邪悪妖精クイーン
二度目も魔法を食らわされてもめげない勇者様。
またも治療を終えて地図を見ながら更に奥の広場を目指す。
到着した広場には、大量の魔物が待ち構えていた。
シャイリーンさんが多くの敵を引きつけるが、跳び出して来た敵は無数にいる。
勇者様とファラさんが対応するが間に合わず、僕は女神様にお願いした。
大竜巻を起こして敵の進行を食い止め、僕は止めのディザリアさんを使う事に。
そして大惨劇が起き、ディザリアさんとシャイリーンさん以外が全員ぶっ倒れた。
「だいじょうぶー?」
誰よりも先に回復した女神様により倒れた仲間達が治療され。
「はい、もう大丈夫です」
最後に僕が起き上がった。
もう回復しているファラさん達は、動けなくなっている魔物に止めを刺して回っているようだ。
僕は広場に足を踏み入れ、念のために結界を作り出す。
これで大量に起き上がって来たとしても、ディザリアさんに頼らなくても大丈夫だ。
「あとは……覚悟してください!」
「ハッ、殺気が!?」
僕は先ほどの猿轡をつかみ、魔物より危険なディザリアさんの背後に迫る。
「あー、ディザリアー?」
「むぐううううううう!」
チームメイトのシャイリーンさんには悪いけど、縛られたままなので簡単に制圧できてしまった。
しかしまた蹴りを食らってしまう。
スネはやめてほしい。
「ふぅ、危険は去りました。これで安全です」
僕は額の汗をぬぐう仕草をする。
「そうね、それで大半の問題は解決したわ。あとは魔物を倒すだけよ」
ファラさんは倒れている魔物に剣を突き立てた。
「それで結局どれがクイーンなんだ? 特徴とかはないのか?」
勇者様は雑多に積み重なった魔物からクイーンを捜している。
もし生きていたらまた魔物が湧いてしまうし、確実に止めを刺さなければならない。
でも相当数居たようで、全員で手分けしても簡単には探し出せないようだ。
「え~っとですね、体長はグレムリンより小さくて、妖精みたいな人の姿をしています。クイーンと名のつくように女性型で、背中には蝶のような羽根があって目は真っ黒ですね。羽根の模様とかは個体差があるから分かりません。特徴的なのは胸にある黒い炎のマークですよ」
僕は勇者様の問いに答えた。
確か能力は……。
名前 :邪悪妖精クイーン
レベル:15
HP :70
MP :999
力 :54
速 :61
大 :60
危険度:8
技 :邪悪精霊召喚。
考察 :見た目は可愛らしい妖精。
胸にある黒い炎のマークが目印。
あらゆる魔法に耐性を持つが、物理攻撃には強くない。
自身での攻撃は何もないが、邪悪な精霊を召喚する。
呼び出すのは邪悪化した精霊や妖精等。
放っておくと高難易度ダンジョンを作り出す。
注意 :冒険者であるなら倒さなければならない魔物。
洞窟の中に居る場合、相当な数の魔物が潜んでいる可能性がある。
運が悪いと、ゴブリンデストロイヤーなんて大物が出たりする。
「妖精ねぇ、そんな奴がこの中に? ……おっ、こいつじゃないか?」
勇者様は倒れた魔物の下にあった蝶の羽根を引っ張っている。
力を込めるとスポンと抜けて、その姿を現した。
「違います。それはゴブリンフェアリーですよ」
発見したのは蝶の羽根がついたゴブリンだ。
羽根があってもゴブリンは能力はゴブリンなので、あの攻撃に耐えられるはずもない。
もう完全に成仏してらっしゃる。
同じような魔物も居るし、案外大変そうだ。
「じゃあこれか?」
勇者様は続いて別の魔物を掘り出すも。
「それはただのジャイアントモスです」
それもクイーンとは違うものだった。
面倒臭いからディザリアさんに殲滅して貰いたいけど、また酷い目にあうかもしれない。
それは勘弁してほしい。
「だったら、これでどうだあああああ!」
勇者様が引き上げたものは、確かにクイーンと呼ばれるものだ。
僕が言った特徴と合致して、まだピクピクとしている。
「やりましたね勇者様、そいつですよ! 早く止めを!」
僕は勇者様に指示を出すのだが。
「……うっ」
クイーンを倒すのを躊躇っている。
確かに相手は小さな妖精みたいなもので、しかも子供みたいな体をして涙までながしているけど、それは間違いなく凶悪な魔物だ。
「やらないのなら僕が」
僕は手を貸そうとしたのだけど。
「いや俺がやる、俺がやるからちょっと待ってくれ!」
槍の先を向けているが中々踏ん切りがつかないらしい。
