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猫は王都に到着する。

ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援ありがとうございます!!

今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援よろしくお願いします。


今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

 保護した人間達は無事に街まで連れて行く。

 細かい事は領主様達が手配してくれたので助かった。猫にやらせると時間がかかるからだろう。


「【結界魔法】で囲っているか逃げれない。夜は光ってるから場所の目印になるはずだ。残り9日で結界が解除されるからな」

 そう俺が話すと、慌てて場所の確認など人員編成を始める。

 どうやら、ここらを根城にしていた大盗賊団だと判明。有能な魔法士がお頭らしく、魔法を使って神出鬼没に街道に現れては強奪をしており、今まで相当な被害にあっていたようだ。


 ちなみに、途中の道に潜んでいた盗賊達も捕まえたので引き渡す。同じ盗賊団の仲間だと判明する。

 こちらも【睡眠魔法】で眠らし、荒縄でぐるぐる巻きにし【浮遊】で浮かせて、馬車の後ろに繋げて運んだ。

 引き渡しも、浮いている盗賊達を紐のまま手渡す。

(イベントの風船の様だな)と思う。


 尋問しようと起こそうとしたが叩いても起きない。

「すみません。どうやっても起きないのですが、どのようにしましたら目覚めるのでしょうか」

「あと半日したら目覚めて、それと同時に浮遊が解除され落ちてくる」

 そう説明すると、ならば今は立て込んでいるので、そのまま牢に入れておく事にしたようだ。


 回収したお宝については発見した俺が所有者となる。

 本人だと証明されれば買い戻しする事も可能だが、査定金額に準ずるとの事らしい。

 なので現金に関しては基本証明されない為、発見者で分配される事になる。

 俺は被害者達の当面の生活費にと渡す事にした。


 ただ、若い女性や子どもばかりなので、大金を持ってると危険な為、領主様にお願いして名を貸してもらい、宿屋の部屋を2ヶ月間分と食事代を支払い、しばらくは今後の生活などを考えてもらう事にした。

 特に子ども達は孤児院には入れない。

 何せ孤児院はどこも定員オーバー気味だからだ。


「帰る場所があれば、準備しておいてくれ。1ヶ月ぐらいしたら一度顔を出す。無ければ、今後の生活について考えておいてくれ。決まったら、生活資金で追加で金を渡すし、もし仕事が見つからなければその時、相談にのる」

 一番年長者であろう女性が尋ねる。

「いいんですか?こんな事までしていただいて…」

「問題無い。猫より人間の方が金が必要だからな」

 それに盗賊団から回収した金で、元はこの人間達の金である。俺の金ではない。


 地元の役人達は驚くが、俺はこっちの世界では余り金を使わないからな。正直、こっちの金は溜まる一方だ。

 なので、道中に通りがかった街で、真っ当そうな孤児院には寄付して回った。

 以前ギルド長達の話しに上がった、グーデルンに集まる子ども達の事を考えると、なぜかそうしたくなっていた。

 ちなみに『真っ当そう』では無い孤児院とは、裕福そうな腹をお持ちで艶々肌の大人達とは対照的に、貧相な身体(からだ)と顔色をした子ども達がいる孤児院だ。

 そう言った孤児院は俺が行くと、怪訝そうな顔をするので、

「子ども達にご飯を」と言って、金ではなく、現物のパンと大量のスープを渡してくる。


 実際、保護した子どもや女性達の殆どが、頼る身内は盗賊に殺されている。

 なので仕事を探さないといけないが、よほどの技術が無ければ中々仕事先が見つからない。

 なかなか仕事が見つからない焦りで余裕が無くなると、そういった人物を狙っての詐欺などが多いらしく、騙される事があるとギルド長達のアドバイスをもらっている。


 結局丸々1日、街に滞在して盗難品の詳細などの記載作業が行われる事になった。


 


