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猫は新年を祝う。

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今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援よろしくお願いします。


今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

「新たな年を祝い、メルーベン王国に幸あれ!」

「「「「「幸あれ!」」」」」

 王城で新年の祝賀会が盛大に開かれている。


 呪いの解除と貴婦人病の解明の報奨の授与は、祝賀会開始前に他の授与などと一緒に行われ、無事に土地の貸し出し契約がされる。

 王国中から、新年の挨拶で貴族が勢揃いしている。

 年が明ける前はダンスタイムとなる為、煌びやかに着飾ったご婦人方が、猫さんのマント並みにキラキラさせている。

 その中で、グーデルン伯爵夫人のクラベート様が取り分け目立っていた。

 理由だって?そんなの俺がマント制作用に渡したスパンコールを、ドレスの各所に付けてるので、動く度にスパンコールが輝きキラキラ感が半端ない。

 王妃様達が俺を見ている様だが、目を合わせないでおこう。



「も〜全然辿り着かない!」

 大量のケーキもしっかり納品してあり、その一帯がすごい人気スポットになっている。

「少ししましたら、人が引きます。それからにいたしましょう」

「ダメ!それだとケーキが無くなっちゃう!」

 確かに、無くなってからでは意味がない。

「仕方ない。俺が持っているのを出してやる。すまないが皿をくれ」

 現在、俺は7歳になる第三王子のエルディオ達と一緒に特別席である王族スペースに居る。


 王様や皇太子様達は、正面にある玉座に座り貴族達の挨拶を受けており、成人前のエルディオは、俺の相手役を仰せつかっていると自慢げに俺に言っているが、王族以外は未成年者は出席していないのでエルディオが毎年つまんなと、内緒だと言って俺にボヤいていた。

 奇遇だな、俺も宰相様からエルディオの相手役として仰せつかっているぞ。


 俺はふらふら歩くと会場で踏まれそうになるから、安全なスペースに居るようにと王様達の配慮のようだ。

 誰も足元を見ていないから確実に踏まれるだろう。

 おかげで、祝賀会が始まると王家のプライベートスペースに避難した事で、執拗い貴族の方々も近づいては来れない。


 王城で開かれている新年の祝賀会は、夕暮れ時から始まり日付が変わり年明けまで続く。

 俺は最初だけ参加で、途中からエルディオと一緒に離脱する。

 子どもは寝る時間。俺は棲家に帰る時間。


「美味しい!やっぱりロイが持ってるお菓子は全部美味しい!」

 餌付けしたつもりはないが、ここ数日、王城に呼び出される度に物陰からこちらを覗き込んでいたので、お菓子をあげてただけだが、懐かれてしまった。猫が餌で子どもを餌付けする。

