逃げこんだ空間
モニカ
「あら…どうしたの何か用かしら?」
モニカはニヤついた顔で俺を見て話してきた。…やっぱり見ていたなコイツ。
モニカ
「彼女が求めてきたのに拒否するなんて…案外、度胸がないのね~ガッカリだわ」
……俺はセラを助ける為に旅をしているんだ。あの子を助けたのも関係を持つために助けた訳じゃない。
モニカ
「1つ聞きたかったの…彼女はダークエルフよ?あなたにとってダークエルフは憎い種族なはず……何で助けたのかしら」
確かにダークエルフは憎い。けど憎いのはセラをさらったダークエルフだ。彼女は関係ないだろう?
全てのダークエルフを憎むつもりはない。
モニカ
「ふ~ん……君は人間なのに随分寛容なのね。普通の人間なら身内に何かをした種族に対して嫌悪感を抱くはずなのに」
……そうなのか?
モニカ
「下界で争いが無くならない原因の1つよ。憎しみの連鎖ってやつね……何かされたら報復し、報復された方はさらにやり返す」
……その考えだと、どちらかが滅びるまで終わらないだろうな。人間とエルフみたいに…
モニカ
「そう…終わらないわ。でもアナタは違う…彼女を助けた。……フフフ」
……何が可笑しい?
モニカ
「彼女みたいな境遇の子をこの先助けていくの?彼女をみたいな子は下界には沢山いるわ。アナタは皆それを助けるの?」
……それは……俺が助けだせる範囲なら……
モニカ
「じゃあアナタが見えない所はいいのね?」
……何が言いたい?
モニカ
「それはアナタの偽善よ。助ければ自分の心は満たされるわ…でも根本的な解決にはならない…その場しのぎなだけ」
オイオイ…俺にダークエルフの奴隷を全て助けろっていうのか?俺は人間なんだぜ?
無茶言うなっての!
モニカ
「人間だから諦める?セラちゃんを助けられなかったみたいに?」
…モニカ。俺に何をしろって言うんだ?
世界を変えろとでも言うのか?
モニカ
「アナタは彼女を助ける事によって大きな使命を背負う事になるわ。……この世界において最も重要なもの。種というものをね」
……種。
モニカ
「そしてアナタは選ばねばならない。愛するものか……それとも守りたいものかを」
…どういうことだ?俺が選ぶ?
モニカ
「今日のお話はこれまでにしましょう。さあ、彼女が待っているわ…フフ」
まて!モニカ!一体なんのこと…
俺の話の途中で黒い霧が俺の体を包み込んだ。……なんだよ!中途半端にしやがって!