 その後は、問題なく進んで行いき無事に王都に到着した。

 途中で、俺的にはダンジョン以外で初ゴブリンを目撃したので【テイム】をしようとしたら、レフルドに強制的に止められたぐらいだ。残念。


 王都は凄い。人も多いし、建物はデカいし、とても

「臭いぞ!」

 高い城壁の所為か、門の外は感じなかったが、ひとたび門を潜るとドブのような臭いが充満していた。


「下水の処理が追いつかないのだろう。教会に下水の浄化依頼を出しても、高額な割には効果が少なく、どうしても臭いが滞ってしまってるんだ」

「貴族街に入れば臭いませんわよ」

 そう言われたが、実際はマシになっただけだ。猫の嗅覚ではしっかり臭ってるはずだ。

 このことは猫さん達皆んなに報告だな。「暮らすなら普通に街だ。王都は臭くて暮らせない」と。


 王都に居る間は基本、俺は領主様達と一緒に行動する事になるので、暫くギルド長達とはお別れだ。

「街は危険な所がいっぱいだ。フラフラ歩いてると攫われるぞ」

 レフルド達から忠告される。

「わかった。王都の街に出る事があっても、フラフラと歩かない」

 忠告は守る。フラフラと(・)は(・)歩かない。


「…じゃあ、街に出た時はどうする気だ」

 さすがレフルド。感が良いな。

「姿を消して空をフラフラ飛(・)ぶ(・)か、姿を消してス(・)タ(・)ス(・)タ(・)歩く」



 お別れの際には、護衛の冒険者さん達にお菓子とお酒をプレゼントする。

 道中、領主様やギルド長達が試飲していたお酒がとても気になっていた様なので、ずっと我慢してたお酒をプレゼントしたら喜ばれた。

 黒獅子は皆んな甘味のお菓子を希望している。

 リーダーのクロムも相当の甘党らしい。

 どうりでおやつタイムも断りもせす、いつも皆んなと一緒に甘味食べてた訳だ!

 護衛の騎士さん達にもちゃんと後から、領主様からお酒を渡してもらう。道中一緒にいた仲間だ。仲間外れは良くない。



 貴族街に入ると確かに臭いが薄れた。

 どうやら魔法で街からの臭いを防いでいる。


 貴族街はやはり違った。

 何処(どこ)もかしこも、やたらキラキラしてる。建物も、店も、人間も。ついでに馬まで飾り立ててキラキラだ。

「凄いな」

 キラキラしすぎて目が痛い。

「王都だからな」

 嬉しそうに領主様が答えた。

 やはり、俺には王都での生活は無理だと確信する。猫さん達のマント並に眩しい。

 もし猫さん達がこんなの見たら、更に張り切ってマントを飾り出す猫さんが増殖するだろう。王都は危険がいっぱいだ。



 そんな街並みを横目で覗いていると、どうやら領主様の王都のお屋敷に到着したようだ。

 他と比べても美しいお屋敷だった。

 お屋敷の中に入ると、ドレス生地など道中で預かっていた物を渡す。女性陣は早速ドレスに使用すると俺に伝え、嬉々として生地を手に取って目の前から去って行った。


 領主様が許可してくれたので王都とグーデルンの領主様のお屋敷を『転移門』で結ぶ。

「一応、猫さん達には王都には勝手に来ないように言っておくが、興味本位で覗きに来るかもしれないが許してくれ」

 俺が作る『転移門』は人間は通れない猫サイズだ。

「承知した。向こうと同様に庭を荒らさなければ問題は無い」


 この時は誰も気付かない。後に『生首事件』なる出来事が起きるのはもう少し後の事だ。



「じゃぁ、俺は明日の朝に顔を出すな」

「ロイ様こちらを」

 執事さんに呼び止められ、猫さんの手のひらサイズのプレートを差し出した。

 受け取り空にかざして見ると、領主様の所の紋章が薄っすらと見える。

「これは?」

「貴族街の通行証に成ります。念の為、お持ち下さい」

 猫だけど猫のフリをして塀を越えればと言ったら、注意された。

 何も無いと思うが、一応預かっておく。




「最近、おかえりが遅いわよ。ロイ」

 今日は帰宅後直ぐにママさんに捕獲されてしまった。

「ロイくちゃい」

 近くにいたレンが、鼻をつまみながら文句を言いって俺から離れて行く。

「あら本当!何か臭いわよ。今日はロイはお風呂ね」

「な〜ん(臭ってる?)」

 元人間なので、意外と風呂は好きだが、レン達も一緒に入るので、静かに浸かる事はほぼ無い。

「ロイ!ガリガリ」

 お湯に濡れて毛が身体にフィットした姿がレンのツボの様で、毎回俺の姿を見ては大はしゃぎする。

 楽しそうでなによりだ。


 でも、連日臭くして帰ると叱られそうなので、明日からは【浄化】をしてからお家に帰る事にした。

引き続き、お付き合いくださいませ。

★★★★★★★★★★★★★★★★

 【更新スケジュール】 

 火曜日・木曜日・土曜日  21時

★★★★★★★★★★★★★★★★

無断転載、無断使用は固くお断りいたします。


★同日 17時30分に更新★

『只今、異世界潜伏中です。〜脱獄したら、王様にジョブチェンジ?!〜』(おっさん多め)も宜しければお楽しみくださいませ。

こちらの作品は猫さんより1ヶ月先輩の初作品です。

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