 字面がおかしい。


「それにしましても、皆様方のあの儀式はなんでしょう。祝賀会が始まる前から、凄い勢いでロイ様の元にお並びになって祈っていましたが」

「ああ、流石に驚いたぞ。笑顔を見せないで有名なフェンドラド伯爵まで終始ニコニコ笑顔でいる」

 王子のお世話をする専属の侍女のエレナと、護衛騎士のベネルトが俺に質問する。

「あ〜主に『猫神派』の方々な」

 世間では『猫髪派』と言われているようだがな。


 俺に向かって挨拶と言うより、祈りながら頭を差し出してくるポーズの事だ。

 仕方ないので、薄毛の人間に『蘇生魔法』をかけてあげる。

 初王都での特別サービスだ。普段はグーデルンのおっさん猫達に頼んでくれ。


「凄いよね!髪がなかったレンドラス卿の頭から急に髪が生えてきて驚いた!」

 隣で見ていたエルディオがニコニコと興奮しながら喋り終わると、口を空けた状態ではいけない呪いでもかけられたのか、また次のケーキを口に入れて嬉しそうに頬張る。

「エルディオ様、口に入れすぎです」

 エレナに注意される。

「だって、こんなに柔らかくて甘くて美味しい食べ物初めてだよ!あそこの大人達もすごい勢いで食べてるじゃないか!」

 確かに、ケーキエリアは見本となる大人が居ない。


「それでもです。王家の品格を下げる事はなさらぬように」

 注意されながらも、モグモグと口は動いている。黙ってはいるが口は動いている。

「やはりケーキの管理はエレナに任せよう」

 俺の言葉にエルディオの目が『そんな〜!』と嘆いているが、配分管理もだが取り分け作業は猫には不向きだ。上手く取り分けれないので食べれるが形が崩れる。

 テラザ達なら「食べれば同じ」と言って気にしてなかったが、貴族や王族となると見た目も重要になるはずだ。

 やはり、盛り付けの見た目は美しい方が良いに決まってる。


「ケーキ以外にもロイ殿がお持ちの品は、どれも目を惹(ひ)く品ばかりですね」

 護衛騎士のベネルトが会場を見ながら語っている。

 会場に目を向ければ貴族達が俺に視線を向けているのがわかるので、俺は目を逸らして会場を見ないようにしている。俺の背中に視線が集中しているのが分かるから見たらヤバい。


「お母様達も髪を洗う石鹸がとても気に入っているみたいですよ」

「だろうな。既に追加注文が出されてるぞ」

 ストックは用意してあるが、買い出し部隊長としては直ぐには届けるつもりはない。

『現在、連絡一つで、すぐに届けするサービスは致しておりません。』

 買い物するにはお金が必要だ。

 

『いつまでも 有ると思うな 猫の金』


 買い出し部隊長の心の不安を五・七・五でまとめてみた。


 最近、買い出しの量が多くなり、まだ手付かずの宝石はあるが、このペースでは安心出来ない。

 大量に持っている金貨を日本側で【買取機能】を試してみたが『買取不可』になる。

 異世界では大富豪だが、日本では貧乏、いやただの猫さんだからお金持ってないのが普通か。


 そろそろ貨幣に変わる宝石類をダンジョンで稼がないといけない。

 超売れてるのに、現金不足の心配とはこれ如何に。

 誰か頼む¥でくれ。


「ご婦人方もそうですが、ロイ殿がお渡しなさせた酒を先日、知り合いに飲ませていただきましたが、とても素晴らしい品ですね」

 グーデルンに知り合いの騎士がいて、拝み倒して飲ませてもらったそうだ。

「好評で何よりだ。だがよく残ってたな、みんな私たその日には飲んだと聞いてたぞ」

「そいつがたまたま当日予定があって、飲むのが2日遅れたのと、俺が顔を出したタイミングで飲み始めてたので頼んで1杯奢ってもらいました」


 運が良かったな。その知り合いが運が悪かったのかは知らないが。

「それにしてもワインとミード、エール以外にも存在したとは知りませんでした」

「俺には分からんが、他にもまだまだ色々あるぞ」

「そうなのですか!」


 何気ない会話をしながら、内緒でアイテムBOXから軽食のご飯系を出してつまんでいると、エルディオも参加表明したので、エレナに許可を取って1匹と一人は隠れてつまんでいる。

「このジュースもとっても美味しいね」

 とエルディオが嬉しそうにオレンジジュースを飲みながら、お気に入りになったハンバーガーを頬張っている。

 エレナ達にも進めたが、仕事中だからと断られた。


 エルディオが食べながら、美味しいよ!美味しいよ!と勧める。

「ご心配なく、交代で食事をとりますので」

 公の場だから一緒に食事は出来ないのは仕方ない。人間ルールだ。


 そんなこんなしていると、子どもは寝る時間となり、猫は棲家に帰る時間となる。

「約束のクッキーだ。食べる過ぎるなよ」

 エルディオとに言い、品はエレナに渡す。

 エレナに手渡すのを見ると、少しがっかりした顔をしながら頷く。



 こうして王都での目的はほぼ終了となり、翌日、俺は以前保護した人間達が泊まる宿に向かう。  

引き続き、お付き合いくださいませ。

★★★★★★★★★★★★★★★★

 【更新スケジュール】 

 火曜日・木曜日・土曜日  21時

★★★★★★★★★★★★★★★★

無断転載、無断使用は固くお断りいたします。


★同日 17時30分に更新★

『只今、異世界潜伏中です。〜脱獄したら、王様にジョブチェンジ?!〜』(おっさん多め)も宜しければお楽しみくださいませ。

こちらの作品は猫さんより1ヶ月先輩の初作品です。

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