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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
二章 再会
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トリプルデート

「君はまだ2年生だが卒業後どうするつもりだ?」

「はい、DUN製薬の研究室に勤める予定で大学院でお世話になります」

「うん、実は君の書いた『結核に関する和漢方の効果』のレポートと

 『漢方薬の糖尿病治療』に関するレポートを読んだ」

「はい」

「君はまだ専門課程を学んで1年しか経って

いないのに、どうしてあんなレポートが

 書けるんだ?」


「はい、医学書を読んで独学です」

「そうか・・・2つともすばらしいレポートだ。と言うより論文だ

 すぐにでも学会で発表すべきだ」

「教授、このレポートはまだ臨床していません」

「うん、薬の難しい所は臨床データ、治験が必要だからな」


「はい」

「臨床に関しては私も協力しよう」

「ありがとうございます」

亮は嬉しさでいっぱいだった。あの沙織が苦しんだ白血病を治せるなんて

夢のようだった。


「それと團君、君の成績オールAでテストの成績はトップだ」

「はい」

「それで日本史の中川教授が用があるそうだ」

「中川教授ですか?」

「今、いるから教授室へ行きなさい」

「はい」


亮は呼ばれた意味が分からず首をかしげて

中川教授に部屋に入ると中川は笑顔で迎えた。

「ああ、待っていたよ。團君」

「何の御用ですか?」

「君の書いた江戸城開城の小栗忠順についてのレポートなんだが」


「はい」

「私の知っている限り小栗忠順に関してこんなに詳しい話を聞いたことは無い

 嘘や空想ではこんなにしっかりした物は書けないと思うんだが」

「嘘ではないです」

「では資料は何処から入手したのかな?」

「はい、ある古文書からです」

「古文書?」


「ええ、團正志斎が書いた物です」

「團正志斎って?」

「はい、当時御典医で僕の先祖です」

「な、なるほど。もし良かったらもっと詳しい資料があったら」

「はい、探してみます」

亮が持っている古文書には将軍や他の人間の今で言うカルテがあったが

それを公表すると大変な事になると思ってその公開を伏せたかった。


中川教授はニコニコしながら亮に聞いた。

「古文書の解読は自分でしたのかね」

「はい」

「今度、時間があったら手伝ってくれないかな」

中川教授は自分のテーブルの上にある数十冊ある古文書を見せた。

「はい、ぜひ」

それを見た亮は嬉しそうな顔をして教授室を出た。


ある日、秋山良子は亮をディズニーランドに誘い

女三人男三人の六人は舞浜駅で待ち合わせした。

良子の大学の友達、岩倉弓子と田中瑞江は亮を見て胸を時めかせた。

「ねえ、良子の彼素敵じゃない」

瑞江は良子の耳元で囁いた。


「あ、ありがとう」

亮は入場するとすぐにマップを持ってスケジュールを立てた。

最初、5人は驚いていたが亮の見事な時間配分と

男性が走り回ってファーストパス有効に利用して

待ち時間がほとんど無い動きに女性たちは亮に憧れていた。

6人は食事のためにレストランに入ると瑞江の彼の来島が言った。


「團さんって凄いですね」

「あ、ありがとうございます」

亮は何が凄いか分からないが礼を言った。

「ディズニーランドに二人で何度も来ているんですか?」

弓子が良子に聞くと良子は亮の腕を掴んだ。

「あっ、二人では初めてよね」

「あ、そうですね。二人では」


実は亮はディズニーランドに来るのは初めてで

前日ディズニーランドの情報を収集していた。

「團さんは東大なんですよね」

佐田は亮に尊敬の念を抱いた。

「ええ」

四人は亮を気に入り次々に質問をしていった。


「あのう、私の妹今度受験なんですけど、勉強教えてもらえませんか?」

弓子に頼まれオドオドしていると良子は初めて亮をアキラと呼んだ。

「大丈夫よね、アキラ」

「は、はい。時間が合えば」

「本当ですか?何が得意なんですか?」

「何でも大丈夫だと思います」

「弓子、俺には何も言わなかったじゃないか」


弓子の彼氏の佐田が笑いながら文句を言うと弓子は笑いながら答えた。

「だって、東大と博の行っている2流大学じゃレベルが違うもの」

「あはは、今じゃ俺2次方程式も解けないかも」

佐田と弓子が笑うと瑞江と来島が笑った。

亮は勉強の話を話題にして話したが、レストランの窓からディズニーランドの

アトラクションとキャストの動きを見ながら感動していた。


「ところでミッキーマウス何人いるのかしら?」

良子が言うと亮が簡単に答えた。

「一人です」

「ええ?だってあちこちにたくさん居そうじゃない」

良子が不思議そうしてしていると亮はショーの

スケジュール表をみんなに見せて言った。

「ミッキーの登場のダブリが無いんですよ。最初はみんな悩みますけど」

「ほー」

みんなが納得してうなずいた。


この時、亮はしっかりと夢の世界のコンセプトを貫く

ディズニーランドの経営を尊敬した。

「どうしたの?アキラ」

良子が亮に声を掛けると亮は時計を見ていった。

「さてパレードに並びましょう」

「シートを敷いて席を取ったら1組ずつ、好きな所へ行く事にしましょう」

亮が言うと弓子が提案した。


「じゃあ、カップル交換しようよ」

亮はカップルになった弓子と一緒に

買い物に出かけると異常に身体を寄せてきた。

「團さん良子とどれくらい付き合っているの?」

「2ヶ月です」

「ああ、そうなんだ」

弓子は亮と良子の関係がギクシャクしていのに気づいて

いた


「来島さんは?」

「私は1年」

「そうですか」

亮は付き合いが1年の雰囲気がそんな物かと

思っていた。


「岩倉さん付き合うってどういう事ですか?」

亮は首をかしげながら聞いた。

「それって、関係が有るという意味?」

「あっ、やっぱり」

亮は男女が付き合うという意味は肉体関係で、

秋山と自分はまだ付き合っていないのが

分かった。


「團さん、妹の事本当にお願いね」

「いいですけど、僕も学校があるので家に来てもらえると有難いんですが」

「いいの?迷惑じゃない」

「大丈夫です。その方が心配じゃないですよね」

「は、はい」

弓子は亮に接近できるのが嬉しかっ。た


「今度、みんなで飲みに行きましょう」

弓子は親しげに誘ったが亮にとって

19歳はお酒を飲む年齢ではなく、まして酔って意識がはっきりしない

人の集まりは想像も出来なかった。


~~~~~~~~

良子と来島は席取りシートに座ってポップコーンを食べていた

「良子ちゃん、彼とどれくらいの付き合いなの?」

来島は他の二人の女性に比べて大人っぽい良子が気になっていた

「2ヶ月くらい」

「そうか、じゃあまだか」

来島はニヤッと笑った。

良子が返事をしないで居ると来島はニヤニヤと笑っていた。


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