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猫は立ち位置を間違えません。

リアクション!ブクマ!評価!ありがとうございます!!

楽しんで頂けましたら幸いです。

「【オートバレット】にゃん撃隊!撃て!」

ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ

 相変わらず、すごい銃声と、コカトリスの断末魔が空間中に鳴り響いた。

 隠し部屋は昨日の場所から消えており、新たに別の袋小路に発生していた。で、前回と一緒で瞬殺する。

「ここのダンジョンの隠し部屋は、肉いっぱいで良いな」

 ニンマリ顔の猫。

「回収を手伝うね」

「頼む。この袋に入れて欲しい」

 テラザ達が回収を手伝ってくれたので、時短できた。


「奥の扉を開くぞ」

 隠し扉を開くと今回は5つの宝箱があった。仕掛けは無かったので、開けたい人に開けてもらう。


「金の延べ棒!」

「多分これ魔法の指輪だ!」

「うおっ!ポーションが3つだ!この色はスタミナポーションの上級か!」

「おお!スクロールが2つだ!中身は…おお!火炎系の中級と探索系の初級だ」

「片手剣だ。これは業物だぞ」

 皆さん、宝箱の中身で大興奮中だ。


「スクロールって何だ?」

「あぁ、スクロールってのは、ここに描かれた魔法陣を利用して、魔法を発動させる道具だ。魔術士が作った魔道具みたいな物だな」

「魔術士?」

 可愛く首を傾げて聞いてみた。ちょっと練習中。屋台のおばちゃんには効果的な技だと判明。

「魔法を使用できるのは『魔法士』と『魔術士』の二つあって、魔法が取得出来ていなくても、魔術を習い取得した者の事を『魔術士』と呼んでる。うちのギルドより商業ギルドに多く在籍している人物だな」

 へ〜なるほど、俺も魔術士と言えるんだ。そうなると、更に疑問が湧いてくる。

「なら、わざわざ巻物にする必要があるのか?別に布でも石でも構わないのでは?」

 丈夫な方が良いのに、どう見ても紙の巻物にしか見えないのだが。

「スクロールの最大の特徴は、使用者登録すれば解除するまでは、別空間に勝手に保管されて盗難防止になるからな、魔術自体も魔法士の様に魔法を使用できる上、魔法士より使用する魔力を抑える事ができるから人気なんだ」

 良いことづくめじゃないか!

「ついでに言うと、魔術士の数は少ない。魔法陣の習得するのは、かなり難しいのと、生活魔法や初期レベルまでしか未だ解析が出来ていない。というのが建前で、一部の一族だけの秘密や国の特権として一般公開されていない魔法陣も多くある。使用する側も、いくら使用しても魔法士のように成長しないのがデメリットだな」

 なるほど。面白い事が聞けた。

 確かに、描く魔法陣と表示された魔法陣は全く違う形で現れるから不思議だと思ってた。

 魔術については、以前から記憶の俺が「【言語取得(魔道語)】は『プログラミング言語』。【術式展開】は『プログラミング』。【魔術】は『ソフトウェア』だな」と語っていたが、どうやらそのような感じだ。


