表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/76

魔導騎士

魔導人形………


それは魔力を持たない人間が、巨大な力を持つエルフに対抗する為に作り出した兵器。


鉱石で出来た体は普通の武器では通用せず、装甲には魔力を打ち消す紋章が刻まれていて魔法を相殺することが出来る。

また微力ながら自己修復機能も備えており、多少の傷ならば修復してしまう


動力源は(魔硝石)

魔力の源であるハーフエルフの核を使用する事で、巨大な体を動かしている。

体は人間に似せて作られており、動きも人間そのものである。



…魔導人形は意志を持たない。



単純な動作(物を掴む・指定した場所に行く等)は魔力で操作する事が出来るものの、本来の力を出すには人間が乗り込み直接操作しなくてはならなかった。


何故人間なのか?…魔力を持つ者が乗り込むと、体内に埋め込まれている魔硝石の魔力と反発し動かなくなってしまう。



だが、人間だからといって誰でもよいわけでも無い。



魔力に才が無い者が乗らなければならない。



魔力に才が無いとはどういう事か?


人工的に魔硝石を埋め込み、魔力を持った人間を魔導人間と呼ぶ…この魔導人間にも適性がある。

魔力に耐性が無い者が体に魔硝石を埋め込まれると魔力に耐えきれずに体が四散してしまう。

体に耐性があるかどうかは、生まれついたものであり、大半の人間は魔硝石に耐性があった。

魔力に耐性があるものは、ほんの僅かだが体内に魔力がある…その僅かな魔力に魔硝石が反応し魔導人形の操作に支障がでる。



魔硝石を使う大国では、耐性が無いものは生まれついての落ちこぼれと呼ばれ、蔑まれる者達であったが、魔導人形の開発によって立場は逆転する。



いまや魔力に才が無い人間ほど重宝される事になったのである。



エイトがハーフエルフの村から旅立つ少し前…大国ベルマー王国に騎士がいた。



彼の名前はソル・スティング



名門スティング家の次男として生まれた彼は…魔硝石の耐性が無かった。


生まれて間もなく両親が検査をして魔硝石の耐性が無い事が分かったが…両親はソルを正しく育てた。

ソルもまたそれに応え、優秀な兄…騎士ハート・スティングの背中を見ながら騎士を目指す。


彼の兄…ハート・スティングは魔硝石に耐性があり魔導人間になったが、耐性が無い弟ソルに対して、咎める事はせず優しく接した。

兄は優秀で人望があり騎士の中の騎士に相応しい人物であった。



そんな兄を尊敬しながら、ソルはひたすら努力を重ねた。

中には耐性の無いものが、いくら頑張った所で無駄な足掻きだ、などと冷やかす者や陰口を言われる事もあったが、努力を怠る事はしなかった。


そんな努力のかいもあり、青年に成長したソルは騎士養成所の試験に魔力以外は満点の成績で合格する。

普通は魔力が無い者は落とされる騎士団の試験ではあったが、魔力以外の成績がハート・スティング以上の最高成績であった為、特別に許可された。


騎士の訓練は想像以上に厳しいものであった…魔力を持たないソルは魔法の訓練に全くついていけなかったからだ。

魔力を持たないソルは同期の騎士達の嘲笑の的になったが、それでもめげずに努力を続けるソルに対して、嘲笑する者はやがていなくなった。


いつしか彼はハート・スティングと同じく人望を集める者になったのである。

成績は魔力以外は優秀…とりわけ戦闘技術は全騎士団の中で最も優れているとの評価を与えられた。


そして騎士養成所を卒業し、王国から正式に兄と同じ騎士の称号を得る。

ハート・スティングは王国騎士団の1つ(白銀騎士団)の副団長であり、自分も(白銀騎士団)に配属希望を出したが、白銀騎士団の団長が魔力を持たない者を配下にしたくはない、と一別された。


その後、配属が決まったが、その騎士団は数ある騎士団の中で貴族の息子等が配属される、お飾り騎士団だった。


ソルは理解した…騎士団は見栄を重視していて、魔力を持たない自分が入団すれば、騎士団そのものが笑われてしまう事を


お飾りのドラ息子達が大勢いる、やる気の無い騎士団の中で、ソルは自分を信じて自己鍛錬し続けた。


そして魔導人形が開発される…


搭乗員の選考会議が行われ白羽の矢がたったのがスティング家の次男ソル・スティングだった。

魔力以外は優秀…魔硝石の適性が無い騎士は彼だけだった為、誰も反対するものはいなかった。



ソルは魔導人形に見事に適応し、まるで自分の体のように動かしてみせた。


彼は、ようやく名門スティング家の人間として脚光を浴びたのである。



魔導人形を動かすもの…魔導騎士として



そしてソル以外にも魔導人形の適性者が現れ、魔導人形を中心とした魔導騎士団が新たに編成された。

ソルは騎士団の小隊長として抜擢される…



「隊長…魔導人形の調整は済みました。何時でも出れます」


ソル

「ああ…すまない。どうも腕の反応が鈍くてな」


「やっぱり…複製された魔硝石だと隊長の動きについていけないのかも知れませんね…原石が手に入ればいいんですけど」


ソル

「そうだな…その為にはこの作戦は成功させなくてはな」


「はい!頑張って下さいね!隊長…気をつけて」


ソル

「…魔導騎士団!…出撃するぞ!」


「了解!」


魔導人形達は起き上がり格納庫から次々に出て行く。

その先頭には魔導騎士ソルがいた…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