お助け下さい女神様
まだ生き延びていたクイーン三体によりゴブリンデストロイヤーが三体も召喚されてしまう。
シャイリーンさんにより三体は引きつけられたのだけど、クイーンからはゴブリンが量産されてゆく。
ファラさんの投擲で即座に倒されたけど、黒い胞子は振り続けている。
まずは雑魚の退治からと全部かたずけ、デストロイヤーの一体を相手にすることに。
ガンガン攻撃してダメージを与えるけど、勇者様の槍が抜けなくなる。
僕はその槍を引き抜き、勇者様は戦いに復帰した。
「うおおおおおお!」
勇者様の攻撃が着実に通り、デストロイヤーの体を刻む。
でも突きは一切しなくなったようだ。
やっぱり抜けなくなるのが嫌なのだろう。
そして当然だが。
「はああああ!」
ファラさんの力も役に立っている。
だから僕は、安心して攻撃をして休んだりしていた。
「ふぃい、中々体力がありますね。あ~、疲れた」
僕は後ろに下がり、水筒の水を口に含んだ。
「あんた休んでばっかりでしょ! もうちょっと頑張りなさいよ!」
ファラさんが怒っているが、自分もこっちに来て水を飲んでいた。
「でもですよ、まだ二体も残ってるんですから無理は出来ないじゃないですか。僕の体力を甘く見ないでください!」
力が上がれば疲れにくくはなるけど、疲れるものは疲れるのだ。
「言い合ってる暇があるなら攻撃しろよ!」
当然今は勇者様一人で頑張ってくれている。
まあ僕達が勝手に休んでいるだけなんだけど。
「緊張しっぱなしだと疲れるわよ? 無駄な力を抜きなさい」
僕達のやり取りに勇者様は怒っていたが、ファラさんは気にしていないようだ。
「それにしても無駄に体力が多いですね。結構ダメージを与えたはずなんですけど」
僕は戦いに戻ろうと背伸びをする。
「充分傷はつけてるわよ、もうそろそろ倒せても良い頃だけど。逆に言えば相手の奥の手が来る頃かしら」
ファラさんが言っている奥の手とは、相手が使う悪性音波のことだろう。
体中が痛くなるらしいし食らいたくもないのだが、数字に変換したら僕の力が無くなってしまう。
しかも音の数値は結構低くて僕は役立たずになるだろう。
何方が良いかと考えていると、デストロイヤーの動きが変わった。
デストロイヤーは大きく息を吸い込み。
「グアアアアアアアアアアアアアア!」
洞窟が震動するような大音を発した。
「なああああああああ!?」
「いたああああああああい!」
「うぐッ!」
戦っている僕達三人だけではなく、ディザリアさんがバタバタと暴れ始め、シャイリーンさんも辛そうだ。
他の二体にも痛みがいっているらしく、暴れ具合がひどくなった。
「うあー、なにこれー! いた~い!」
で、攻撃を食らった女神様も、深い眠りから目を覚ましてしまう。
キョロキョロ辺りを見回し、自分の状況を理解したようだ。
「いたいなーもー! お天気パワー、快晴のひかりー!」
女神様は何かしらの力を使い、洞窟の天井に太陽が現れた。
輝く光が僕達の痛みを消してゆく。
それに相手には痛みが残り続けたままのようだ。
「これならいけるわ、やっちゃいましょう!」
「そうですね!」
ファラさんと僕は戦いへ戻って行く。
「グアアアアアア!」
痛みでデストロイヤーの攻撃は散漫になり、結構避け易くなっている。
「「「とおおおおおおお!」」」
もう相手にもならず、最初のデストロイヤーが討伐された。
残りはたったの二体だけだ。
……二体って多くない?
