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猫は異世界で講習を受けます。

「ダンジョンについてですか?」

「そう、ダンジョンに詳しい人を紹介して欲しいという依頼」

 『黒いぐるぐる穴』の向こう側、異世界の街で擬人化を使って冒険者ギルドで依頼を出している。

「俺たちの住んでたところにはダンジョンなかったから、詳しく知らない。だから詳しい人物を紹介して欲しい」

 依頼を出したのは、噂話より出来るだげ確実な情報が欲しかったからだ。

「でしたら、冒険者ギルドが主催してます『ダンジョン説明会』へのご参加はどうでしょう。大まかな説明の後、実際に近くの初心者用のダンジョン体験をして頂けますし、最後に質問などをお答えする時間もございます。丁度、明日の朝から1日開催されます。参加料金は冒険者登録の方はお一人様30ミューレで、一般でのご参加はお一人様100ミューレです」

「丁度いい。一般参加で1人頼む」

 (確か100円玉っぽいのが100ミューレだったはず)

 銀色のコインを一枚提出する。

「受領証です。明日の朝三の鐘に受付にお越しください。あとこちらの受領証も忘れずに」

「三の鐘って?」

「え〜っと、朝から1回なるのが一の鐘で3回なったら三の鐘です」

 そんな話をしてたら、ゴ〜ンゴ〜ンっと5回鐘が鳴った。

「今のは五の鐘です。今の季節ですと日の出ごろに一の鐘がなりますね」

 結局、三の鐘がどのくらいか分からないのでこの街に一泊しよう。

「良い宿屋を紹介して欲しい」


 中々良い宿だった。受付にはミキぐらいの年の子が行っていた。

 暇な時間帯だったのか金額や時間の事を教えてくれた。

 お礼に缶入りのキャンディーを一つプレゼント。キラキラだから大喜び、更に口に入れると甘くて更に大興奮だ。

 親が申し訳なさそうにお礼を言ってきたので、ついでにちょっと質問してみた。

 先程、子どもへ質問したところ、時間は街の鐘の音だけしか分かる方法が無いと言っていたが、子どもが知らないだけかもと思い訊ねてみた。

「魔道具でならありますがね。結構お高いですよ。ダンジョンなんかで出てくるものは更に高いですがね」

 なるほど魔道具ね。そしてダンジョン産ね〜、帰りに『買い物ボード』で探してみよう。


 翌日の三の鐘、冒険者ギルドの受付に来ると、若い子達が集まっていた。

 俺と同じ参加者のようだ。

 前半はダンジョンとモンスターの特徴、魔石の種類などの説明が中心だった。

 普通の野良ゴブリンより凶暴だが、その分実入が良いらしく、初心者の目標は一人でゴブリン3体。魔石の代金としてはギリギリ1日暮らせる稼ぎになるそうだ。

 後半は近場のダンジョン紹介や、役に立つ道具やスキル、又は魔石以外の稼ぎ方などの説明と推奨の人数や役割など結構細かく説明してくれた。

 昨日の宿での情報から推察するに、10円玉ぽいのは銅貨で100円ほどの価値、100円玉ぽいのは銀貨で1万円ほどの価値、金色に光る500円玉ぽいのが金貨で100万円ほどの価値で、金貨は王都ぐらいでないと一般的には一度も見ないで人生が終わってしま貨幣のようだ。

 (確かママさんのいらない服って金貨3枚はだったよな)


「では今から、近くの初心者用にダンジョンに向かう、モンスターはスライムとツノウサギだけだ。先程説明した通り、ダンジョンからモンスターが溢れ出る事で被害が出る為、昔はダンジョンの最深部に有るコアを壊し、ダンジョン消滅させる事が必要とされていたが、今はモンスターを外に出さないようにして魔石回収する事を推奨している。なので意思のあるコアは壊さず、代わりにお宝を貰うかモンスターを外に出さないようコアと交渉するのが普通だ。間違ってもグランダス聖王国みたいにやたらめったらにコアを壊すなよ」

 説明ではダンジョンを見つけ次第、国や冒険者ギルドに報告の義務があり、発見者には報奨金が出る。

 その後、実入が多いダンジョンや、街から遠い所にあるダンジョンなど細かく分析され後、認定されたダンジョンランクによって報奨金が上がる仕組みとなっている。

 1階層入り口には、『移動ポイント』と言われる石碑がある。手を当てて魔力を流し込むと、いつもの『現在地登録が完了しました』と音声が流れたが、ここでは『お買い物ボード』は現れなかった。


 ここはダンジョンは低ランクで、ダンジョンレベルは一番下の『レベル1』に指定されている。

 2階層しか無く、練習用に使用されており、街の南門を出て直ぐに存在した。

 主に街のメイン食材のツノウサギを製造ダンジョンとして使用されており一羽、いや此方(こちら)ではモンスターは全て一体もしくは一匹と表すから、ツノウサギは一匹呼びになる。

 ツノウサギの魔石は銅貨3枚、3ミューレで買取されるがドロップ品の肉は一匹あたり5ミューレになり、それなりにおいしいモンスターだ。


 冒険者ランクも一番下が『星1ランク』とされ、ダンジョンレベルと星の数が同じ場所が推奨レベルとされており、冒険者ランクを上げる一つの目安としては、一人もしくはチームで同ランクのダンジョンを問題なく進めるかどうかが判断基準とされている。

 なので、一人の星ランクとチームでの星ランクが存在しており、個人の星ランクは『星6ランク』が最高値だとされている。

 ちなみに、現在の個人での最高ランク『星6ランク』、チームでの最高ランクは『星8ランク』だ。


「余談だが、実入が良い護衛の仕事は星のランクとは別に『マナー習得証』が必要となるからな」

 へ〜なるほど、マナーってどんなものだろう?後で聞いてみよう。

「さて、せっかくだから一人ずつモンスターを倒してもらおう。ドロップ品は、後でまとめて等分する」

 皆は、短剣やナイフで一匹ずつ倒していく。2階層入り口辺りで俺の番となった。

「魔法でも良いのか?」

「勿論だ。残りの魔力量を計算しながら使用なら構わない」

 別段、魔法を使用しても問題ない様だ。

「〈斬撃〉」

 刃のような風が幾つかモンスターに向かって飛んで行き、一撃で討伐された。ロイは気づいていないが、初級のつもりで放った魔法は、この世界では中級レベルに相当する。

「お〜!凄いな、既に一人前レベルだ。なら、今回の討伐はランクには見合ってないから見学していてもらおう」

 まさかの見学コースになったが、確かに別に問題ないので話を聞きながら【3Dマッピング】でダンジョン内を見ながら移動していると、変な部屋がある事に気が付いた。

「デルテ、あそこに有る部屋ってなんだ?」

 教官のデルテに尋ねてみた。

「ん?このダンジョンには部屋なんてないぞ?」

「いや、俺のスキルで発見されたんだが、開いても良いか?」

 しばらく悩んで、

「2階層の移動した所に『2階層入り口』の移動ポイントがある。一度みんなを登録させて外に出してから休憩予定だ。その隙に二人で向かおう」

 直ぐ側に階段があり、降りた所に光る石碑が存在した。手を当てて魔力を流すして登録完了だ。

 移動方法はいつもと同じで、登録された所の名が表示されるので、指定して移動する。

 全員に移動方法を教える為もあり、一度一階層入り口に帰還した。

「少し休憩したら続きを行うぞ。ロイだったか?案内頼む」

 俺とデルテは2階層入り口に戻り、気になった部屋に向かう事になった。

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