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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
二章 再会
25/132

別離

亮は返事も出来ず自分の部屋に閉じこもった

~~~~~~~

「母さん、亮が女性に振られたみたいだ」

「あら、あの秋山さんに」

「たぶんそうだろう、さっさと彼女に手をつけないからだよ

 もう大学生なんだから」

「まあ、亮には女心が分からなかったのね」

「まあ、失恋もいい勉強だ。あいつの事だ、

二度と失恋しない方法を考えるだろう」

「うふふ」

「しかし、亮は今年の夏は散々だったな」

~~~~~~~

4日後亮の所に良子から連絡があった

「美宝堂で時計が見たいんだけど」

「何か欲しいものでも?」

「うん、父の誕生日のプレゼント」

「わかりました」

良子は亮があの日男女の関係を目撃したことを

知らなかった


そして良子が美宝堂で時計を見た後、待ち合わせの喫茶店に亮が来た

「何かいい物ありましたか?」

亮が良子の選んでいた物が気になっていた

「デイトナ素敵だった、でも130万円もしたわ」

「どれくらい値引きできるか聞いてみます」

しばらく二人の間に無言が続くと良子が口を開いた。


「私、CAの講習受ける事にしたの」

「そう」

亮は秋山の目をじっと見ることが出来なかった

「僕はアメリカに留学します」

「素敵、何処の大学?」

「ハーバード大学です」

「凄い!英語で授業を受けられるなんて」

良子は東大とかハーバード大とかこの世の中で

特別な人が行くコースを歩く亮を本気で憧れていた


「何の勉強をするの?」

「経営学です」

「じゃあ、美宝堂の跡継ぎを」

「いいえ、あそこは姉達がやると思います。僕は製薬会社の方を」

良子は亮と徹の事を考えていた。


「あのう、私達今まで付き合っていたのかしら」

「僕もそれを考えていました」

「確かに、映画を観たり食事をしたり、團君の話もそれなりに面白かったし

 でも・・・あなたは私の手も握らなかった」

「わかっています。何十回も握ろうかと思っていました」

「握ってくれれば良かったのに・・・」

良子はあの夜から3日間徹に抱かれ続けられ

身も心も徹の物になっていた


「・・・キスもして欲しかった」

「すみません」

「ぎゅうって想いっきり抱きしめて欲しかった」

「はい」

二人の無言時間が続くと

亮はテーブルの上にずっしり重い包みを置いた


「これお父さんに」

「なに?」

「さっき秋山さんが見ていたロレックスデイトナです。

 これお父さんにプレゼントしてください」

亮はあの時徹がデイトナが欲しいという言葉を聞いて覚えていた。

商品を用意していた。

「でもこんなに高いもの」

「いいえ、これで秋山さんが幸せになるなら」


~~~~~~~~

「亮、いいのか?こんなに高いもの」

ロレックスデイトナを前にして秀樹が言った

「はい」

「もし彼女が受け取ったら終わりだぞ」

「はい、分かっています」

「何もしなかったのに手切れ金か」

「お父さん、そんな言い方」

「あはは、悪かった。もって行け」

「お金は払います。お金ありますから」

「わかった、入り値で出してやる」

「ありがとうございます」

