ローズ
「何の事なんだ!モニ……あ……」
横で寝ていた彼女の腕を振り払って俺は起きた。……そういやモニカと会うのは夢の中だったな。彼女は心配そうな顔をして俺をみている。
「だ……大丈夫ですか?急に起きて叫んでいましたか…何か悪い夢でも見たのですか」
エイト
「あ…ああ……大丈夫だ。……ごめんな。寝ていたとこを起こしてさ」
「いえ…気になさらないで下さい…私も眠れなかったものですから…」
彼女は優しく微笑みながら俺に話す。
……いい子だ。
「あの…エイトさん……お願いがあるのですが…聞いていただけますか?」
彼女は俺の腕を抱きながら掴んで話してきた。
……ま…また…胸の感触が…
「私…寝ながらずっと考えてました。…自分の人生を自分で決めたい…だから……」
エイト
「自由になりたいんだな?奴隷として生きるのではなく……わかった。俺も狩りの依頼を必ず成功させてみせる…約束だ」
俺は彼女の両肩に手を乗せて笑った。彼女は涙をこらえているようだ。
エイト
「ん~~ちょっと気がはやいかもだが…名前を決めてくか?」
「え……な…名前…ですか?わたしの…」
エイト
「俺は番号で呼びたくないし。自由になったら名前が無いとな。不便だぜ?」
……明日から(君)とかで呼ぶのがイヤなんだが。とりあえず(セラ)と(モニカ)以外ならいいだろ。
「あ……あの……エイトさんが…決めていただけますか……私…そんな事考えたことがないので…思いつきません」
エイト
「え?……俺?……俺が決めていいの?」
彼女は頷く。……まいったな~そうくるか……いきなり不意打ちくらったよ。
考えてみれば彼女は奴隷として暮らしていたんだから無理もないか。
……名前。
うーん……たしか……三大神のなかの天空神ホ
ルスは女性だったよなぁ。でもホルスじゃイメージが勇ましすぎるから
……ホーク
いやアイツだわ……
……ホリー
もう(ホ)しかあってないけど俺の頭だとコレが限界。つか俺も女の名前なんて考えた事無いし。
エイト
「ホリー……とかどうかな?いや……イヤだったら別の名前にするけど」
「ホリー…ですか?」
…あ…駄目そうだね…あんまり喜んでないや…
えっと…別の名前…名前。
エイト
「ろ……ローズなんてのは…どう?」
「ローズ…素敵な名前です…ありがとうございます」
彼女は喜んでくれているようだ。ホルスの名前は見る影もないが…喜んでくれたならよしとしよう。……はぁ~疲れた。
ローズ
「じゃあ今から私の事をローズって言ってくださいね」
エイト
「あ…ああ…あらためて宜しくな…ローズ」
名前を言われて凄く嬉しかったようだ。ローズは抱きついて俺を押し倒してきた。
……これがあるんだ…この子は…天然の誘惑が…
エイト
「……す…少し離れてもらえるか……抱きつきすぎて……ちと息苦しいのだが」
…息子が大変な事になっているんで
ローズ
「いやです……このまま寝ます」
ローズは俺の胸に顔をうずめたまま寝息をたて始めた。
……もう好きにしてくれ。俺も彼女の抱き枕状態のまま寝た。