「…………」
このまま戦い続ければきっと勝てるだろうけど、後どのぐらい掛かるのか分からない。
下手をすると死んでしまうし、目的のクイーンは倒した。
ここは。
「もう逃げちゃいましょうか」
「戦うのも飽きて来たしね、いいんじゃないの?」
僕の提案にファラさんも賛同してくれている。
「なっ、ここまでして逃げるのか!? 倒せる相手だぞ!」
勇者様は納得していないみたいだけど、僕達戦力調査部にとっては当たり前のことだ。
無理をしない、危なきゃ逃げる、面倒なら止めるのが最善なのだ。
若干面倒を嫌がり過ぎて怒られることもあるけど、大原則なのだ!
「じゃあ僕達は帰りますんで、勇者様は頑張ってください。シャイリーンさんも撤収しますよ~! もうちょっと頑張ってくださ~い!」
僕はパンパンと手を叩く。
「いや、俺も帰るからな!?」
「うんー」
勇者様とシャイリーンさんから同意も得られたので、僕は地面に地図を広げる。
脱出経路を確認するのだけど、やっぱりシャイリーンさんがネックになりそうだ。
坂から持ち上げる前に追いつかれてしまうだろう。
この先にも出口はあるけど、行った事がない場所にはリスクがある。
こうなったら。
「女神様――」
「うん、もう回復したからできるよー!」
僕は女神様にお願いし、その体を抱え上げた。
「こっちの準備は完了よ」
ファラさんはディザリアさんを担いでいる。
「で、どうするんだ?」
「ちょっと結界を作った棒を回収するので、あっちの道に移動しといてください」
僕は勇者様の質問に答えて、入って来たのとは別の入り口を指さした。
帰る準備を済ませて広場の入り口に到着すると、シャイリーンさんがゆっくり後退してくる。
もう少し後退してシャイリーンさんが入り口に着くと。
「女神様、お願いします!」
僕は女神様にお願いし。
「うん、やっちゃうよー! お天気パワー! 曇りのち、ヒョウが降りまーす!」
力を使ってもらって洞窟内にヒョウを降らせた。
小さな氷の塊は段々と大きくなって、最終的に頭ぐらいの塊になっている。
それがドンドン降り積もり、デストロイヤーの足は氷に囚われた。
もうそれでも充分だけど、この入り口も塞がれたのでもう出て来れないはずだ。
「じゃあ後は帰るだけですね。一応行ってない通路も見てから帰りましょうか」
僕は女神様を降ろし、地図を広げ。
「そうね」
ファラさんや仲間達と進んで行く。
「おい、本当に大丈夫なのか、古来からボスからは逃げられないと決まっているんだぞ? 追って来るんじゃないのか!?」
勇者様は心配している。
「大丈夫ですよ、ゴブリンに追跡能力はないですし、準備さえ整えば魔王からも逃げられますから。むしろ余裕です」
僕はとある魔王を思い出す。
「そうなのか? 案外すごいんだな」
勇者様が関心している。
ギルドは逃げるのを前提にしているからだいたいの相手からは逃げられる。
まあ、稀に失敗する時もあるのだけれど。
「そうですよ、ギルドは意外と凄いんです。それじゃあそろそろディザリアさんを解放……」
僕はファラさんが担いでいるディザリアさんを見た。
「解放するの?」
ファラさんが聞き返し。
「……やっぱりディザリアさんはそのままでいいです」
僕は解放しない方がいいかなと思いなおした。
ディザリアさんはバタバタと暴れているけど、洞窟を出るまでは諦めてもらおう。
クー・ライズ・ライト (僕)
ウェイリー(女神様)
イサバラ・ミコト(女神が連れて来た勇者)
ミア・ミスト・レイン(元賞金首)
アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)
グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)
コーディ・フル・フラグメント(獣使い見習い)
ランズ・ライズ・ライト (父)
ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)
フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)
スラー・ミスト・レイン(僕の上司)
ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)
シャイリーン・ブラック・ダイヤモンド(防御職の人)
ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)
デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)
ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)
リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)
ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)
デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)
フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)




