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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
二章 再会
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裏切り

五郎が残念そうに言うと亮は何も考えずに返事をした

「いいえ、秋山さんが一緒ですから」

「あっ私は別に・・・」

良子が呟く声は亮には聞こえなかった。

「秋山さん、お土産にローズヒップ」

多恵から良子が受け取ると驚いていた。


「こんなにいいんですか?」

「うふふ、綺麗になるわよ。がんばって」

「ありがとうございます」

そう言われて見ると多恵と夫の五郎は肌の色艶が若々しかった

亮はたっぷりの漢方をトランクに積み込むと

二人に別れを告げ走りだした。


「秋山さん、軽井沢は名所が少ないので白根山へ行きましょうね」

「はい、でももう帰ってしまうのにはもったいないなあ」

「そうですか?」

亮は良子の誘いが分からなかった。


「そうだ、あの研究所にはリスリングルームが

あって祖父のコレクションの

レコードとCDが有るんですよ10000枚くらい」

「すごい、レコードが聴けるんですか」

「ええ、すごくいい音です。やわらかくて、今度聞きましょう」

良子は亮の遠まわしの誘いが嬉しかった。


「どんなジャンルのレコードが」

「クラッシックとジャズばかりですよ」

「そうか」

「同じ曲でも、オーケストラと指揮者と録音場所でずいぶん違いますよ。カラヤンは

 ベルリンのイエス・キリスト教会を好んで録音場所にしていたそうです」

「詳しいのね」

「クラッシクは脳の発育に良いと言われて、勉強をしながら聴いていました」

「そうなんだ」


良子は亮の家がかなりスパルタ教育だったと聞いて何か親近感があって嬉しかった。

二人は日本ロマンチック街道を万座スキー場へ向って走り白根山で降りた。

「素敵だったわ」

「秋山さん、草津で野沢菜漬けを買って温泉饅頭を食べましょう」

「うん、團君甘党?」

「ええ、普通に食べますよ、あんみつやおしるこ」


「どれくらい食べるの?」

「毎日」

「うふふ、それが甘党って言うのよ」

「あはは、僕甘党なんだ」

亮は本当に自分が甘党だって知らなかった。


二人がドライブから良子の家に戻ったのは夜の9時前だった。

「團君はいつも時間通りなのね」

「えっ?何が?」

「たまには遅くなってもいいのよ」

「いいえ、僕達はまだ学生です。親に心配を掛けてはいけません」

「ふう」

良子は相変わらず硬い亮に溜息をついた。


「團君、今日はありがとう」

良子は突然亮に抱きついてキスをして車を降りていった。

「あっ」

亮は自分の唇を通して心臓がドキドキするのが分かった

そして、もう一度その感覚を味わいたかった

やわらかくて温かい良子の唇を・・・


「これが秋山さんとのキスか・・・」

亮は家に帰る途中ずっとそれを思い出しながら

車を運転していた

亮は何かが喉の奥に詰まったような

胸が苦しいような気分のなっていた

それから亮と良子は徐々に心がつながっていった。


~~~~~~

それから間もなく良子は弓子たちと飲みに言った

「良子、團君と何処まで進んだ?」

弓子が興味深く聞くと自慢げに答えた。

「うん、この前連休に二人で軽井沢へドライブに行ったわ」

「へえ、それで?」

「亮の別荘に泊まったわ」

良子は見栄を張って弓子に嘘をついた。


「そうなんだ」

弓子は二人の関係が深まった事にショックを受けたが

亮が欲しくてたまらなくなっていた。

「後は私と良子とのお互いの魅力しだいだわ」

もし、亮と良子が深い関係になっていたら亮がこの場所に来ているはずで

良子の見栄だと確信し、弓子は亮をあきらめなかった。


「徹、良子の事どう思う?」

弓子は徹と小声で話をしていた。

「いい女だと思うよ」

「やっちゃいなよ、まだ彼氏とやっていないみたいだから」

「そうか。あっちのテクには自信があるから、いい薬持っているし」

「喜ばせて上げなよ、そろそろ欲求不満になっているはずよ」


「よし、彼女のお酒に薬入れちゃおうかな」

「でも今日は止めて。今度海に誘うからその時に」

「OK」

徹は舌なめずりをした。

徹はお酒を飲んで酔っている良子の

太ももを触ったり肘で胸を押したり

良子の体中を刺激して

終いには、良子の肩を抱いて飲んでいた。


そしてまたトイレの前で良子にキスをすると

今度は良子はそれを拒否せず、逆に舌を徹の口の中に入れた。

徹は良子を感じさせるために胸を下から揉み上げた。

トイレから戻った徹は弓子の耳元で囁いた。

「今、キスをしたら舌を入れて来た」

「うふふ、さすが徹ね」

弓子は笑いを抑えるのに苦労していた。


~~~~~~~~~

7月の15日大学が夏休みになろうかと言う寸前

亮と良子は有楽町で映画を観た。

「團君、弓子に伊豆に誘われているんだけど」

「そうですか」

相変わらず亮の返事は冷たかった。

「一緒に行かない?」

「ごめん、僕は海へは行かないんです」

「どうして?泳げないの?」


「いいえ、祖父に海で遊ぶのは禁止されていたんです

 事故が多いので」

「それなら日光浴だけでもすればいいのに、日焼けした方が男っぽくてかっこいいよ」

「そうか確かに健康的だけど、今年は軽井沢から出られないんです。

逆に弓子さんを誘って軽井沢へ遊びに来てください」

「いいの?」

「はい、薬草園の奥に美宝堂のバンガローがあるから8人くらい泊まれます」

「本当!行く行く」

良子は亮との関係が近くなりそうで嬉しかった。


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