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困惑



傭兵団が結成されてそろそろ五年という頃、組織はそれなりに大規模になっていた。

それと共に、ユーニスは内部の空気に誤魔化しようのないズレを感じていた。特に後から加わったメンバー。ジークが厳しい内部規則を設けて違反者を団から追放しているから辛うじて風紀は保たれている。しかし、ユーニスとは別の理念の下にある組織になってきているようなのだ。

露骨なところでいうと、貴族や王族に対する敵愾心。国をひっくり返してやろうという野心、そういうものを感じる。

ユーニスも貴族の中には高慢で平民を同じ人間と思っていないようなのがいることは知っている。上に立つ器がないのに血筋だけでふんぞり返っているようなものもいるかもしれない。だがユーニスは国家転覆なんて全く企んでいないし、自分が王になろうなんて発想もなかった。なんなら今のやや規模の大きくなってきた傭兵団ですら持て余しているのに、国のトップなど務まるわけがない。

このままでは拙いことをユーニスも気付いていた。しかし、ユーニスも気付く拙さをジークは問題ないという。もしかして、ユーニスとジークは理想とする形が違っていたのかもしれないということに思い至ったが、ならばどうしたらいいのかユーニスにはわからなかった。

そんなとき、傭兵団の中期メンバーに当たるジュリーがユーニスに話を持ち掛けてきた。

「団長、…いえ、ユーニスさんにお会いしてほしい方がいるんです」




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