俺とカレーと皆の間にあるもの・其の四
ウイキョウが部屋から出ていき、静かになった部屋には俺と、寝ているクローブちゃんだけが残された。
クローブちゃんは未だ小さな寝息を立てて寝ている。時折、小さく声をあげるのは、机では寝にくいからであろうか。
彼女が体を少し動かすと、ぱさりとウイキョウが羽織らせたであろうブランケットが床に落ちる。
かけ直そうと、ベッドからゆっくりと降りる。少し足がふらつくので、壁に手をかけながらゆっくりと進む。
やっとのこと、彼女の側に近づいて落ちたブランケットを軽く払ってから肩にかけてあげる。
「んぅ……田中ぁ……」
急に名前を呼ばれ、手が止まる。目を開けている様子はないので、恐らく寝言だろう。
よくよく小さな顔を見れば、目元がやや赤く腫れている。
……泣いていたのだろうか、だいぶ心配を掛けさせてしまったようだ。
「ごめんな……クローブちゃん」
誰かに心配されるなんて、いつぶりだろうか。
そっと、クローブちゃんの頭に手を置き、ゆっくりと撫でる。
「んっ…」
少し声出して、体を動かすが気のせいだろうか、わずかに手にすり寄ってくれている気がする。
そのまま暫くなで続け、もう一度少しずれたブランケットをなおして、俺はもう一度ベッドに横になった。
まだ、疲労感が残る体はするりと僕の意識を落としてくれる。
また、懐かしい夢は見えるだろうか。
もし、見れるならまた懐かしいあの顔を見たいものだ。
そう思いながら、静かに俺は夢の世界へと向かっていった。




