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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
五章 ナチュラル・グリル
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会社設立

「うれしいね、特大の肉をサービスするよ」

「トム、普通のやつで良いです」

トムの店の特大は2000ℊも有って到底食べきれたものじゃない。

「そうか、残念だな。その代わりマスタードをたっぷりつけてやるよ、あはは」

亮はトムが親しみを持ってジョークを言ってくれたのでうれしかった

「トム、ワインをください」

亮は出された赤ワインを一口飲むとローラがニッコリ笑って亮の脇に立っていた。


「お帰り」

「あっ、ローラここに来ると思ったわ、中華料理に飽きて」

「はい、その通りです」

「うふふ」

亮とローラが楽しそうに食事をしている姿を

パティが寒い店の外でさびしそうに見ていた


~~~~~~

翌日の夜、亮はパティの家に行き

アリスを椅子に座らせ足のマッサージをした

「亮、足の裏のマッサージ気持ちいいわ」

「ええ、中国で学んできました」

「いつもすみませんね」

「いいえ」

亮がアリスのマッサージを終えると亮はアリスに聞いた


「そう言えばパティは?」

「ああ、高校の同級生と遊びに行ったよ」

アリスは高校時代の同級生とデートとは言えない様子だった。

「アリス、僕とパティの事は気にしないでください。

 僕はアリスの友達ですから」

「なんて素敵な人なんでしょう、亮」

アリスは亮の顔を見つめて目を潤ませていた


「亮、レポート書くの手伝ってくれる?

日本の経済と文化を書くんだ」

大学の休みで帰っているデニスが

ノートを持って立っていると

アーロンがパイプを手に持って言った


「亮、それが終わったらチェスをやらないか?」

「いいですよ、ただ僕は将棋しか

知りませんから教えてください」

「ああ、いいよ。たっぷりと教えてやるさ」

アーロンはいくら亮がハーバードの学生でも

初心者なので教え込めると思って

うれしそうに笑った。


アーロンが亮にチェスで勝てなくなる頃パティが帰ってきた

「やあ、パティ」

亮が親しげに挨拶をするとパティは返事もせず

2階の自分の部屋に上がって行った。

「変な奴だな」

アーロンがそう言ってパティの後姿を目で追った

亮はその様子を見て帰る事にした。


「アリス、また来ます。お大事にしてください」

亮はパティがなぜ不機嫌かわからなかったが、

ボーイフレンドと喧嘩をしたのだろうと思っていた。

「アリス、パティに渡そうと思っていたんだけど

 渡してもらえますか」

亮はアリスに白い箱を渡すとアリスが断った。


「亮、自分で渡した方がいいんじゃないかい」

「いいえ、不機嫌な女性は苦手なので」

パティの家をでた亮の頭には白い雪が降り注いだ。


~~~~~~~

そこへ文明から電話がかかってきた

「亮、やったぞ!親父が完全にバックアップしてくれるそうだ」

「わかりました。すぐにデビッドと打ち合わせをします」

「うん、頼む」

電話を切った亮はすぐに秀樹に電話をかけバイオ燃料の話をした。

「そうか、中国側だけの支援じゃバランスが悪いな」

「はい、しかも五郎さんの緑藻がかかわってきますから」

「わかった、中国と同額を支援しよう」


「良いんですか?」

「ああ、その代わりこれから先はビジネスだ、特許の取れる分は

しっかり取るんだぞ」

「わかりました」

寒いボストンを歩く亮の心は熱く燃えてきた。


「亮、デビッドだ。今何処にいる?」

「もうすぐアパートに着きます」

「すぐ近くを走っているので、迎えに行く」

亮が待っていると白い4駆の車が前に止まった。

「お久しぶりです、デビッド」

亮が車に乗ると握手をした

「中国はどうだった?」

「ええ、その件で話が」

「私もだ」

「では先にどうぞ」

亮がデビッドに話を譲るとデビッドが話し始めた。


「今いる研究所を辞めて、緑藻を原料にしたバイオ燃料を作ろうと思う」

「はい」

「それで、資金を集めようと思う」

「どれくらいかかりますか?」

「うん、まだわからないが研究所の設備と

仲間三人分の給料の資金がかかる」

「どうやって集めますか?」

亮はデビッドのプライドを考えて日本と中国の支援の話を止めた。


「とりあえず会社を作って資金集めだ」

「協力します」

「ただ、試作品が無ければ説得力が無い、早急に緑藻とハゼノキが必要だ」

「ええ、それは送ってもらいます」

「ありがとう」

「ただバイオ燃料はだれでも作れます。一緒に研究をしてもっと

揮発性、燃焼力、爆発力を上げなくてはなりませんそして

排出CO2を減らさなければ」


「わかっている。それには良いアイディアが有る」

「ええ、僕にもあります」

「わかった、やるぞ!明日からガレージでもいいから研究をするぞ」

デビッドは亮以上に体が熱くなった

「デビッド、ローラの許可は?」

亮が心配して聞くと笑顔で答えた。

「もう話してある、結婚は待ってくれるそうだ」

デビッドが言うと亮はローラが気の毒でしょうがなかった。

そしてどのタイミングでデビッドに支援の話をして良いか亮は悩んだ。


~~~~~~

翌朝、亮は図書館のローラのところに行き昼食に誘った

「デビッドはどうしていますか?」

「今日会社を辞めてくるはずよ」

「ローラは良いんですか?」

「しょうがないじゃない、彼の夢なんだから。結婚は伸びそうだけどね」

「わかりました、それで会社の設立資金は?」

「デビッドが15000ドル、私が10000ドル、

デビッドの友達がいくらか出すそうよ」

「僕も出資しますが、実行に移す為には1桁足りませんね」


「そうなの、だから週末にデビッドのニューヨークの

実家に言ってお願いするつもりなの」

「デビッドの実家はお金持ちなんですか?」

「レストランチェーン店をやっているんですって、

だから10万ドルの出資は期待しているの」

亮は株の持分の問題があるために投資の件を話すのは出来るだけ

努力をしてからに決める事にした。

「がんばってください、ローラが行けばきっとうまく行きますよ」

「そうだと良いんだけど・・・」

ローラはデビッドの両親と数度しか会っていないのでお金の話をするのは

不安だった。


~~~~~~~

その夜、亮はデビッドと会って会社を作る打ち合わせをしていた

「マサチューセッツ州は取締役が複数いなくちゃならないんだ」

デビッドは困った様子で言った。

「多くの人から出資金を集めると株主が増えて

取締役を増やさなくちゃいけないんだ」

「それは何がいけないんですか?」

「取締役は色々と経営に口出しをする」


「つまり自分の出資した分、自分の意見を言ってくるわけですね」

亮は日本の会社の取締役は社長に対して畏怖の念を抱きイエスマンが殆どだが

アメリカの会社の取締役はかなり自分を主張する事を聞いていた。


「そうなんだ、スタートして直ぐは利益が出ないから

 それをわかってくれる株主じゃないと落ち着いて研究が出来ない」

「それを理解できるのは?」

「亮、君しかいない」

「えっ?仲間の方は?」


「ああ、一緒にやらない事になった。会社に引き止められたんだよ」

「そうですか・・・そうすると」

「僕とローラと亮と僕の親父の4人だ」


デビッドはあきらめるように手を広げて

父親にお金を出させて口出しはさせたくない様子だった

「わかりました。週末三人でお父さんを説得しましょう」

「そうか一緒に来てくれるのか、ありがとう亮」

デビッドは亮とハグをした。

「それで、どんなレストランなんですか」


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