表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
五章 ナチュラル・グリル
42/132

家族

「ニューヨークの郊外にあるフェミリーレストランで10軒有る、

 ニューヨークシティに有る高級レストランと違ってシェフもいない

冷凍食品を温めて出す店さ」

デビッドは馬鹿にしたような言い方だった

「僕はテキサス風のTボーンステーキ食べてみたいんです」

「それなら子供の頃から良く食べたよ。あれは美味かったなあ」

デビッドは子供の頃を思い出していた。


~~~~~~

金曜日の夕方、亮とローラはデビッドの運転する車でニューヨークへ向かった

高速道路を3時間走ってグリニッジで降りるとスチームボートロード沿いに

デビッドの父親が経営する店があった。

「ここがうちの店だ!」

「大きいですね」

亮が驚くとローラが手を広げた。

「アメリカの郊外型のレストランはこんなものよ」

「そうなんですか、『BigGrill』おいしそうだな」

亮がそう囁きながら車から降りた。


「ここで夕食を食べよう」

レストラン中に入って直ぐにお酒が並ぶバーカウンターがあり

その奥は木のテーブルと椅子のいかにもアメリカと言う感じの雰囲気だった

亮はハンバーガー、ステーキ、魚のグリルなど料理のメニューは見て

驚いた。

「すごい量ですね」

亮が言うとデビッドは亮が思った事をデビッドが言った。


「ああ、高カロリーの時代遅れのメニューだ」

「そうですね、カロリーが高すぎます。

このステーキプレートは1000カロリーありますよ」

「僕も何回も親父に進言したが断固として聞かないんだ」

「そうですか、このままでは・・・」

「うん」

デビッドは亮の言いたい事を理解しうなずき呟いた。


「それにしてもこの時間ではこの客数は少なすぎる」

亮たちは店を出てデビッドの実家のある閑静な住宅街の

ウェスト・コールドウェルに着き門の前でデビッドが電話をかけると

大きな扉がガラガラと開き車を玄関の前に止めた。

「大きな家ね」


普通のサラリーマンで育ったローラは、

これからの事を考えるとめまいがした。

大きな玄関の呼び鈴を鳴らすと

ドアを開けて出てきたのは母親のマリーだった。

「おお、デビッドお帰り」

マリーはデビッドをハグした

「ただいま、ママ」

続いてかなり太った父親のジョージ・キャンベルも

デビッドにハグをした。


「おお、ローラ久しぶりね」

マリーが笑顔でローラとハグをするとジョージもローラとハグをした。

「こちらが僕の友人のアキラです」

「はじめましで、アキラ・ダンです」

亮はジョージに続いてマリーと握手をした


「電話で話した件だけど・・・」

デビッドがジョージに言うとジョージが首を横に振った。

「デビッド、君の申し入れは難しい」

「なぜ?パパ」

「今、店の売り上げがガタ落ちで資金繰りが大変なんだ」

「そうかやっぱり、さっきグリニッジの店に寄って分かったよ」

デビッドはそれが分かっていた。

「じゃあ、売り上げが上がったらいいんですか?」

亮がジョージに聞いた。


「ああ、もちろんだ!」

「では、直ぐにメニューを変えましょう、ジョージ」

亮は自信を持って考えを言った。

「メニューを変えて失敗したらどうする?」

ジョージは日本人の亮を馬鹿にしていた

「いま、世界中で健康を叫ばれている中BigGrill料理はカロリーが高すぎます」

「それは僕も思っていた」

デビッドは亮の意見に同意した。


「それでどうするつもりかな?ダン君」

ジョージはデビッドに言われて亮の話をしぶしぶ聞く事にした

「まずメニューにカロリーを書きます」

「そ、そんな事したら誰も食べなくなる」

「大丈夫です、好きな人は今までのメニューの物を食べます」

「うん、それで」


「プレートについている、フライドポテトは無くします、これで400kcal減ります」

「うん、でもポテトを楽しみにしている奴がいるぞ」

「それはオプションにします」

「なるほど、食べたい奴が食べるわけか」

「はい、そして油はナタネ油を使います」

「ナタネ油?」


「はい、ナタネ油は飽和脂肪酸が少なく癌の抑制能力の有る

α-リノレン酸は含まれています」

「癌に効くのか?」

「いいえ、癌の予防です」

ジョージは亮に言われて健康に良いレストランと言うコンセプトに

興味がわいてきた。


「はい、次にメニューですが」

「この前亮が作った料理がいいわ。ソイミルク(豆乳)を使った料理」

ローラが言うとジョージが考え込んだ

「ソイミルクか・・・」

「ソイミルクで作った豆腐を肉に混ぜてハンバーグを作ります、それだけで同じ

 100gで100kcal下がります」


「それで味はどうなんだ?」

「それは好みです」

亮はローラの顔を見て笑った。

「日本料理のベースは何と言っても鰹節と昆布から取る出汁です。

はい、これと醤油ソイ・ソースと配合するのが難しいのです」

「dashi?」

「はい、コンソメと同じですね」

「難しいならどうすればいいんだ?」

「それは日本の立ち食い蕎麦屋さんで使っている出汁マシンがありますから

 簡単です」


「おお」

「そして、寿司バイキングをやります」

「寿司職人を雇うのか、高いぞ!」

ジョージは首を振った。

「日本にはファストフードの回転寿司の店があるんです」

「回転寿司?」


「はい、握った寿司がベルトコンベア流れてきて自分の好きな寿司を取って食べます。

その為に日本ではカットされた魚の冷凍品があるんです」

「なるほど」

「しかもご飯を(シャリ)を握る機械があるんです」

「寿司かそれは面白い!」

今まで渋い顔をしていたジョージが笑顔変わった

「10000ドルほどでそれが買えます」

「デビッドどう思う?」

ジョージはデビッドに聞いた


「アメリカの日本料理屋は派手なパフォーマンスで客引きをするが、

レストランの一角に日本料理コーナーを何気なく

作っておくのも良いと思う」

「日本酒も置きましょう。最近梅酒と言う物が疲労回復に良いお酒もあります」

「分かった、ダン君の話にかけてみよう、いいなデビッド」

「はい、亮、直ぐに寿司マシンを日本から取り寄せてくれ」

「分かりました、デビッド」

亮は携帯電話を持って秀樹に電話をかけた。


「お父さん、寿司のにぎりマシンを至急送ってください」

「なんだ、今度は寿司屋か?」

「はい、友人の親のレストランの建て直しに使おうと思います」

「アメリカのレストランで寿司屋か」

「はい」

亮は自分の企画を説明すると秀樹は納得した。


「分かった直ぐに今日手配しよう」

「お願いします、日本酒と梅酒を米とナタネ油を」

「それはアメリカの支社から送るから明日の午後には着く」

「はい」

「ところで、お前一人で大丈夫か?」

「ええ、大丈夫だと思います」

「もし何だったら、みやびの板前を送るぞ」

「はい、その時には」

亮が電話を切ると亮は嬉しそうにみんなに答えた。


「マシンはあさってに着きます」

「そんなに早く?」

ローラが驚いて声を上げた。

「ではこれからどうする?」

ジョージが聞くと亮は即答した。

「今日行ったグリニッジ店をサンプル店にしてみましょう。

そして早急にカロリー入りのメニューを作ります」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