 結果的に、魔術に必要な【言語取得(魔道語)】【術式展開】は学習によって取得可能だが、肝心な【魔術】の取得は、通常の学習では初期レベルまでしか取得出来ない。

 やはり、魔法と同じくポイントがランダムに振り分けされる設定になっているのだろう。

 こっちの世界では、ステータス表示は出来るが、獲得したポイントなどの振り分けや選択などは出来ないようだ。


 ついでに、スクロールの事も教えてもらった。

 スクロール自体もダンジョン産で、『紙ダンション』で未使用のスクロールが産出されている。

 少し離れた街の近くにダンジョンがあるらしいが、スクロール自体意外と安価で出回っているので、普通に商業ギルドで購入可能だそうだ。


 今回、ギルド側も『隠し部屋』は移動する事が判明した。中途半端な時間だったので本日はここで終了とした。



 ギルドに帰還後、詳しく鑑定してもらったところ、魔法の指輪は水系上級の魔法陣が刻まれた『魔術具』と判明して、ギルド内は騒然とした。

 使用した魔法の感じでは、普通の水魔術のLV.8辺りのようだった。

 どうやら上級とは、LV.8〜10辺りを指していることが判明した。


「全部、要らないな〜。昨日の剣か盾に追加の剣と指輪でも良いぞ」

 と黒獅子チームに進めてみた。

「…ありがとう。考えておく」

「でも、いつも宝箱は残念な品ばかりだ。良いものが出ない」

「「「「「…………」」」」」

「ロイの良いものって何?」

 テラザが質問してきた。

「それは、勿論至高のご飯だ!」

 声を高らかに宣言した!勿論、本当に欲しいモノは『黒いぐるぐる穴』の入り口を移動できるアイテムやスキルだが、浅瀬の宝箱には期待できないので、次に顧望するものは『至高のご飯』だ!

 神様!美味しいご飯をたくさん出してください。

「「「「「…………」」」」」

「あっそうだ。魚がドロップ品として出るダンジョンは在るのか?」

 美味しいご飯で思い出したので聞いてみる。

 この街には魚料理が無かったので、気になったからだ。

「在るが海側の国になる。ここは大陸の内陸だ。魚を手に入ること自体が稀だ」

「少量なら、川魚なら獲って食べるがな」

 なるほど、そうなのか。



「隠し部屋の情報は、3日後に発表する事にする。混み合う前に10階層にたどり着けるか?」

「ああ、今のペースなら問題ない」

 ギルド長の質問にクロムが答える。俺は立ち位置を間違えない猫だ。

 リーダーはクロムだ。

 俺はチームに臨時参加した『宝箱発見係兼オヤツ係兼ペット』という、癒しとお役立ちが担当だと認識している。

 あっ、今日はまだ癒しを出してなかった!うっかり、うっかり。

 まだクロムとギルドの職員達が難しい話しをしてるから、癒しを提供する。

「クッキー食べるか?この前話したシュークリームも有るぞ」

「「「…え?」」」

 おっさん達が俺に注目する。

「わ〜これこの前のクッキー!?」

「話してたシュークリームに期待!」

 テラザとマーヤが直ぐに飛びつく。

「皆の分も有るぞ」

 ギルド職員にもちゃんと配る。俺は気配りができる猫だ。

「ロイ。これは…」

ギルド長が尋ねるから「おやつ」と答える。

「美味いぞ!テラザとマーヤはいつものミルクティーでいいか?ライトとテテトは炭酸飲料だったな。クロムと他はストレートティーな」

「わ〜い」

「感謝!」

 難しい話しをずっとしてたら疲れる。疲れたら甘いものだ。『擬人化』のお陰で美味しく食べれる。

 なかなか手を出さない大人達(おっさんたち)

「甘味は好きじゃないのか?美味いぞ」

 勧めてみた。

「…いただこう」

 ギルド長のレフルドが手に取ると、他のギルド職員達も(ようや)く手を伸ばす。

 体が小さい分、食材が大きく感じて食べ応えがあり最高だ。猫に生まれてきて良かった!

 幸せを噛み締める。もぎゅもぎゅ。

「なっ何だこれは!今まで食べた事が無い甘味だぞ!」

「こんな甘味知りません!それにこの紅茶!最高級品では!」

 なんかおっさん達が騒ぎ出したけど、俺は無視して幸せを噛み締める。もぎゅもぎゅ。

「クロム!これは何だ!」

「詳しくは知らない。いつもロイが提供してくれる」

 対応はリーダーに任せてもぎゅもぎゅ。

 大丈夫。クロム以外の黒獅子メンバーも、俺と一緒にもぎゅもぎゅタイムだから問題ない。


 もぎゅもぎゅタイムが終わると質問の嵐だったが、

「王様からご褒美で貰ったおやつのお裾分け」

 って事で、またもや架空の猫の王様は大活躍ですよ!

次の更新日は、6月10日水曜日です。

更新時間は不規則です。

0時過ぎに更新出来なければ、17時〜22時になります。

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