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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
五章 ナチュラル・グリル
52/132

オープン前日

「本当」

マリーは笑ってターンをした。

「いらっしゃい今日はお客さんが多いね、しかも可愛い女性が二人も」

マリーは笑顔で尚子と純子にハグをした。

「明日、彼女たちにお店を手伝ってもらうので挨拶に」

亮が言うとマリーが優しく返事をした

「本当、ありがとう」

「團さん、良かったら一緒に夕食をしませんか?」

尚子が亮を食事に誘った。


「はい」

亮は尚子たちに食事に誘われた事をデビッドに話した

「そうか、明日の準備は大丈夫だ。ゆっくり行ってこいよ」

デビッドはウインクをした

「デビッドニューヨークで何か面白いところ無いですか?」

「任せておけ、女性を楽しませるところいっぱい知っている」

デビッドがそう言うとローラがデビッドをにらみつけた

「あら、私連れていってもらった事無いわよ。デビッド」

「ああ、そうか」

「ねえ、デビッドせっかくだから5人で行ってらっしゃいよ」

マリーはデビッドのお尻を叩いた


デビッドは4人をロアー・イーストサイドのBlvdに連れて行った

そこは7つのバーと巨大ダンススペースのクラブがある若者の人気のスポットだった

「すごい!」

天井から輝くライトを受けて黒人DJが流す音楽に色々な人種の

若者たちが踊る尚子と純子が驚いて見ていたが

あっという間にその場に染まって体を動かし始めた

「どうやら気に入ったようだね、彼女たち」

デビッドが亮を見て笑うと亮は驚いていた。


「え、ええ」

20歳まで酒も飲んだ事がなくカラオケボックスへ入った事も無い亮には

とても苦手な場所だった

「どうしたの?亮」

ローラが亮の顔を覗き込むと気持ちが落ち込んでいた。

「ローラちょっと、バーの方へ行ってきます」

亮は静かな雰囲気のバーに入って座ってため息をついた

「團さん、やっと見つけた」

白尾尚子が声をかけた。


「楽しんでいますか?白尾さん」

「はい、あのDJニューヨーク凄く有名な人なのだから

 曲が最高よ。歌を唄いたくなっちゃった」

「それなのにどうしてAKK48を辞めたんですか?」

「もう20歳なので卒業させられそうだったし歌が上手くなりたいんです、

見た目や踊りじゃなくて歌で人を魅了したい」

「なるほど」


「純子ちゃんも20歳なので将来を考えているの、アイドルグループを

 出た後って惨めだものね」

「大変ですね、芸能界って」

「團さんとは同じ日本人としてお付き合いが長くなりそうなのでよろしくお願いします」

亮に好意を持っている白尾は少しでも亮に近づきたかった。


「がんばってください」

「もし、稲田さんが良かったら今度の事件を話題にしましょうか、

もちろん白尾さんの名前を隠して」

「そうね。面白そう、日本でデーブスペクターが話題にしそう」

「勇気有る日本人アイドルなんてどうですか?」

「うん、純子に聞いてみるわ」

「ええ」

「ねえ團さん踊りませんか?」

尚子は亮の手を引いた。


「えっ、ええ踊れませんよ。ステップ知らないし」

亮が嫌がると尚子が笑った。

「うふふ、ステップなんて無いわよ、ワルツでもタンゴでもないんだから

 リズムに合わせて体を動かすだけでいいんですよ」

「わかりました」

亮は仕方なしクラブに戻るとパティと同じことを聞いた

「白尾さん、この中で1番上手い人はどの人ですか?」

「ええと・・・あの髪の毛の短い黒人の男性かな」

「わかりました」

亮は音楽に合わせて踊るその男の体の動かし方をじっと見ていた。


「白尾さん踊りましょう」

「ねえ、尚子と呼んで」

「じゃあ、僕も亮と呼んでください」

