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ギルド戦力調査部 あなたの旅をサポートします! ギルドに働くダメな仲間達  作者: 秀典
転生無双の勇者様(無双するとは言ってない)
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勇者様育成中

 小屋に入った僕達はレッドオークに戦いを挑む。

 先陣を切りたいという勇者様に突撃を任せ、僕はちょっと観察している。

 まあそこそこの力があると知り、女神様とシャイリーンさんが向かったのだが、鎧の重さで階段がぶっ壊れて転がり落ちて行く。

 レッドオークはシャイリーンさんを狙うけど、斧の方が欠けるし、覚えて逃げ惑う。追い駆けられた勇者様も逃げ惑い、僕達に助けを求めた。

 女神様は変な魔法で大岩を降らせると、僕は能力を使いレッドオークを打ち倒した。

 ギルドに帰った頃にはすっかり夜になり、報酬を貰って解散になった。

 あれだけ時間を掛けて鎧を持ち上げたのに、文句一つ言わないのは流石勇者様ってところだ。

 しかも僕達にまで報酬をくれるんだから、勇者様は凄く良い人なのかもしれない。

 僕としては凄く応援したい所だ。

 このまま続けたらギルドの給料と報酬で大金持ちに成れそうな気がするし。


 で、僕とシャイリーンさんはスラーさんに報告に行ったら。


「ふむ、天から大岩を落とすとは、まさかメテオレインをつかえるのでしょうか? ……分かりました、引き続き潜入調査をお願いします。ああそれと、先ほど受け取った報酬ですが、そのまま持ち帰って貰って構いませんよ」


 スラーさんからの御許しが出た!

 これはもしや、今までの不運が逆転したのでは?


「任せてください、僕は全力で頑張りますよ!」


「うん、がんばるー」


 僕はドンと胸を叩き、シャイリーンさんは深く頷きやる気を見せた。

 そして次の日から本格的な冒険が始まった。

 スライムやコボルトを相手に奮闘を見せ、戦って経験を積むごとに勇者の力が解放されているようだ。

 職業レベル三になると、一人で普通のオークぐらいなら軽く倒せるようになっている。

 槍の扱いも手慣れて来て、スラッシュ・アンド・スラストという技も覚えていた。


「今日はもう少し強めの場所にも行って良いんじゃないでしょうか?」


 ギルドで合流した僕達はテーブルで朝飯を食い、そんな提案を勇者様にしてみると。


「任せろ、俺にかかればどんな依頼でもこなしてみせる!」


 ものすごいやる気を見せている。

 これが部屋の隅でうずくまっていた人なのだから信じられない。

 勇者様は早速受付に向かい。


「よし、俺はこれを選ぶぞ」


 リセルさんから依頼を受けている。

 勇者様が選んだのが、魔物の巣となっていた洞窟探索のようだ。

 もう攻略されて殲滅された洞窟だが、新たな魔物が紛れ込んだという話だ。

 まさかこれもギルドが用意した物じゃないかと勘繰るが、流石に違うと思う。


「承りました、お気をつけて行ってらっしゃいませ」


 リセルさんに了承されて戻って来ようとするが。


「……うん……槍が無い?」


 カウンターに立てかけていた槍が無くなっているようだ。

 あれは勇者様唯一の武器だし、なくしたら大変なことになってしまう。

 僕もキョロキョロと見回すと、槍の袋を持った人……というか女神様がこのテーブルに走って来る。


「おいウェイリー、俺の槍をどうする気だ!」


「だいじょうぶ! 強くするからだいじょうぶ!」


 女神様は僕達のいるテーブルの上に飛び乗り、おもむろに袋から槍を取り出した。


「ゆーしゃのやりー!」


 そして頭上に掲げると、槍の穂先がピカッと輝いた。

 女神様の力が入り込んだのか、何故かあの槍に神々しさを感じる。

 武器としてランクアップしたとかそんな感じだろうか?


