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22/27

猫は謎解きはできません。

リアクション!ブクマ!評価★!ご感想!ありがとうございます!!


つい先日まで、更新日に「全体のPVが100超えるかな〜」なんて思っておりましたら、

前回、まさかの700超え&日間ランキングに!

本当にありがとうございます。


今回のストーリーも楽しんで頂けましたら幸いです。

「なんか違うな」

 鶏肉ダンジョンの7階層ので発見した『黒いぐるぐる穴』の先には森が広がっていた。

 もう一度、3Dマッピングで位置を確認した結果、やはり俺の棲家から少し離れた山の中だと判明した。

 だが、何かおかしい。

 飛行魔法で上空から周辺を見渡してみた。

「家が無い」

 家はおろか、建物はおろか、人も車も道路も一切存在しない、全てが木々で覆われている。


 棲家に向かうが、そこでも同様にある筈の場所には、人も建物も()()()も居ない。

 居たのは野生のウサギや猪、リスに鹿、狸達だけだ。

 小山であろう場所に向かったが、『黒いぐるぐる穴』までもが発見出来なかった。

「どうなってるんだ?猫には全く理解できない状態だ」

 どう考えてもおかしな状態だが、猫がいくら考えても分からないので考えるのはやめた。

 理解出来ないから一旦ダンジョンに戻り、後で元の世界(日本)からこの山側の『黒いぐるぐる穴』の場所を再度確認してみる事にする。


「次は、10階層で探知機能に引っかかった『黒いぐるぐる穴』の方を覗いてみよう!」

 ギルドには報告してはないが、嘘は吐いてない。

 『10階層は有るか?』と問われたから『()()()()()無い』と答えた。

 なので、10階層の『黒いぐるぐる穴』へ向かい入ってみた。

 どうせ人間が入れないサイズだ。問題無いだろう。


『異空間設定が定着されました』


 と、例のアナウンスが頭の中に音声が流れた。

 外は、どうやら日本の何処(どこ)かの街の中の公園のようだ。

 【隠密機能】で姿を消して、街の様子を見ながら、3Dマッピングで現在地の特定をした。

「どういう事だ!?」

 現在地は、俺が生まれた街だった。場所は勿論日本だが、俺の知ってる日本ではない。

 なぜならばこの世界の日付が全て2057年と、なっているからだ。

 どの店屋にあったカレンダーを覗いても2057年となっている。


「…一度帰ろう」

 理解できた。猫には難しくて()()()()()()()()()()理解できた。

(向こうに帰ってから、こっちも確認が必要だな)




 グーデルンの街に戻ると、昨日の芋虫少年とその弟がいた。

「すすすみませんでした」

 思いっきり頭を下げてきた。

「反省したのならそれでいい。お前が犯罪奴隷になれば、そこの弟が一人残されるんじゃ無いのか?」

 その言葉を聞いて。弟は兄の服をぎゅっと(つか)んだ。

「家は何処(どこ)だ?」

「…無いです。今は二番街近くの路地で暮らしています」

 無いのか…。野良さんだったか。

「お前達ならまだ家に入れるサイズだから、ちょっと来い」

 二人の兄弟を我が家に案内する。

 兄は10歳ほどの子どもだったが、少し屈めば問題なく入れる。弟は俺とほぼ同じ身長なので、屈まずに入れた。


 一応暮らしてないが、小さいサイズのテーブルと椅子はちゃんと用意してある。

 テーブルの上に、大量の惣菜パンと菓子パン、紅茶を差し出す。

「まあ食え。まともに飯は食てないだろう」 

 初めは遠慮していたが、空腹に耐えきれず、目に涙を浮かべながらパンを手を取り必死に食べだした。



「さて、そろそろ落ち着いたか?」

 食べる事に落ち着いたようで、俺の問いに二人は頷く。

「お前達の親はどうした?初めっから家無しではなかっただろう?」

 野良の猫さんではない。初めっから野良の人間はまずいない。

 猫さんみたいに、数ヶ月すれば一人で活動は出来できる訳がない。人間は猫のように1年で大人には成れないからだ。

「親には捨てられました。商売が失敗して、他の街に移るのに俺達はお荷物だったから」

 子供を粗大ゴミ扱いとは!凄い親だな。ってかこれがこの世界の普通なのか?

 口減らし、姥捨山、ヘ●ゼルとグレー●ルと記憶の俺が呟く。

「いつ捨てられたんだ?」

「1年ほど前です」

 1年前?

「なら今日まででどうやって生活してたんだ?盗みか?」

「いえ、違います。ちゃんと働いてました。読み書きと計算が出来たから、ギルドで仕事をもらって仕事をしてました」

 仕事が無いわけではなかったのに何故?

「何で盗みに入ろうとしたんだ?」

 兄の手がボロボロの服をぎゅっと握る。

「…弟が熱を出して教会にお願いしたら、金額が足りなくて…お金を借りました。でも、今度は返しても返しても全然足らなくて…食べ物も買えなくなってしまって…猫さんが凄くお金持ちだと聞いて…本当にごめんなさい」

 兄が頭を下げると、弟も自分の所為(せい)だと理解している様で、一緒に俺に頭を下げる。

「分かった。今回は許そう。お前達以外で家が無いやつは何人だ?」

「僕の居る所の仲間は8人です。他の場所にも数人居ます」

「借金の残りは、幾らだ?」

「えっ!?」

 目をまん丸にして俺を見る、芋虫少年。

「払ってやる訳じゃない。俺が新たな貸し主になるだけだ」


 ただ、今の貸し主に『ちゃんと全額払う』と言っても信用してもらえないだろうし、大方、ヤバい所だろう。

 なおさら、猫が払うと言ったらべらぼうな金額を提示して騙そうとするだろうな。

 こういう時は、頼りになる人間で暇そうな…  


「…忙しいんだが。何でその返済証明の為に、俺が一緒に付いて行かされるんだ?」

「猫だと舐められるからだ」

 そう、絶対に暇で信用出来る人間。冒険者ギルド長をしているレフルドに頼む。


 向かった場所は、目つきの怪しい人間や、生きてんのか?と思わせる様な人間がゴロゴロ道端に居る場所だった。

 要は、野良さんがいっぱいな所だな。

【次の更新日】

6月18日 木曜日です。

更新時間は21時〜23時です。(できるだけ21時で)

同時更新『只今、異世界潜伏中です。』(おっさん多め)も宜しければお楽しみくださいませ。こちらの作品は猫さんより1ヶ月先輩の初作品です。おかげさまで『只今、異世界潜伏中です。』も【日間ランキング】に入りました!


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

【更新スケジュール】

火曜日・木曜日・土曜日 21時〜23時


都合で変更する場合は【次の更新日】でお知らせします。

引き続き、お付き合いくださいませ。

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無断転載、無断使用は固くお断りいたします。

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