亮はそう言うとあっという間に音楽に合わせて踊りだした

それを見ていたローラが声を上げた

「デビッド、亮ってダンスも上手いわ」

「おい、ターンをしたぞ」

デビッドが亮の踊りの上手さに唖然としていた。


「きゃあ上手い」

純子がそれを見ると尚子に合図を送り二人で

踊りだし、そのシンクロした二人のステップは周りの

客が踊りをやめて見入ってしまうほどだった。


~~~~~~

亮は時計を見てBlvdの外へ出てタクシーに乗って

42番街のMiyabiに向かった。

「ああ、亮さん」

入り口で着物姿の女性が亮に言った。

「京子さん昨日はありがとうございました。助かりました」

「いいえ、とんでもありません」

「それでご迷惑ついでに着物を2着貸していただけませんか?」


「いいですけどこんなに地味な物でもでもいいんですか?」

「ええ、明日のオープニング用ですから」

「わかりました、ところで着付けの方は?」

「僕が出来ます、姉の着物は僕が着せていましたから」

「うふふ、亮さんは何でもお出来になるんですね」

「そうでもないですよ」

亮は着物を受け取ってBlvdに戻った。


~~~~~~~~

「何処に行っていたの亮?」

純子が心配そうな顔をして言った。

「亮?」

亮は尚子に言われて純子が亮と呼んだのがとても可笑しかった。

「ねえ。純子さっきの話OKだって」

尚子が亮に言うと純子が不安そうな顔をした。

「でもどこか取材をしてくれる所あるのかしら?」

「ええ、お願いしてみます」

亮はフレイザー警視に頼み込む事を考えていた。


「尚子さん、着物を借りに行ってきました。

ちょっと地味ですけど」

「ありがとう。でも私着付けが出来ないんだけど」

「大丈夫です、僕が出来ます」


「えっ?」

尚子は亮が着付を出来る事を聞いて驚いた。

「はずかしいでしょうけど勘弁してくださいね」

亮がすまなさそうに言うと純子も尚子も亮を

いやらしい男性とはまったく見ていなかった。

「大丈夫です、着替えの場所に男性がいるのは慣れていますから」

二人と別れた亮はフレイザー警視に連絡を取り純子をテレビ局で取材をして

くれるように頼んだ。


「君の頼みだからしょうがない、ついでにスミス学部長に頼んだらどうだ

 教え子にマスコミ、テレビ局の重役がいるはずだ」

「はい、頼んでみます」

「そう言えば、君と友達になりたい学生がたくさんいるらしいが

 ずいぶん付き合いが悪いらしいな、学部長が嘆いていたぞ」

「そうですか、僕は人が集まる場所が好きじゃないだけです」

「そうか、付き合ってみるといい奴なんだが君は」

「はあ、ありがとうございます」

亮はフレイザー警視に言われた言葉が嬉しかったが

なんと返事をして良いかわからず礼を言うのがやっとだった。


~~~~~~~

翌朝、グリニッジのBigGrillでは11時オープンの準備で

忙しそうにしていた。

奥の控え室から着物姿で出てきた純子にマスコミの人間が取り囲んで

インタビューを始めその通訳は尚子がかってでた。

「亮、どうだ。私の力もまんざらでもないだろう」

フレイザー警視が亮の肩を叩いて言うと亮が丁寧に礼を言った

「わざわざボストンから来てくれたんですかありがとうございます」

亮は礼をした。


「いや、今朝頼んだマスコミが来てくれたか心配だったから」

「はい、これだけ来てくれると本当に嬉しいです」

「ところで、この前パソコンで性犯罪前科者のデータを見ていたが

どれくらいの期間覚えているんだ?」

フレイザーの質問に亮は答えた。

「まだ忘れた経験が無いのでわかりません」

「ん?」

フレイザーは亮の言った意味が分からなかった。

「亮、今度警察で色々研修を受けてみないか」

「射撃訓練ですか?」


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