猫はラインナップを増やす。
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今回の物語も楽しんで頂けましたら幸いです。
昨日振りの冒険者ギルドに入ると、窓口に並ぶ前にギルド長室に連れて行かれた。
「トカゲは全部ヤっつけた。奥に違うテカテカ石を食ってるトカゲが居たからそれも全部ヤっつけた。新しい石を食べるトカゲを見てほしい」
「分かった。仕事が早いのは助かる。解体場所で物を見よう」
「後、モンスターをテイムした。どうしたら良いんだ?」
解体場所に移動しながらテイムにしたハク達の事を相談する。忘れないうちに伝えておかないと!
「連れて来てるのか?」
「いや、向こうに置いて来ている。デカいから連れて来るのに時間がかかる」
トカゲより小さいが猫からしたらデカい。仔犬のイチ達でも大きさでは負けている。
「本来ならギルドに連れて来て登録するのが一番早いが、ちなみに何系だ?まさか、ゴブリンとかじゃ無いよな」
嫌そうな顔をするレフルド。
「犬系だ。残念ながらゴブリンは、ダンジョン以外でまだ見つからないから試してない」
「試さんでいい。犬って事はウルフ系だな。『仮テイム』として、野生では無いと言う証拠として、首にスカーフや足に飾りなどを付けておいてくれ」
人間のアイテムを装備していると、テイムされたモンスターだと認識されるそうだ。
「そうなのか!そうなると、ゴブリンやオーク、オーガが人間の剣持っているのは、テイムしてる可能性が有るって事か!勝手にヤっ付けないように気をつけなければ」
まだダンジョン以外で野良ゴブリンや野良オークには出会った事はないが、気を使わなければならない。
「心配しないで良い。道具を使う系の人形系モンスターをテイムするテイマーの数は少ない。それにギルド規定の腕章の装着義務がある。向こうから襲って来た場合は、討伐されても文句は言わせないし、テイマー達も意味無く襲わせた場合は、責任者として賠償や資格停止処分が下される」
なるほど!そんなルールがあったんだ。
「分かった。テイムしたのは2匹だが、その配下の犬達も家来希望犬は50匹ほどだ」
「…また、凄い数だな。正式登録方法は考えておく。まずは追加モンスターを見せろ」
解体場の解体机の上にそれぞれ、金色テカテカのトカゲと赤色テカテカのトカゲを出す。
かなり机からはみ出している。
赤色テカテカのトカゲは、机に乗らないでほとんどはみ出している。
寿司屋の大ネタ状態だ。
「「「「「!!!!!」」」」」
しばし解体のみんなが無言になっているので、食いかけも出しておいた。
「誰か!領主様のお屋敷に行って献上品中止だと伝えて来い!領主様には、『ロイがまたやらかした』と伝えろ!」
やらかしたとは失礼な!それもまたとは!
言われた通りにトカゲヤっつけて来ただけじゃないか!
不服だとレフルドに伝えたのだが無視された。
最近、構ってやらなかったから拗ねてるのか?
「ロイ殿…]
「はい」
俺を見つめながら、領主様に名前を呼ばれた。
「………………」
「………………?」
領主様に呼ばれたから、返事したのだが?違うのか?
ギルド長室で待っていると、領主様と一緒に商業ギルド長のグレンドルさんまでやって来た。
「ふ〜、で今度は何だね?」
何だと言われても、俺も知らん。何で呼んだんだ?領主様を。
俺も領主様と一緒にレフルドを見る。
「オリハルコンリザードとアダマンタイトリザードが同じエリアに生息していたようで、ロイが討伐して来ました」
「「!!!!!」」
おぉ、あれが噂の『オリハルコン』と『アダマンタイト』だったのか!と興奮する記憶の俺。
ミスリルの時以上に興奮気味だ。
「なんてことだ!報告書を急ぎ書き直し、献上品も追加しなければ!」
いろいろと大変だね、領主様は。
出されたお茶を飲みながらしみじみ思う。
皆んな急足でギルド長室を出て、もう一度解体現場に向かい、2体のトカゲを見つめる。
俺は自前のおやつを食べてたら、レフルドに小脇に抱えられて移動中。ちゃんと歩けるぞ?
