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猫は王都に向かう。01

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今後とも、ブクマ!ポイント評価★!リアクション!応援よろしくお願いします。


今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。

 王都に向かいグーデルンの街を出発する。


 俺はギルド長達が乗る馬車に乗車中だ。王都に向かう馬車は合計8台と大所帯である。

 今までとは違い、マジック袋をふんだんに使用出来るようになった事で、荷物用の馬車がかなり減った事もあり、ギルド長達が同行したとしても例年よりは少ないらしい。


 ギルド長達が乗っている馬車は、領主様ご家族が乗る馬車よりランクが下がるが、それなりの馬車のはずだが、揺れが激しい。

「このクッションはいいな」

 馬車の揺れ対策として購入しておいたクッションを使用している。

 勿論、他の同乗者である彼らにも渡す。


「それにしてもロイは色んなもん持ってんな」

 感心しながら、レフルドがクッションを触る。

「ほとんどが王様からのご褒美の品だ。基本、俺らへの褒美は現物支給だからな」

「例えば、どんな物が人気なんだ?」

 グルン獣人国に興味があるようで、質問させる。

「決まってるだろう。美味いご飯だ。だが最近は、マントを飾る品も人気だ」

 なるほどと3人が頷く。


「前から疑問だったんだが、そんなに凄い王様やロイが居て、てなんでグランダス聖王国に攫われたんだ?」

 さすがは人間だ。辻褄合わせの設定に気が付かれてしまった。

 だが抜かりは無い。既に対策の設定はタカシと相談して決めている。


「王様や俺達が留守の時に、奴らの餌に釣られて多くの戦闘力の無い仲間が連れ去られたんだ。どこに連れてかれたのか分からなくてあっちこっち探してた。発見できた時は既に捨てられた後で、かなりの猫さんが亡くなっていた」


「そうだったのですね。ずっとロイさんや皆さんの採取魔石のレベルからして、充分ダンジョンは問題ないのにどうしてなのだろうと、気になってたんですよ」

 商業ギルド長のグレンドルが納得した顔をしていた。

「攫われたのは一般の猫さんが多く、死霊系は退治できても普通のモンスターはからっきしだ。今はどちらも戦えるように魔法を取得中だ」

「魔法?魔術では無く?」

「『魔術』は猫さんには難しいから、王様からもらった【付与】された『魔術』の品も使うが、基本的には猫達が使うのは『魔法』だな。本来は逃げ特化型だったが、今は戦士や若者達は頑張って攻撃魔法も取得している」


 回復系は、スクロールのお陰で猫さん達は一流の治癒士になっている。とりわけ夜の酒場では、頭皮の寒い方々が猫さんを探して町中を彷徨(さまよ)っているくらいだ。

 中々出没ポイントが見つからない方は、もれなく冒険者ギルドで依頼を出して探し出している。

 ギルドには奇跡の猫さん出没時を事前に探すという依頼が出ており、その仕事は金額も良く、人気でいつも取りありになっている。勿論、場所取りの仕事も含まれている。


 運よく酒場で猫さん見つけても『俺の奢りだ!』メンバーだから、いつも店の席が満席で入れない事が多い。

 だが、席の取り合いで喧嘩すると猫さん怒って帰ってしまうので、どうしても席が欲しい者は金で解決しており、依頼料に追加で請求している。

『一席50ミューレ』が暗黙ルールだと、冒険者達が教えてくれた。

 ついでに店での喧嘩が減ったと、子ども達が酒場の店主からの情報を教えてくれた。


 活躍しているスクロールだが、猫さんだけではなく、商会のメンバーにもあげる。

 商会のメンバーは、全員成人する時にはレベル3の『回復魔術』『治癒魔術』『浄化魔術』『結界魔術』のどれか1つをプレゼントする事にした。

 既に成人している子にも選んで渡そうとしているが、未だに選べきれないらしい。

「仕事用は別に貸し出すから、自分用として考えるように」と伝えているが、スクロールは契約解除も出来るので、将来は子や孫に渡す事も出来るそれなりに高価な品だ。皆んな真剣すぎて誰もまだ決まっていない。

 