「やめろおおおおお、それを晒すんじゃなああああああい!」


 しかしそれを見た勇者様は叫び、ギルド内で凄く目立っている。


「あの男あんなの使ってるのか?」


「可愛い物が趣味なんじゃないのか?」


「う~ん、私の好みね」


 そして冒険者の皆さんに、花柄槍を使う勇者として認知されてしまったのだ。


「ぎゃああああああやめろおおおおおおおお!」


 頭を抱えた勇者様は、その恥辱に耐えられずにギルドから逃げ出して行く。

 そして三日間ギルドの部屋に閉じこもったまま出て来なくなった。


「勇者様、あの槍は女神様の物だって言いはっちゃえば大丈夫ですって、そろそろ出て来てもらわないと困りますよ」


 僕達は今日も部屋を訪ねている。


「ミコト、でてきてよー、アタシ家に入れなーい!」


 部屋に入れない女神様は、シャイリーンさんの部屋でお世話になっていた。


「勇者さまー、冒険しましょー」


 と、シャイリーンさんも声をかけ、僕達三人が心配しても返事すらくれない。


「う~ん、いっそ扉を破壊してしまいますか?」


「じゃあこわしちゃおー!」


 僕は冗談で提案したが、女神様はやる気を出してしまったらしい。

 本気で決行しようと、持っていた花柄の槍を取り出した。


「やめなさいよあんた達、ギルドの物を壊すんじゃないわよ」


 僕の脳天にチョップが食らわされた。

 うん、この痛みと声はファラさんだろう。


「いや、でも三日も出て来ないんですよねぇ。どうしましょうか?」


「ああ、例の勇者ね。それじゃあ壊すにしてもッ……扉の蝶番だけ切っちゃえば安上がりよね」


 ファラさんは持っていた剣を抜いて蝶番だけを切り裂いた。


「おお、これで開きましたね。でも蝶番を壊すなら工具で外した方が安上がりなんじゃ?」


「煩いわね、早く開けたかったんでしょ。代金は勇者に付けといて」


「あ、はい、当然そうします」


 僕はそう言って頷くと、ファラさんも扉が開くのを待っている。

 やっぱり勇者と呼ばれる人物に興味があるのだろう。


「あら、心配になって来てみれば……なにをやってますの?」


 そしてまた一人呼んでもない人がやって来た。


「あー、ディザリアー」


 シャイリーンさんがディザリアさんに手を振っている。

 チームメイトの様子でも見に来たのだろう。

 それとも暇だっただけかもしれない。


「勇者様がねー、中に閉じこもっちゃったのー」


 シャイリーンさんがディザリアさんに説明をすると。


「ふむ、なるほど、閉じこもって出て来ない勇者のことですわね。私が直々にぶっ壊してあげます! オクタゴン!」


 こんな所で魔法をぶっぱなそうとしている。

 それを見たファラさんは危険を感じて思いっきり距離を開けて、シャイリーンさんは防御の姿勢をとった。


「あああああ、もう開いてますから大丈夫です! 家の中で魔法を使わないでください!」


「あら、そうなんですの? ふぅ、つまりませんわ」


 きっと僕がとめなかったら本気で撃っていただろう。


 なんやかんやあって、女神様とシャイリーンさんが扉を開けようとしている。

 槍の先を扉の隙間に突っ込んで。


「よいしょー」


「しょーっと!」


 二人がテコの要領でぐいっとやると、扉は蝶番の方からギッと開く。

 外された扉を壁に立てかけ中を見ると、膝を抱えてブツブツ言っている勇者様を発見した。


「ミコトー! はい、持って来たよー!」


 女神様は花柄の槍を渡そうとしているが、勇者様はブンブンと首を振って拒否している。

 やっぱりもう一回はげまさないと無理みたいだ。

 僕は部屋に入ろうとするが、その前にファラさんが動いてしまう。

 勇様の胸倉をガシッと掴み、バシッと頬を引っぱたいた。


「痛ッ!」


 痛みでハッと気を取り戻した勇者様は。


「あんた、勇者をやる気がないんだったら帰ったら? 私が変わってあげるわよ」


 勇者様は説教をするファラさんの手を払いのけた。

 そのまま反撃でもするのかと思ったが、その後ろに居たディザリアさんの手を掴んだ。


「……可憐だ、この俺と付き合ってください」


「はぁ? 私に言ってますの?」


 打ち所が悪かったのかディザリアさんに惚れてしまったみたいだ。

 クー・ライズ・ライト (僕)

 ウェイリー(女神様)

 イサバラ・ミコト(女神が連れて来た勇者)

 ミア・ミスト・レイン(元賞金首)

 アリーア・クロフォード・ストラバス(管理お姉さん)

 グリア・ノート・クリステル(お姉さんの相棒)

 コーディ・フル・フラグメント(獣使い見習い)

 ランズ・ライズ・ライト (父)

 ファラ・ステラ・ラビス(護衛の人)

 フェイ・ステラ・ラビス(ファラの父親)

 スラー・ミスト・レイン(僕の上司)

 ディザリア・エルス・プリースト(破壊教)

 シャイリーン・ブラック・ダイヤモンド(防御職の人)

 ナオ・ラヴ・キリュウ(リセルの弟でディザリアのチームメイト)

 デッドロック・ブラッドバイド(冒険者)

 ミカグラ・ツキコ(デッドロックさんの相棒)

 リセル・ラヴ・キリュウ (ローザリアのギルド受付)

 ディーラ・ストライウス (ミトラの町のギルド員女)

 デルメオ・ザック・デルタ(ミトラの町のギルド員男)

 フデ = インフェニティ―・ダーク・ロード・ウミノメ・キング・ジョージ四世ファイナルモード・ディスティニー(没落魔王)

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