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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
五章 ナチュラル・グリル
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セレブパーティ

「それと、お得意様にはフランス料理のローラン・ギャロス、

中華料理の猛林、和食の雅、焼肉の銀遊亭の

お食事券をさし上げてもいいんじゃないですか、

逆に4店舗の顧客にもなる可能性があります」


「そうだな、姉さんたちとよく話をして計画を立てなさい」

「分かりました」

亮はセレブ女性向けのメニューを頭に浮かべていた。

「亮、お酒飲めるんでしょう」

千沙子が亮の肩を叩いた。


「はい」

「今日も友達が来ているから紹介するよ」

千沙子の言葉に亮が照れていると亮を友人に紹介した。

「みんな、私の弟です。東大からハーバード大学経済学部に留学中です」

「團亮です」

亮はみんなに頭を下げた。


「ええ、大学2つ行っているの?」

モデルの篠原みずきが亮に聞いた

「はい、今年の9月まで東大へ行ってハーバード大に留学しました」

「薬学部って6年生じゃないの?」

薬学部に行っている同級生のいるみずきが聞いた。


「薬学部4年卒業の後に大学院に行っていました。やはり合計6年です」

「素敵!」

人気モデルの大石あさ美、川端奈々が亮の顔を羨望の眼差しで見ていた

そこへAKK48がステージに上がった。


「亮、今年はアイドルよ、私がデザインした衣装を見て」

千沙子がステージを指さした。

「えっ!」

20人のアイドルのセンターに立って唄っていたのは

ニューヨークで会った稲田純子だった。


亮はそれを見て後ろに後ずさりし方向を変え逃げるようにステージから

離れていった。

「あっ、亮何処へ行くの?」

亮は千沙子を無視して逃げるように行くと岩田時子が亮の手を掴んだ


「團さん」

「あっ、岩田様。メリークリスマス」

「ちょうど良かったわ、夫と大学生の娘を紹介するわ」

亮は時子の一家を紹介され話をせざるを得なかった。


「初めまして、團亮です」

「岩田です」

「娘の楓です。まだ二十歳よ」

時子の夫が挨拶をすると楓は目を輝かせて亮に挨拶をした。


「こんばんは、母からいつも話を伺っています。今度私の洋服も選んでください」

「は、はい」

いかにも育ちが良く上品な楓に亮は顔を赤くして返事をした。


「ねえ、楓。今度ニューヨークに行った時。團さんにお会いしたら。ねえ團さん良いでしょう」

岩田は少しでも亮と楓を近づけさせたかった。

「はい、住んでいるのはボストンですけどニューヨークへは時々行きますので、

 良いですよ。僕のプロデュースしたレストランに案内します」


「團さんがプロデュースしたんですか?」

「はい、成り行き上。ナチュラルグリルと言う店です」

「それって・・・」


岩田グループの社長、岩田幸三にはビッググリルがナチュラルグリルに変わって

売る上げを伸ばし全米で話題になっている事を耳にしていて、

その仕掛人の亮を驚きの目で見、亮に握手を求めた。


そこへ古河知夏が来て挨拶をした

「メリークリスマス、團さん」

「あっ、古河様」

やがて次々に亮のファンの女性で

人だかりが出来、お得意様の女性たちは亮

のアメリカの生活に興味を持って聞いてきた。


そして多くの女性は娘を紹介しようとしていた。

「大もてだな、亮」

秀樹は亮に声をかけて周りの女性たちに挨拶をした。

ステージのAKK48の歌が終わるとダンス音楽が流れてきた

「亮さん、踊ってくれませんか?」

知夏が声をかけた。


「はい、でもそんなに上手くないですよ」

「うふふ、いいの踊れれば」

知夏は年齢が近い亮に次第に好意を持ってきていた。

亮はパティと一緒に踊って以来ダンスの

ビデオを見て勉強をしていたので

ステップを踏むたびに踊りが上手くなって行った

その踊りの上手さに、周りの客は亮たちをとり囲んで観て

知夏とのダンスが終わると次に時子に代わり、娘の楓と踊り

亮は次々にお得意様の女性と踊り続けた。


「素敵」

亮の姿を見ていたAKK48メンバーが声を上げた

「なになに?」

みんなが亮のダンスの姿に目をやると

稲田純子が声を上げ亮の下へ走った


「亮さん!」

稲田純子が亮に声をかけた

亮は純子の声で振り返って今まで純子に

きがつかなかったふりをして返事をした


「あっ、純子さん」

「お久しぶりです、亮さん」

「あいつ、アイドルにも知り合いがいたのか?」

秀樹が笑っていた。

「亮さん私とも踊ってください」

「はい」

亮は照れながら手を差し伸べた。


純子は踊りながら話しかけた。

「尚子はどうしています?」

「ボストンで歌のレッスンを始めました。来年はニューヨークに引っ越して

 本格的に歌と踊りの勉強をするそうです」


「そうですか、私は亮さんのお陰で帰国したら取材が殺到してバズっちゃった。

 ありがとうございました」

「それは良かった、実は僕は尚子さんと一緒に歌のレッスンを受けているんです」

「本当!」

驚きのあまり純子の足が止まった。


「じゃあ、ステージで一緒に歌を唄いませんか?」

「そんなに上手くないですよ」

「いいでしょう、お願い。私が大人の歌が唄えるところを見せたいの」

純子は亮の手を引いた。


「亮、唄え!」

それを見ていた秀樹が命令口調で亮に言った。

「は、はい。純子さんア・ホール・ニューワールド歌えますか?」

「ええ、アラジンの主題歌でしょ。大好き!」

亮はステージに上がり純子とデュエットを唄った。


「あいつ踊りの他に歌までマスターしたか」

「そうね、私たちの自慢の弟」

美佐江と千沙子がステージの亮を見ていると

美女と野獣、そしてホワイトクリスマスの曲が流れ

AKK48がステージに上がり会場の人間と大合唱になって行った。


「素敵なクリスマス・イヴでしたね、亮さん」

幸子初めてのセレブパーティに興奮していた。

「ええ、まあ」

亮にとってクリスマス・イヴはほろ苦い思い出ばかりで

決して世の中の人が思うほど好きでは無かった。


「亮さんてアメリカで付き合っている女性いるんですか?」

「い、いや別に・・・」

亮の頭をローラとパティと尚子の顔がよぎったが

それは付き合っている人では無かった。


「そうか・・・よかった」

幸子はそうつぶやいて笑った。

「どうしたんですか?」

「時々Skypeで話していいですか?」

「いいですよ」

亮は幸子とそんなに話すことが無いと思って

軽く返事をしていた。


「帰るのがもったいないなあ、どこか行きたい」

亮が返事をする前に千沙子の声が聞こえた。

「はい」

「みんなと二次会へ行くよ!」

「は、はい」

「幸子さんも一緒に行こう。司法試験の合格祝いしようね」

千沙子が幸子に声をかけた。


「亮、さっき頼まれた奴だ」

秀樹は亮に頼まれた時計が入った包みを渡した。

「また女の子に高いプレゼントを贈りよった」

「うふふ、女の子勘違いするわ」


「どんないい人でも、どんなに気を使っても人を傷つける事がある。

亮はいつか気づくことがあるだろう」

秀樹は横にいる久美に言った。

「敵を作らないといいんだけど・・・」


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