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太陽の申し子〜竜に選ばれた少年の旅物語〜  作者: 日孁
第2章~血塗られた復讐劇~
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転生者TKH⑤

日孁です!

久しぶりの投稿、よろしくお願いします!

 今日は初の魔物討伐戦だ。

 俺、クズヤ、ハルトは先生の説明を聞きながら、城から数時間歩いたところにある目的地へと、馬車を使って向かっていた。

 会話の内容は授業の復習みたいな感じだな。


「ですから、今回の討伐目標はスライムです!」

「いや、でもスライムって……もっと強い、ほら(ドラゴン)とかさ!」

「龍なんて……!軽々しく龍を狩るなどと口走ってはいけません!確かに皆様は強いです。それはもう本当に。守るべき側の私よりも強いかもしれません。ですが、過信しすぎてはなりません。確かにスライムは危険度2ですが、それでも村を滅ぼすことが出来るからこそ危険度2です。舐めてはいけません!」

「でも、スライムだよ?危険度2でもせめてウルフルとかさ〜」

「ウルフルは単体では危険度2相当ですが、その真の凶悪性は群れにあります。少なくても20はいると考えると、とても我々が軽い気持ちで挑んでいいような相手ではありません」

「じゃあさー」


 さっきからこんな感じで、自分のチート能力を信じてやまないクズヤが、先生の選んだ相手がスライムだということに不満を感じ、なんとかもっと手強そうなものにしようと交渉している。


 クズヤの異能力は『統率王(コントロールキング)』らしい。

 つまり、やろうと思えば今ここで先生を操って言うことを聞かせられる。が、しないということは、出来ない。もしくはしたくない。なのだろう。

 クズヤの性格的に後者だろうな。


 俺もだが、若干スライムが相手と言うことに少し不満を感じている。

 スライムと言って思い浮かぶのはやはりあのスライムだろう。最弱の。序盤に出てくる。

 本当にあれが相手なら、きっとなんの経験値にもならない。一瞬で終えてしまえる自信がある。

 だが、前の授業で先生が教えてくれていた内容をはっきりと覚えているために、少しだが緊張もしている。それはこうだ。


『スライムは見た目から弱く見られがちですが、実際のところ非常に恐ろしい性質を持っています。例えば彼らの消化液です。彼らの消化液は非常に有毒であり、もしほんの少しでも触れたりすれば、その部位の治癒は一生不可能になります。また、彼らは無性生殖で繁殖していくため、大量発生が起こりやすいです。その環境適応能力も凄まじく、ほぼ全ての地域において生存が可能になっています。その物量により滅んでしまった小国も……』


 こんな感じだ。まるで教科書の英文を直訳しているみたいだが、実際にこの通りに話していた。

 授業は基本、国語や算数などで、実際に魔法を扱う魔法学や魔物のことを学ぶ魔物学はあまりない。

 国語はまんま国語で、算数も前世にやっていた分、似たような計算はそう難しくはなかった。たまに初めて見る計算式が出た時は混乱したが、それぐらいだ。

 そして、魔法学と魔物学は前世で言う体育と生物に当たるのだろうが、これが異様に難しかった。俺は『超記憶能力』のおかげでなんとかなっているが、前世の記憶を持つクズヤとハルトでさえ苦戦しているほどだ。

 今のスライムの話はその魔物学の授業で話されていたところだ。

 魔物学でやるのは基本的にその特殊な生態についてのみで、攻撃方法などは詳しく勉強しない。したがって、今回のスライムもどんな攻撃を行うのかは分からないが、だいたい予想はついている。

 普通に考えれば消化液を吐き出すあたりだろう。逆にそれ以外に思いつかない。

 ということは、消化液が飛んでくると想定して戦う。

 俺たちは魔力もそれなりだが、身体能力や反射神経も前世に比べて格段に上昇している。来るとわかっているものを避けられないことはまずないだろう。


「もー、いいじゃん」

「ダメなものはダメなんです!」

「いや、でも先生。やはり、スライムというのは物足りない気がします」

「ゼロ様まで……まだ出会ってもいないんですよ?」

「私も、スライムはちょっと……ほら、なんかヌメヌメして気持ち悪そうだし」


 ハルト、ナイスだ!

 女ということを最大限に活かしている。


「ヴィクトリア様。ご無礼を承知で申し上げさせていただきますが、いつもの行動と合っていませんよ?」

「うっ」


 確かにな。

 普段のハルトは公爵家の令嬢とは思えない。

 つまり、ほぼ前世のような男の生活スタイルだ。

 既に15年もこの世界で暮らし、家の中で徹底されているはずなのにこれは。凄い根性だと思う。

 が、先生も気持ちはわかってくれたようで、


「はい、今回はスライム討伐です。ですが、分かりました。皆様がどれほど実戦に対応できるのかを確認して、大丈夫だと判断したらまた別の魔物を探しましょう」

「おお!さすが先生!分かってる!」

「ありがとうございます!」

「感激ですわ!」

「はいはい。では、少し急ぎましょうか」

転生者って異世界のものを実在するもので分かりやすく例えるためにいるんですよね。え、違う?


嘘です……ちゃんと絡ませます

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