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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
五章 ナチュラル・グリル
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ジョージとマリー

「なるほど、これはさっきの焼き鳥と同じタレを使ったのか?」

「はい、無駄のないように」

「あはは、これは美味い」

ジョージはあまりの美味さに間違いなくBigGrillのメニューに出来ると確信した

亮は何品か作りながら4人の好みの寿司を握っていた

4人は亮の料理に満足だった。


「亮、どうしてこんなに美味い料理が出来るんだ?」

ジョージは驚いていた

「子供の頃から料理が好きだったものですから」

「お姉さんよりか?」

亮の家の家族構成を知っていたデビッドが聞いた。


「料理は過去の経験と過去の体験から来る想像

 つまり左脳と右脳を両方使うんです。脳の訓練にいいんです」

「なるほど、脳は料理にいいんだな・・・料理学校でも作るか」

ジョージはまじめな顔をして言った。

亮はジョージの様子を見て確信した


「では、確認します。まずすべての料理の

カロリーを10%減らす事を目標にして

メニューを作り直す、そしてメニューには

すべてカロリーを表示します。

そして、世界中の健康茶をサービスで出しましょう。

たとえばカテキンを多く含んでいる日本の緑茶は

ダイエット効果が有ります。中国のウーロン茶はテアニンと言う

成分が含まれていて精神を落ち着かせ利尿作用があり

食事の時摂取した糖分を尿一緒に排出します。

ポリフェノールは脂肪吸収の抑制に効果が有ります。

もちろんハーブティの効果はご存知ですよね」

「ええ」

お茶の好きなマリーが納得して返事をした


「寿司バイキングをメインに新しい和食系の料理12種類を増やし、

日本酒を置くと言う事でいいですね?」

亮が4人の顔を見ると4人はうなずきジョージが亮に聞いた。

「駐車場の周りに植物を植える事になっているが?」

「はい、ここにはケナフを植えます」

「ケナフ?」


「ケナフは丈夫で育つのも早く二酸化炭素を

吸って多くの酸素を多く出します。

 これは地球温暖化の防止になります」

「なるほど、そういう訳か」

「それでスケジュールは?」

デビッドが聞いた。


「グリニッジでテスト営業をして1ヶ月、

売れ上げが上がれば各店で

 この企画を実行しましょう」

亮が言うとジョージは手を上げた。


「待ってくれ、2週間で何とかならないか?

銀行との折衝があるんだ。銀行を

 納得させ10店舗分のリニューアル費用を融資してもらう」

「2週間で銀行が納得する客を呼べるかしら?」

ローラが心配して亮とデビッドの顔を見た


「1店舗では広告費はかけられないし・・・」

デビッドは頭を抱え込んだ。

「やはりネットで宣伝するしかないでしょう。それと残りの9店舗で

 グリニッジ店の宣伝をしましょう」

「そうだな」

やはりジョージも考え込んだ。

「そうだ」


亮は残ったご飯でテニスボールより一回り小さな

海苔を巻かないおむすびを作って4人に渡した

「何ですかこれは?」

「おむすび、つまりライスボールです」

真っ先にデビッドがそれを食べると中から焼き鳥が出てきた

声を出して喜んだ


「うまい!これは美味い」

「ライスボールは中に何でも入れられます。ミートボールとか

 スパムとか味が濃ければ何でも」

「これをどうするつもりだ?亮」

「デビッド、何かイベントで配れませんか?」

「あはは」

デビッドは手帳を見て笑っていた。


「どうしたんですか?」

「マサチューセッツ工科大学もニューヨーク大学もNCAAの

ディビジョンⅢで週末にフットボールの試合がある」

「そこでライスボールを配りましょう」

「よし、何とか掛け合ってみよう」

「お願いします」

「さて、亮ニューヨーク見物でも行くかい?」

デビッドが亮を誘った。


「いいんですか?デビッド」

「せっかくみんな揃ったのに、いつまでも家にいてもしょうがないだろう」

ローラはニューヨークの街の話を聞いてニコニコしていた

5人は2台の車に分乗して市街に向かうと

ジョージとマリーの車に乗った亮にジョージが聞いた


「亮、デビッドがビジネスを始めるのにいくらかかるんだ」

「はい、スタートにはお金はあまりからないと思いますが

利益を上げるのに

5年くらいかかると思います」

「5年間も収入がない?」

「はい」


「それでどうやって運営するんだ?」

「投資家を集めます」

「それに投資家が集まるのか?」

「はい、地球温暖化の問題、化石燃料の枯渇、

原油価格の高騰、プラスチック海洋汚染

 バイオ燃料の開発は急を要しています」

「うん、分かった。私も投資家になる人間を探してみよう。

 デビッドは私の一切そういった相談はしない物だから」

「ジョージ、若い人の言葉に耳を傾けましょう」

マリーがジョージの肩を優しくたたいた。


「あはは、今回の事でよく分かったよ。

若い連中に商品開発を任せてみようと思う

 明日、寿司マシンが来たらうちの商品開発の

メンバーと会ってくれないか?」

「分かりました」

亮はジョージが昨日会ったばかりの日本人の若造を信用してくれるの

嬉しかった。


「亮、何処へ行きたい?」

「自由の女神とメトロポリタン美術館とエンパイヤステートビルと

ミュージカルへ行きたいです」

「あはは、全部は無理だがそのつもりだった、なあマリー」

「ええ、ミュージカルのマンマミーアのチケットを買ってあるわ」

ジョージが聞くとマリーが嬉しそうに笑った

「ねえ、亮。デビッドとローラの関係どうかしら?」

マリーが聞くと亮は声を強く話した。


「ローラはすばらしい女性です。デビッドが会社を辞めるといった時

 自分が働いて援助すると言っていました」

「そう、頼もしいわ」

ジョージとマリーは亮の話を聞いて満足そうな顔をしていた。

「ところで息子との出会いは?」

ジョージが聞くと亮は図書館の事件は話さないでいた。


「ローラが図書館の職員だったので」

「ハーバード大に沢山学生がいるのに不思議ね」

マリーは亮とローラの関係を疑ったような言い方だった

「そう言えば、ハーバード大の図書館で人質事件があったな」

ジョージが事件を思い出した。

「亮は知っているかい?」

「ええ、僕が入学する前の5月の事件ですね」

亮は自分か関与した事が自慢話のようで言えなかった。


「そうだ、5月だ。亮はまだアメリカに来ていなかったね」

「はい」

ジョージは穏やかな顔をして運転を続けていた。


~~~~~~

エンパイヤステートビルに登った亮は

広大な大地と世界最大の都市を見て

感動で目が潤みデビッドとローラは

抱き合ってキスをしていた。

「キスもしたくなるなあ」

亮が二人を見て囁き、いつか自分にもそんな女性が現れる事を願った。

「まだ見ぬ恋人・・・」


ミュージカルの観劇が終わった後

5人の食事でマリーがローラに聞いた

「ねえ、亮とローラの出会いを聞かせて」

ローラは返事に困っているとデビッドが答えた。

「僕が話そう。パパ、ママ」

二人がうなずいた。


「これの話は、警察に口止めされていて大学の傍の人しか知らないんだ

 だから誰にも言わないで欲しい」

「うん、分かった」

デビッドはローラが図書館で人質の一人になり、日本から来た亮が

警察と爆弾を処理してローラを助けた話をした。

「それって、亮はヒーローじゃないか」

ジョージは声を上げた

「でもこの話が知れたら亮はマスコミの餌食になってしまう、

 しかも、ハーバード大学を救ったのは日本人だと言ったら

 何を言われるか分からないだろう」


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