猫は新たな仲間を見つけた。
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「…グエ…!」
お食事中のトカゲの顔に【水魔法】の【水牢】で顔を覆った。
モンスターが口と鼻で呼吸してるのか分からないが、試しに顔全体を覆ってみた。
作戦は成功したようで、ご臨終いただいた。
ギルドからのご要望通りの無傷だ。
しばらく苦しくて暴れ回った事で、近くにあったテカテカ岩がちょうどよく砕けてくれ助かった。
相当暴れたのに、体には傷一つ付いてなかった事に驚いた。
一応、ピッケルは購入しておいだが、採掘は完全な肉体労働になるので、猫さんには不向きなので助かる。
トカゲをヤっつけながら、洞窟の中を進んで行く。
テカテカしていた岩場が、銀色から金色のテカテカに変わっていった。
こっちの岩でもトカゲがご飯中だ。
さっきと同じく【水牢】でご臨終いただく。やっぱりさっきのトカゲに似てるが何かちょっと違う。
「ギルドに持って行けば違いが分かるかな」
そんなことを思いながらサクサクこなして進んで行く。
【水牢】で使用する水は『超純水』を使っている。
【水牢】水魔法のLV.3で使える魔法だ。
そこら辺にある水や普通に魔力で作った水を使うと、同じ水魔法や魔力を通すと水が形を止めておけず、簡単に解除されてしまう魔法なのだ。
だが【水魔法】LV.10で作れるようになった【超純水】は、一味違う。
この【超純水】は水魔法は水に溶けて吸収され魔法が発動がされない。また魔力は逆に一切通さない特徴がある。
なのでこれを【水牢】に使用すると、地味だが簡単には解除不可能な魔法なのだ。
洞窟の中は意外と広く、ほとんど一本道で地下に向かってなだらかな坂になっていた。
分かれ道は数箇所あったが、トカゲが入れないサイズばかりだったので、後から探検する事にした。
金色テカテカ岩は銀色のミスリルより硬いようで、トカゲが苦し紛れに暴れても、余り壊れる事が無かった。
「仕方ない。またギルドに、トカゲとトカゲの食べかけを持って行くか」
試しにピッケルを使ったがミスリルとは違い、金色テカテカは欠片も取れなかった。
「凄いもん食ってるなトカゲ達は!」
感心しながら、岩の尖った先を【完全切断】で切り取る。
【完全切断】以外でしか採掘は出来なかった。
「どうやって人間達は採掘してるのかも聞いておかないとな」
銀色テカテカことミスリルエリアに居たトカゲは67匹で、金色テカテカに居たトカゲは38匹だった。
「デカいな』
更に奥へと進むと赤いテカテカに変わり、トカゲのサイズも2倍〜3倍近く大きくなっていた。
岩も赤いテカテカに変わり、お食事している巨大なトカゲの鱗も赤色でキラキラ輝いていた。
巨大赤色トカゲも【水牢】で問題くご臨終。4匹だった。
こちらも巨体が大暴れしたが、岩を壊す事が出来なかった。
巨大赤色トカゲの食べかけと【完全切断】で少し確保しておいた。
「突き当たりまで来たが、ダンジョンじゃないから何もないな」
巨大赤色トカゲの住居が突き当たりだったようで、洞窟内のメインコースは終了。
次は横道に入って行く事にした。
数カ所あった横穴は横道の入り口付近はかなり狭まっており、トカゲ達は入ろうとしなかったのか、中にはまだ食事されてない状態の物が残っていた。
ただ、他のモンスターがお住まいだったので、ヤっつけようとしたら、犬型のモンスターが俺の前で服従のポーズをして来たので勘弁してやった。が、ここに来る猫さん達が襲われたら大変だ。
「猫さんを襲わなかったらここで暮らしても叶わないが…、言葉が通じれば良いんだが」
あっそう言えば、【テイマー】のスキルが有ったなと思い出す。
以前、人形のモンスターを仲間にしようと、ダンジョンモンスターに使ってみたが使用出来ず、そのまま忘れ去られたスキルだった。
試しに、目の前の犬達のリーダーに使ってみる。
スキル発動すると、地面が光りいつぞやの契約書の様なものが現れて、互いに手を置く。
無事、成功したようだ。
「世界の覇者でおわしますご主人様の家来となれた事、身に余る光栄です」
目の前の犬の声が話しだすと、犬達全員が伏せポーズをする。
「世界の覇者?俺は近所にある村兼国の王様兼買い出し部隊長のロイだ。ここの石を猫さん達が取りにくるけど襲わないでくれ」
「承知しました」
深々と頭を下げる。
「ご主人様。家臣にお名前を頂けませぬか」
期待を込めて俺を見つめてくる。仕方ない急いで考える。
リーダーの犬、いや全員が薄汚れていたので、汚れを落としてみると、真っ白な毛並みが現れた。
