人々の命を守るために役立つのであれば、躊躇するべきではないと判断いたしました。
これは、あくまでも、世界平和を守るための、緊急措置であり、今後の武器輸出や自衛隊の海外派遣については、国会での十分な審議を経て、国民の皆様のご理解を得ながら、慎重に進めていく所存です。」
小池首相は、先日、質問攻めにあっていた記者、小林の言葉を意識しているかのように、丁寧に説明した。
「フェイク動画についても、現在、情報収集を進めております。
我々は、偽情報に惑わされることなく、正確な情報を皆様にお届けできるよう努めてまいります。」
彼女は、そう締めくくると、質疑応答に移った。
司会者が続けて言った。
「それでは、ご質問のある方は、挙手をお願いいたします。」
会場からは、一斉に手が挙がった。当然、毎朝新聞の小林も怒りの形相で手を挙げている。
「説明になってない、いつからWEF-Japanは準備されてきたのですか?」
「WEF-Japanの本部はどこにあるのですか!?」
「自衛隊の海外派遣について国会で十分な審議すると言ったって緊急措置と言って好き勝手やっているじゃないか!」
「あの巨人の事も本当は知っているんじゃないですか!?」
「憲法九条により自衛隊がWEFに加入していいのか?」
小池首相は、その一つ一つの質問に、真摯に、そして丁寧にさらに言葉を濁して、宅にに質問をかわしていった。その返答ぶりは、まるでのれんに腕押しのようななんとも実態感のない、むなしさだけが残る返答ぶりだった。
その言葉には、国民を守るためには、いちいち国会で審議している場合じゃないという焦りもにじませているが、その反面、この混乱を利用して、、憲法九条を壊して、いつの日か日本もアメリカ合衆国の一つの州になるというひそかな野望が込められていたのである。