「それにしても、世界樹の品がこうも簡単に手に入れられる日が来るとは思いもよりませんでしたよ」

 薬師ギルド長のトイトルが、にこやかに話し出す。

「貰える量は世界樹次第だがな」

 全て世界樹の気分次第だ。だが、基本お願いするとすぐにくれる。

「まさか本当に世界樹の種を植えて水をやっただけだとは…」

 他の二人も頷く程、衝撃的な事だったようだ。


 以前に育て方を問われたて、水をやっただけと答えると俺が秘密にしていると思われたらしく。育て方のヒントを得ようと、街に来た猫さん数匹からの情報を収集したのだが、

「王様がここに木が有るといいな〜って言って、種を埋めて水やってたら木が大きくなった」

 と言う証言しか集まらなかった。

 猫さんは嘘がつけない事は知られており、まさか真実だったと分かり驚かれる。


 この世界の世界樹関係の品は全てがダンジョン産で、世界樹が地上に存在していたのは遥か昔の話のようだ。

「古い文献や、大昔に実物を見たと言われる長寿の種族の証言があるのですよ」

「エルフか?!」

 記憶の俺が何やら興奮しているので聞いてみた。

「あぁ、エルフだ。正式には森エルフと言われている種族だ。余り詳しくは知らないが、世界樹を見つけ出す事が悲願としている種族だな」

 ファンタジー種族名がでたので、記憶の俺も満足。ニンマリ


 エルフについて詳しく教えてくれた。

 一概にエルフといっても違いがあるようだ。基本二つのタイプが存在する。

 既に街などで人間と同じく国で暮らしている者と、古来より森の深くで暮らしている『森エルフ』がいるという。

 どちらも、世界樹発見を喜ばれるが、森エルフの熱量は半端ないらしいと、追加情報として教えてくれる。

「そう言えば、昔、エルフの同僚が言ってましたよ。普通のエルフと違い森エルフは世界樹の事を『神秘の素材』ではなく、『神』として崇めてるとか」

 トイトルさんが思い出したように教えてくれた。


 そうか〜、俺は神様育ててるんだ。毎日水をやってます。


 先日、実から取れた種を植えてみたら、ちゃんと芽が出て問題なく育っている。

 一応「実から取れた種でも育ったぞ」とは、報告しておいた。

 すくすく凄い勢いで育ち、今では両方から実と葉を貰えてる。


 そして、城壁の外にまだ居るグランダス聖王国が更に五月蝿くなった。


 一度グーデルンでも試したが芽は出なかった事を考え、土に理由があるのではと俺はグルンの土を街に運び試してみると、ちゃんと世界樹の種が発芽して成功した。

 今まで色んな機関が栽培研究をしていたが発芽報告は無く、研究していた機関の一つである薬師ギルドは、もうお祭り騒ぎだ。

 種が発芽した事を発表すると、各機関や様々な所からグーデルンに見学に人々がやって来た。

 だが残念な事に、それからの世界樹の育ちはグルンの様に成長はしなく、現在は15㎝程で成長が止まっている。

だが、皆んなは「一歩前進した」と喜んでいる。


 そんな話をしていると、昼になり馬車が止まる。

 休憩タイムの様だ。


 クッションがあってもお尻が痛いので、外に出た。

(午後からは馬車の上にでも行ってお昼寝でもしよう)

 そんな事を思っていると執事さんがやって来た。

「ご主人様が是非、こちらの馬車へと申しております」

 残念ながら午後のお昼寝タイムは中止となり、今度は領主様ご家族が乗る馬車に乗り込む。


「私もゴールド隊に入りたいです」

 乗り込んで早々、領主様のお嬢様がとんでも発言をして、馬車の中を一瞬にして凍り付かせる。

引き続き、お付き合いくださいませ。

★★★★★★★★★★★★★★★★

 【更新スケジュール】 

 火曜日・木曜日・土曜日  21時

★★★★★★★★★★★★★★★★

無断転載、無断使用は固くお断りいたします。


★同日 17時30分に更新★

『只今、異世界潜伏中です。〜脱獄したら、王様にジョブチェンジ?!〜』(おっさん多め)も宜しければお楽しみくださいませ。

こちらの作品は猫さんより1ヶ月先輩の初作品です。

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