~~~~~~~~~~

良子はしばらく考えると良子は嬉しそうにして

時計を手にとって袋に入れた

「團君、ありがとう。ただくわ、父も喜ぶし」

亮はドキッとしてめまいがしてフラフラした

それを見て亮はとても悲しくて目かしらが熱くなり

うつむいて立ち上がった。


「トイレ」

亮はトイレに入って鏡に自分の目見ると

真っ赤になっていた

「ああ、暗闇の中で見える目薬があったら部屋の明かりを全部消したい」

亮はそう思った。

「大丈夫?」

トイレから戻った亮を見て良子が聞いた

「はい」

亮はちょっと間を置いて話し始めた。

「僕は大学の勉強と理学療法士の勉強とハーバード大学留学の為に

英語の勉強をしなければなりません。

 だから今までのようなお付き合いは出来ないと思います」

「そう・・・」

良子は亮と今まで以上に会えないのを不満に思った

「團君がんばってね、留学」


「はい、がんばってくださいCA」

「はい」

良子は手を出して亮に握手を求め

握手をした良子の手は細かった。

「さよなら、秋山さん」

亮の頭の中でそうつぶやいた


~~~~~~~

良子は時計を早く徹に渡したくて跳ねるように

新宿の徹のところへ行った。

「徹、時計もらってきたよ」

徹はケースを開けるとロレックスデイトナ入っていた

「おお、サンキュー良子」

徹はその場で時計をはめてそれを眺めた


「あいつに、やらせたのか?」

「ううん」

「馬鹿な男で初心な男だな、良子があんなによがるなんて知らないで」

「やめてよ」

「だって本当じゃん、今度は何を貢がせようか」

「まって、彼は忙しくなってこれからあまり会えないわ」

「とにかくさっさとやらせちまえ、そうすりゃいくらでも

 時間を作ってくる」

徹は足を放り投げた。

そこへ良子に弓子から電話があった。


「良子レポート受け取った?」

「うん、玄関に置いてあった」

「ごめんね、團さんに頼んじゃって」

「えっ」

良子の顔から血の気が引いた

「あっ、あの時のレポート・・・」

「そうそう、良子にどんな風に告白していいか團君に相談されていたのよ」

「えっ、告白?」


「正式に付き合いたいって」

「そんな・・・」

「どうせ、徹は遊びでしょ」

弓子が聞くと良子が首を振った。

「今日別れた・・・團君と・・・」

「どうして?まさか徹の方を取ったの?」

「う、うん」

「イケメンの大金持ちの東大生よりフリーターの徹が良いの?」

「・・・」

良子は返事が出来なかった。


「ふう、確かに退屈かもしれないけど・・・私だったら團君を選ぶわ」

「彼はただのつまらない研究者で終わってしまうと思うわ」

「えっ、知らなかったの?團君はDUN製薬の社長になるのよ。

あなたは一生後悔すると思う」

「ううん、徹は必ずビックになる。そう言っているもの」

亮がDUN製薬の社長と聞いて驚き良子は自分に言い聞かせていた。

「じゃあ、私團君と付き合おうかな・・・」

「無理だよ、きっと。勉強が忙しいと言っていたから・・・」

それが亮への未練の言葉だった。


亮が秀樹のところへ行くと秀樹が聞いた。

「どうだった?亮」

「時計を受け取りました」

「彼氏へのプレゼントだな」

「たぶん・・・」

「勉強させてもらったな、彼女に」


「はい、しばらくは女性を止めて勉強に専念します」

「うん、焦る事はない」

「はい、一目で女性を虜に出来るような媚薬を作って見せます」

亮はいたって冷静だった。

「あはは、おまえの考えは極端だが楽しみにしている」

「それから1つお願いが」

「なんだ?」

「秋山さんがキャビンアテンダントの試験を受ける時、裏でお力添えを」

「おいおい、まだ彼女の事を・・・」

「すみません」

亮は涙を床に落として頭を下げた。

「しょうがない何とかしよう」

「お願いします」

「そうだ、失恋祝いに蝶に行くか?」

「あはは」

亮は19歳にも関わらず銀座のクラブの雰囲気が好きだった。


それから時々秀樹連れられてクラブ蝶に行く事があり

その度ごとに絵里子が話し相手になってくれ

良子の事を忘れる事が出来た。


亮は時々弓子と映画や食事に行くようになったが

弓子の妹が一緒の時が多かった。

「幸子、どうしていつも付いてくるのよ」

「だって、亮さん一緒に行きたいと言うと

いつもいいってて言ってくれるんだもの」

「それにお姉ちゃんより私の方が亮さんと会っている回数が多いんだから。

私亮さんを取っちゃおうかな、亮さん学生服好きみたいだよ」

「負けてたまるか」

翌年、岩倉弓子の妹幸子は東大文Ⅰに合格した。


そして亮は20歳になり人生の転換期が来た。

誕生日の3月30日絵里子から電話があった



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