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第67話:分析と回避

 炎龍は再び喉奥を膨らませ、空気を焦がすような轟音を響かせた。

 だが、さっきのように真正面から受ければ、魔力の消耗は一気に限界を超える。


 (防ぎ続けるだけじゃ、こっちが先に尽きる)


 オレはラグナの視覚ユニットを拡張モードに切り替えた。

 炎龍の巨体を走る筋肉の収縮、翼のわずかな角度変化、尾の振り。

 その全てが、次の一撃の軌道とタイミングを告げている。


 「——来る」


 炎龍が首をひねり、側面から灼熱の奔流を吐き出す。

 オレは瞬時にラグナの推進ユニットを起動、熱風をかすめながら滑り込むように回避した。

 炎は背後の岩壁を直撃し、瞬く間に岩肌を熔解させ、赤黒い溶岩の流れを作る。


 〈魔力消費率、安定〉

 システムの報告に、わずかな安堵が走る。防御展開を最小限に抑えたことで、消耗は抑えられた。


 「なら、攻める番だ」


 炎龍の左翼が上がり、死角が生まれる。

 その瞬間を逃さず、オレは地面を蹴り、ブーストで宙へと舞い上がった。

 真下に見えるのは、炎龍の分厚い鱗に覆われた首元——ただし、その鱗の継ぎ目は、瞬間的にしか露出しない。


 (そこだ……!)


 ラグナのブレードに魔力を集中、蒼白い光が刃を包み込む。

 次の小節で放つ一撃のため、オレは炎龍の眼前をかすめながら再び距離を取った。

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