「…全く傷が無いな」
「ええ、こちらもです」
「銀色テカテカトカゲは67匹で、金色テカテカトカゲは38匹、赤色テカテカ巨大トカゲは4匹居たので、ヤっつけてある。欲しい時は言ってくれ。じゃあ」
「こらこらこら!何処に行く気だ!」
用が済んだので帰ろうとしたら、レフルドに止められた。
「?トカゲの正体が分かったし、全部のトカゲをやっつけた報告したから帰る」
「昨日の卸し量の話が途中だっただろう!」
そう言えば確かに。
討伐優先の話になって量の話が中途半端になっていた…気がする。
「あぁ、あんな少量を毎日持ってくるのは面倒だ。まとめての量にしたい」
こちらの要望を伝えると、レフルドが呆れた顔する。
「お前は…あれは一月で収める量の話だ!1日の話じゃ無い!ついでにオリハルコンとアダマンタイトも今後の取引に関わってくるから、モンスターと鉱石見本だけ置いて帰るな!」
どうやら沢山あるから適当に持ってくるじゃぁ、国同士の貿易としてはダメみたいなので困る。
俺は素直に月に一回だと忘れちゃうから困ると伝える。
「なら規定の樽を作るから、月の初めにその都度、樽を渡す。それなら樽一杯にするだけだ忘れないだろう?」
レフルド達の提案で規定の樽を作ってもらい、渡されたらそこに鉱石を入る依頼となった。
これなら他の猫さん達でも作業が可能である。
まぁ、しばらくは俺の仕事だろうがな。
これで話は終わったと思ったのだが、金額の取り決めなどがまだあると言ってるが。
「猫に金額の話は無駄でしょう」
「「「…………」」」
『焼き鳥1本金貨10枚事件』
皆の頭によぎった言葉だ。
理解していただいたようで、何よりだ。
全ての鉱物や特殊素材に関して、グルン獣人国として卸す品は、総て通常買取額の80%での金額での買取で固定する。
毎月の鉱物の最大量は、高さ1m程の規定の木樽で5つ分とする。
鉱物の組み合わせ自由なので、その都度ミスリル、オリハルコン、アダマンタイト専用の樽を渡される。
『獣人国専用窓口』として、全ての対応はこの街の冒険者、商業、薬師の各ギルド長3名と領主様の4名で仕切ってもらう。任命権は獣人国側に有り、他所の街や貴族達の介入させない事を条件とした。
違反と判断した場合は、交流は中止、グルンは他国と貿易を検討する事にする。
薬師ギルドは鉱石とは関係ないが、貴重な薬草や『世界樹』関係も今後は取り扱うであろう事から、一緒に参加してもらう事にした。
グルン獣人国の中心には立派な世界樹が育っている。
ってかダンジョンの宝箱から出た『世界樹の種』を植えたら芽が出てきた。
どの国も昔から世界樹を育てようと試しているが見事に失敗しているのに、ウチの国では成功した。
「どうやって発芽させたのですか!」
と薬師ギルドと商業ギルドの関係者やが執念く聞かれる。
そう言われても「ここに木があったら木陰になって良いな〜」と、手持ちの『世界樹の種』を埋めて水をやっただけだ。
それに直ぐに芽が出て数日で身長を越された。だから、
「種を埋めて水やった」
としか言いようがない。
「やはり秘密ですか!?分かりました。では注意点は!育てる注意点だけでも!」
「ほっといても勝手に成長する。やたら成長が早い。注意点は食べたり、引っ掻いたりしない事?」
「「………」」
猫さん達、若葉の時は猫草代わりに食べようとしたり、成長したら爪研ぎに使おうとしたから注意した。
参考になったかな?
引き続き、お付き合いくださいませ。
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火曜日・木曜日・土曜日 21時
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★同日 17時30分に更新★
『只今、異世界潜伏中です。〜脱獄したら、王様にジョブチェンジ?!〜』(おっさん多め)も宜しければお楽しみくださいませ。
こちらの作品は猫さんより1ヶ月先輩の初作品です。