ずっとそんな感じだから。
「遅いわよ!」
ファラさんがナイフを投擲し、クイーンに確実な止めを刺してしまう。
「うぐ、俺がやりたかったのに……」
それを見た勇者様は、安心したような残念なような感じで蹲ってしまった。
しかしこれで目的は果たせたはずだ。
後はここに居る魔物を倒してしまえば全部完了だ。
ファラさんは剣で、勇者様は槍で、シャイリーンさんなんてただ歩くだけで魔物踏み潰された。
しかし女神様はもうお疲れのようだ。
転がされたディザリアさんを抱き枕にして眠そうにしている。
まあ痺れさせられたり回復をさせられたりと色々頑張ってくれたから仕方がないだろう。
「ふう、もう倒せたかしら?」
ファラさんは魔物から剣を引き抜き一息ついている。
「まあ大体終わったんじゃないですかね?」
僕は辺りを見回し魔物の動きを観察した。
まれに起き上がる魔物も居たが、一体や二体ぐらいじゃ僕達の相手にはならない。
立ち直った勇者様に打ち倒されている。
でもその時、この広場の三か所が大きく盛り上がった。
「なっ、あれを見ろ!?」
勇者様は驚きそれを指さしているが、僕もその変化に気が付いている。
その内から現れたのは、普通とは違う巨大なゴブリン三体と、邪悪妖精クイーンの三体だった。
クイーンは一体だと思っていたけど、違っていたらしい。
しかも。
「うわ、あれってゴブリンデストロイヤーですか?」
僕はそのゴブリンの資料を見たことがあった。
能力値は普通のゴブリンとは比較にならないもので、モンスターナンバー七をつけられている。
名前 :ゴブリンデストロイヤー・ナンバー7
レベル:45
HP :1590
MP :70
力 :300
速 :90
大 :320
危険度:7
技 :大剣スラッシュ。乱れ斬り。
悪性音波。
考察 :ゴブリンの上位種。
ナンバーを与えられているが、変化した特殊個体ではない。
体や力共に、全ての面で普通の個体とは比べ物にならない。
手には錆びた大剣を持つ。
切れ味は無いが、人間の体など軽く両断する力がある。
名の通り人や動物、仲間までも等しく破壊する。
とある町に現れた時には、相当な被害がでたという。
注意 :レベルの割に体力値が尋常では無く多い。
下手な攻撃は意に介さず襲い掛かって来る。
悪性音波を防ぐのは不可能。
食らってしまうと全身に痛みが続く。
ただし、自分自身にも痛みを与えるようで滅多に使わない。
クー・ライズ・ライト (僕)
ウェイリー(女神様)
イサバラ・ミコト(女神が連れて来た勇者)
ミア・ミスト・レイン(元賞金首)
アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)
グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)
コーディ・フル・フラグメント(獣使い見習い)
ランズ・ライズ・ライト (父)
ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)
フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)
スラー・ミスト・レイン(僕の上司)
ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)
シャイリーン・ブラック・ダイヤモンド(防御職の人)
ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)
デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)
ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)
リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)
ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)
デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)
フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)