元々は白色の毛並みの様なので、
「…分かった。まずはここのリーダーのお前は『ハク』」
「おお!ありがたき幸せ!出来ましたら我が子達にも名をお授けくださいませ」
と言うとちゃんと順番に並んでいる。猫にはなかなか出来ない所業だ。
「じゃ〜順番に…」
並んだ順に『イチ』『ニイ』『サン』『ヨン』『ゴウ』と名付ける。最後の子がオスでよかった。
他の犬さん達も期待している。『エイワン』『ビーワン』『シーワン』…
「ところで、お前達は光る板はどうしてるんだ?」
スキルボードの事を尋ねてみる。
こちらの世界の人間も『スキルボード』は見えてないようだ。
一度『自動選択』にすると、他の者のスキルボードも見えなくなるようだ。
「はい、代々我ら一族は口伝で教わっており、一族の特化するスキルを取得するようにされてます」
悔しいが猫さん達より賢いぞ。
スキルを確認したが、皆んな、ほぼ横這いのスキルになっていた。
「お前達はこれからどうする?ここに居てもいいし、俺の村に来て一緒に暮らすか?」
「出来ましたら、ご主人様のお側に」
いきなり連れて行くと驚かれるから、後日迎えに来る事にし、大量の鶏肉を置いて帰る事にした。
どうやら一族とは袂分けしたメンバーな様だ。トカゲ達の所為で狩に出掛ける事が難しく、久々の食事だった様で大喜びして皆んな食べている。
元々ここは犬さん一族の棲家だったのだが、トカゲが入り込んで住み着きだした。
初めは戦いを挑んだが全く勝てず、仕方なく一族全員で棲家を移す事になった。
新しい棲家は見つかったが、ここより狭い場所で場所もかなり離れていた為、二手に別れる事になった。
『新しい棲家に移動する者』と『ココに残る者』だ。
『ココに残る者』とは、つまり『弱いくて足手纏いになる者』である。
残った者達はトカゲが入れない横穴に身を潜め暮らしていたそうだ。
当時『弱いくて足手纏いになる者』には、、老犬や怪我をした犬の他に、仔犬だったり、身ごもっていた母親の犬もいる。
他にも居るそうなので、名付けたハクと一緒に他の横穴に向かう。
確かにトカゲ以外の反応は有ったが、弱かったので無視していた。
早まってダンジョンみたいに大量虐殺しなくてよかった。
俺達が現れると何故か皆んな、降伏ポーズを見せる。
まぁ、不要な争いは避けたいからOKとする。
ハクと向かった先の横穴どこも食糧不足らしく、皆んな痩せていたので「ココに来る猫さんを襲わない」という約束で、鶏肉を大量やダンジョンでのドロップ品の肉を置いていく。
老犬と仔犬にはミンチにした魚や、茹でた鶏肉を与え、前足が無くなった犬やには、【欠損部再生】の魔法で治す。犬さん達も回復系の魔法は取得しているが、流石に【蘇生魔法】は誰も取得されていなかった。
魔法には【回復魔法】と【治癒魔法】が存在する。
それぞれ特徴があり、【回復魔法】は怪我に特化しているが、普通の状態異常や病も治す事ができる。対する【治癒魔法】は病気や状態異常に特化しているが、怪我などは応急処置程度には治す事ができる。と以前冒険者ギルドで教えてもたった。
俺はって?勿論、両方ともMAXで取得済みだ。更に上位の【蘇生魔法】も取得している。
だって猫さん達は、自分でお金払って病院に掛かれない。取得する母上猫さん達は一定数いる。
皆んな俺の家来希望者のようで、ハクと同じく代表者をもう一匹を『コク』と名付け、2匹でここにいるメンバーをまとめてもらう事にした。
他にもコクの補佐役として子供に『ロク』『ナナ』『ハチ』『ココ』『テン』と名付け、他の犬さん達も『エイツー』『ビーツー』『シーツー』…と名付けをした。
合計47匹の犬さんがグルンの仲間になった。
「トカゲ達はやっつけたから」
と伝え、明後日またやって来ると話し。肉を置いてグーデルンへ向かう。
「他に石食ってる変なモンスターがいたんだが、倒したから見てほしい」
「…デジャブか?」
引き続き、お付き合いくださいませ。
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【更新スケジュール】
火曜日・木曜日・土曜日 21時
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★同日 17時30分に更新★
『只今、異世界潜伏中です。〜脱獄したら、王様にジョブチェンジ?!〜』(おっさん多め)も宜しければお楽しみくださいませ。
こちらの作品は猫さんより1ヶ月先輩の初作品です。




