表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/135

第69話:一手先を読む

 炎龍の首筋がわずかに揺れ、黄金の瞳がオレを捕捉する。

 ——来る。


 次の瞬間、喉奥で魔力が収束し、赤熱した光が漏れた。吐息が空気を灼き、地面がひび割れる。

 ラグナの防護シールドが自動展開し、魔力を吸い込みながら全身を包み込む。

 高温の風圧が叩きつけられるたび、魔力ゲージがじりじりと減少していく。


 (あと二回、直撃を受ければ防御は限界……)


 だが炎龍の攻撃は正面だけではない。翼の一撃は巨大な刃のように岩盤を削り、尾の一振りは城門をも粉砕する。

 普通なら回避に全力を割くべき局面——しかし、オレの目的は回避ではない。


 〈次の炎吐発動まで、残り三秒〉

 「……十分だ」


 オレはラグナの右腕ユニットを構え、剣型の魔装ブレードを展開。

 その刃先は蒼白く輝き、周囲の熱を飲み込むように冷えた光を帯びていく。


 炎龍が大きく息を吸い込む——その瞬間、オレは敢えて真正面に躍り出た。

 狙いはただ一つ、炎龍の動きを先読みして、第三鱗板の継ぎ目へ突き込むこと。


 炎が奔る。だが、オレは半歩早く横へ滑り込み、炎龍の死角に潜り込んだ。

 その動きは、かつて戦術シミュレーションで何度も描いた“理想の回避ルート”そのままだった。


 〈弱点部位、射程圏内〉

 (……次は仕留める)


 オレは呼吸を整え、刃を握る手にさらに魔力を送り込む。

 この一手先を読む動きこそが、炎龍討伐の糸口になる——そう確信していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