④ 人は一人では生きられない
振り返れば、私は多くの人に支えられてここまで歩いてきた。
もちろん、その時は気づいていなかったことも多い。
目の前の悩みや不安に精一杯で、自分が支えられていることを考える余裕がなかったのである。
しかし今になって振り返ると、一人の力だけでここまで来たわけではなかった。
苦しい時に言葉をかけてくれた人がいた。
迷った時に話を聞いてくれた人がいた。
自分では気づかなかった可能性を示してくれた人もいた。
そして何より、自分のことを理解しようとしてくれた人たちがいた。
その存在は、当時の私が思っていた以上に大きかったのだと思う。
若い頃の私は、「誰にも迷惑をかけてはいけない」と考えることが多かった。
できるだけ一人で頑張ろうとしていた。
誰かに頼ることは弱さなのではないかと思うこともあった。
しかし今の私は、人は一人では生きていけないのだと思っている。
支えられることは弱さではない。
誰かを信頼することでもある。
そして支えられた経験は、人との関係の大切さを教えてくれる。
人は誰かに支えられながら生きている。
そして時には、自分も誰かを支えることがあるのかもしれない。
それは大きなことでなくてもよい。
励ましの言葉かもしれない。
話を聞くことかもしれない。
ただそばにいることかもしれない。
私自身がそうしてもらったように、いつか誰かの力になれたらと思う。
人は一人では生きられない。
支えられ、支え合いながら生きていく。
そのことも、この十一年間で私が学んだ大切なことの一つなのである。




