表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/135

第68話:突破口の模索

 炎龍は悠然と翼を広げ、オレを見下ろすように旋回していた。

 その動きには、獲物を弄ぶような余裕がある。真正面から挑めば、膨大な魔力を盾にしたとしても削り負ける。


 (こいつの呼吸——いや、心臓の鼓動と連動している)


 ラグナのセンサーが、炎龍の全身から発せられる熱波と微細な振動を解析し、脈動のリズムを可視化する。

 炎を吐く直前、必ず呼吸が深くなり、胸郭が大きく膨らむ。その瞬間、鱗の一部がわずかに開き、内部の脆い組織が露出する。


 〈部位特定完了:首元左側、第三鱗板の継ぎ目〉

 システムの冷静な声が、戦況の中で異様なほど静かに響いた。


 「……そこまで見えたら、あとはどう当てるかだ」


 だが問題は、そのタイミングがあまりにも短いことだ。

 一度の攻撃で外せば、反撃は確実——そしてその一撃は、魔力防御すら打ち破るだろう。


 炎龍が再び巨体をひねり、熱波を溜め込む動作に入った。

 (動きは読めた……だが、もう一つ足りない)


 オレは地形に視線を走らせる。崩れかけた岩棚、溶岩の流れ、尖った玄武岩の柱——。

 それらを利用すれば、一瞬でも奴の注意を逸らせるかもしれない。


 「よし……」


 オレはラグナの推進ユニットを低出力で起動、熱波を避けつつ炎龍の死角へと回り込む。

 炎龍の黄金の眼がわずかにこちらを見失った、その瞬間——オレは地表を蹴り、宙へと飛び上がった。


 〈ブレードエネルギー充填、七十パーセント〉

 (次だ……この一撃で流れを変える)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