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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
四章 中国
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救命

翌日待ち合わせのホテルのロビーで待っていた麗華は浮かない顔で

亮に挨拶をした。

「おはよう」

「おはようございます」

「今日は故宮博物院、紫禁城を観に行きましょう」

「はい、どうしました麗華さん元気が無いけど」

「うん、昨日どうしたかと思って」


「ああ、カラオケを唄って帰りましたよ」

「そう、良かった。てっきり女の子を連れ込んで

エッチしたんじゃないかと思っちゃった」

「あはは、そんな事しません」

亮は麗華に嘘をついてしまった。


「じゃあ、中国の最後の日を楽しみましょう」

麗華は亮の腕に抱きついた。

二人が故宮博物院入ると亮は建物のあまりの大きさに声を上げた

「でかい!」

「部屋の数が9999有るそうよ、永久の久にちなんで」

「なるほど」

「亮、中国はどうだった?」


「他の所へも行って見たいですね、他の世界遺産も見たいし

 工場地帯も見てみたい」

「亮、何か作りたいものがあったらいつでも言ってどんな工場でも他配するわ、

中国で仕事をするのには色々な手続きが必要なんだけど

私たちならそれがクリアできる」

「ええ、その時はお願いします」

亮にはまだ中国で物を生産する事は考えていなかったが

いつかその日が来るような気がしていた


「今度は香港に行きましょう、香港は金融と貿易の場所よ」

「はい」

「麗華さん、色々な龍があるんですね」

「ええ、皇帝の龍は5爪2角で正面を向いているのフロントドラゴン

 臣下たちは4爪なのよ」

「なるほど」

「そして皇帝の色は黄色他の人間が使ったら処刑されたのよ」

「それは厳しい」

二人は大和殿に入ると皇帝の椅子があった

麗華は警備員と話をした。


「亮、座っていいわよ。許可を取ったわ」

「ええ、本当!」

亮はニコニコして椅子に座ると、空から金の粉がキラキラと降り注いで見えた

亮は天井を見ながら言った。

「麗華、見てごらん天井から金の粉が」

「えっ?」

麗華が天井を見上げ両手を広げると何も無かった。


「何も無いわよ」

「ええ、何も無いですね」

「亮、きっと皇帝があなたを歓迎したのよ」

「なるほど、そうかもしれない」

亮は麗華を見て優しく笑った。

そこへ翔記から電話がかかってきた

「麗華、亮は?」

「私と一緒に紫禁城にいるわ」

「良かった、主席が亮に昨日の礼が言いたいそうなんだ」

「えっ?亮嫌がるわよ」


「しょうがない、命の恩人に礼をしなかったら

面子がつぶれると主席が言っているんだから」

「わかった、すぐ行くわ」

麗華は嫌がる亮を説得してレストラン桂公府へ連れて行った

亮と泰平と翔記と麗華が席についていると

にこやかな顔で主席が入ってきた

4人は立ち上がると主席が席に座るのを待った


「やあ、昨日はありがとうお陰で命が助かった。團さん」

主席は亮と握手をした。

「具合はいかがですか?」

亮が聞くと主席が答えた

「もう大丈夫です。ありがとう」

「僭越ですが、AEDをお近くに置いてください。

何の持病も無く心臓は突然止まりますから」

「ははは、医者にもそういわれました」


「團さんは医学を勉強していたんですか?」

「高校時代に医師を目指して勉強していました」

「ほう、それで?」

「医師よりいい薬を作ったほうが多くの人を助けることが出来ると思いまして

 薬学部に入りました」

「なるほど、それも一理ある。それで翔記とはハーバード大学で経済の勉強を?」

「はい、同級生です」


「主席、私と麗華は亮に爆弾テロから助けてもらったんです」

翔記は何事にも控えめな亮に代わり製薬会社の筆頭株主の息子である事と

爆弾テロのいきさつを話した

「そうか、君がハーバードを救った男か」

主席は目を見張り亮の顔を見た

「は、はい」

「それじゃ君は日本では英雄だね」

主席は謙虚な亮が気に入った。


「いいえ、日本人は知りません、模倣犯が

現れるといけないので報道はしませんでした」

「申し訳ない昨日の事も報道しなかった、

私の体の不調は政治を揺るがすからね」

「とんでもない、主席が健康で元気なら」

「何かお礼をしたいんだが」

亮はしばらく考えて静かに答えた。


「わかりました、僕は中国も中国人も好きですだから

・・・でみんなと家族になりたい」

主席はしばらく考えると笑って答えた。

「あはは、わかった。今日から君は私の息子だ」

主席は亮を強く抱きしめて背中を叩いた

「ありがとうございます」

亮はその時は主席のジョークだと思っていた


~~~~~~

翌日、亮は北京空港で文明、翔記、麗華に見送られた

「亮、月曜日にはボストンに戻る」

「ああ、待っている」

亮は翔記の国へ来て互いの気持ちを通じ合わせる事が出来た

「亮、今度は私が日本へ行くわ」

「はい、麗華さん今度は僕が案内します」

亮は自分に妹が出来たようでうれしかった


「亮、バイオ燃料の投資の件うまく行きそうだよ。

国がバイオ燃料ビジネスに

支援してくれるそうだ。君のお陰だ」

「よかった」

亮はボストンに帰ってデビッドと話をするのが楽しみだった。


「みんなで話し合って詳しい報告をするよ」

文明は亮としっかり握手をした。

「主席から亮の身分証を預かってきた、

これを見せれば出国の行列に並ばなくていい」

亮は翔記から受け取った身分証を航空チケットカウンターで見せると

警備員が来てあっという間に手続きが終わり、

航空会社のVIPルームに案内され

13時、亮は主席が手配したファーストクラスの席で

ボストンへ向かって北京を旅発った、

新しい仲間の思いを乗せて。


~~~~~~~

ボストンに17時50分に着いた亮はローラに電話をした

「ローラ、デビッドに連絡を取りたいんだけど」

「偶然ね、デビッドも会いたがっていたわ。バイオ燃料の件で」

「僕もそうです」

「たいへん、なるべく早く会える様に連絡を取ってみる」

「お願いします」

亮はパトリシアに電話をした。


「パティ帰ってきました」

「お帰り亮」

「アリスの調子はどうですか?」

「ええ少し痛むらしいわ」

パティは自分より祖母のアリスを心配してくれる亮をやさしく思ったが

なぜかさびしかった。

「アリスが良かったら明日お土産を持って行きたいと伝えてください」


「ええ、あのう亮・・・」

「はい?」

「夕食は?」

「中国料理が飽きたのでステーキを食べようと思います」

「そう」

パティは自分の家に亮を呼ぼうとしたが言い出せなかった

亮は以前ローラに連れて行ってもらったステーキハウスに入った

「やあ、亮」

マスターのトムが声を掛けた。


「こんばんは」

「大きな荷物を持って日本へ帰っていたのか?」

「いいえ、中国へ行ってきました。ここのステーキが懐かしくて

 飛行場から直接きました」


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