抵抗する者達
久々に執筆を再開しました。
ちょくちょく書いていきますね
「…この圧倒的な力の前では小細工は通用しないのが分かったか?」
満身創痍になったソルの魔導人形を見下ろしながら、オスカーは満足げに言いはなった。
魔導障壁が通用しない攻撃を捌くことは出来ず、何度も薙ぎ倒されたソルの魔導人形は、行動不能になる寸前まで追い詰められていた。
オスカーの魔導人形が変化した直後に、サイフォンの指示を受け量産型に乗り込んだカークは、その様子を見ながら他の魔導人形と共に、魔導砲の照準をオスカーに合わせていた。
カーク
「サイフォン隊長!いくらなんでも…これ以上はソル隊長が持ちませんよ」
魔硝石を持ったサイフォンはカークと、その周りの魔導人形達にだけ聞こえるように共振会話を絞って話しをする。
サイフォン
「今度…奴がソルに接近した時を狙え。横一列に並び制圧射撃だ…射撃間隔はまかせる。間違っても白兵戦は避けろよ。これはアリーシャがスラッシャーを持ってくるまでの時間稼ぎだからな」
カーク
「了解!…皆聞いたッスか?俺の魔導砲の後に続いて撃って下さい。制圧射撃のタイミングは一呼吸を目処に、出力は半分以下に抑えて撃つこと…撃ち終わったら出力調整をしてください」
「了解!」
カーク達の魔導人形は横一列に並び、魔力を魔導砲に集中させ始めた。
サイフォンは魔硝石を使い、ソルにだけ聞こえるように話した。
サイフォン
「ソル…今からカーク達が魔導砲で援護射撃をする。一旦お前は格納庫まで下がれ。もうすぐアリーシャがスラッシャーを持ってくる…お前はそれに乗り換えろ。いいな?」
ソル
「…了解した」
倒れたソルの魔導人形に歩み寄るオスカーの魔導人形を見て、サイフォンはカークに攻撃の指示を出した。
魔力を溜めた魔導砲の照準をオスカーに合わせてカークは叫ぶ。
カーク
「方位78!角度55!撃てぇーー!!!」
カークが放った魔導砲はオスカーに直撃し、それに続いて他の魔導人形も等間隔で魔導砲を放っていく…休みなくオスカーの魔導人形に魔導砲が撃ち込まれ、辺りは衝撃で土煙が舞った。
その隙にソルは立ち上がり格納庫の方へ後退する。
「…クソ雑魚どもがっ!邪魔しやがって!…これくらいの火力でどうにかなると思うなよ!」
土煙が舞う中、オスカーは片手で魔導障壁を前面に張り、魔導砲を弾いてカーク達に向かっていく。
その様子を見てカークは魔導人形達に次の指示を出した。
カーク
「射撃間隔はそのまま!目標とは一定の距離を保つ為、射撃しつつ後退します!強襲された場合は紫電の型でいきますよ」
指示通りに魔導砲を撃ちながら後退する魔導人形達だったが、オスカーは魔導障壁を張らず被弾覚悟でカーク達に襲いかかった。
カーク
「ぐっ!…み…皆さん!紫電の型へ」
隊の中心いたカークにオスカーは飛び蹴りを放った。まともに蹴りを喰らったカークは後方に倒れ込む。
指示を受けた魔導人形達は、カークを守るためにオスカーを囲むように布陣した。
「どうやら…テメェが雑魚どもの指揮官らしいな。邪魔した礼だ…操縦席ごと潰してやる」
オスカーは倒れたカークの魔導人形の操縦席を踏みつける。金属が軋む音が辺りに響いた
「コイツを助けようと動かないのは良い判断だ。その気になれば踏み潰すのは一瞬で済む。コイツの命は俺が握っているのだからな」
周りを囲む魔導人形達に見せつけるようにカークの操縦席を踏みつけているオスカー。
カークは両腕のブレードを出してオスカーの魔導人形の足を斬りつけたが、ブレードは装甲表面を傷つけただけで折れてしまった。
「…往生際の悪い野郎だ。そんなに死にたいなら…くっ!?」
操縦席を踏み抜こうとしたオスカーの魔導人形の側頭部に光輝く小刀がささった。
投げられた方向に振り向くと、そこにはオスカーが見たことがない魔導人形が立っていた。
カーク
「後は…頼みます。ソル隊長…」
操縦席で押し潰されそうになっていたカークは、スラッシャーの姿を見て安堵し意識を失った。




