逮捕
「じゃあ、お酒まだ飲めないね」
「もちろんです。未成年ですから」
良子は亮がいくら金持ちでもいい人でも映画館と喫茶店と食事だけの
付き合いで、お酒を飲んだりしてそれ以上の男女の関係に発展しそうに無いのが
不満だった。
「私ね、キャビンアテンダントを目指す事にしたの」
「いいですねえ、CA」
亮は良子に顔を近づけていった
「團君のお姉さん見て思ったの、夢に向ってがんばろうって」
「姉達を目標にするのは賢明です。応援します。がんばってください」
亮は笑って言った。
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亮は父親の指示した住所に届いたバッグを回収し
美宝堂で会議が行われ、秀樹が品物を見て言った。
「5個とも本物じゃないか、これがいくらだ?」
「定価の30%オフです」
亮がシリアルナンバーカードを見せた。
「微妙な線ね、でもどう考えても利益は無いわ、中古じゃない限り」
千沙子が丁寧に汚れを探していた。
「千沙子、シリアルナンバーで調べる事は出来るだろう」
「ええ、でもナンバーが合っていれば問題がないわ」
「なるほど」
秀樹はカードを見ていると首を傾げた。
「美佐江姉さんはどう思う?」
亮は美佐江に聞いた。
「このLVのバッグだけなんか怪しい気が縫い目はしっかりしているけど
留め金の刻印が不鮮明な感じがする」
美佐江が言った
「美佐江同じ物はあるか?」
「いいえ」
「亮、同じものを買って来い」
亮は同じバッグを買って持ち帰り秀樹がそれを取り出すと
亮は買ってきたものリボンをつけた
「待って」
「なるほど」
4人はバッグを隅から隅までチェックをしていったが
違いは無かった。
「やはり本物か?」
秀樹が言うと亮が何度も指で触って言った
「ちょっと待ってください、何か違うんです皮の感じが」
「それとちょっと臭いが・・・」
美佐江と千沙子が亮に言われて臭いを嗅いで答えた
「同じ臭いだけど」
「調べてみます」
亮は自分の部屋に戻り「ブランド生活」から買った商品を
徹底的に調べ2日後、亮は秀樹にレポートで報告した
「あのバッグは偽物です」
「やはりそうか」
バッグの皮質、染料、金具の材質を調べました
「うん、ご苦労さん」
「まず金具の偽物の硬度が本物より0.5度やわらかく、
反射率が偽物のほうが3%高くなっています。
これは製造上の誤差から外れています」
「うん」
「バッグのデザイン、サイズまったく同じですが。
皮の使い方が違っているんです」
「どんな風に」
「ストラップの部分が本物の方が硬くて頑丈です、
それに皮の目が違うんです横目の部分
があって長く使うと伸びてしまう可能性があります」
「なるほど、それで触感が違うと言ったんだな」
「ええ、それと皮を染めた染料が違います」
「うん」
「染料の本物はアメリカのD社製の紫外線防止剤が入っていますが
偽物には入っていません」
「わかった、そうして調べないと分からんのか?」
「メーカーにはチェックする秘密があるんだと思いますが」
「スーパーコピーか?」
「はい」
「良くやった。すぐにメーカーに告発しよう」
「お願いします」
「奴らが知らずに売っていた事は無いだろうな」
「知っていたら30%オフで販売はしないと思います」
「うん、それと本物のバッグはどうなった?」
「バラバラになったままです」
「ああ・・・もったいない」
秀樹はがっかりとすると亮が笑った。
「大丈夫ですお父さん、元に戻せますから」
「本当か?」
「はい、ブランド品に改めて惚れ直しました、すばらしい作業をしています」
亮はニッコリと笑った。
秀樹はすぐに「ブランド生活」をメーカーに告発をした
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1ヵ月後、赤いフェラーリに乗った義信が六本木の事務所に
着くと、ミニスカートをはいた女が義信と書類を持って話し始めた
「昨日の来た注文が123個、683万円でうち振込み入金が346万円、
残りがカード決済で本日100個発送できます」
「了解」
まもなく10人の男たちがダンボールもって入ってきた.
その中の一人の男が高田に話かけた。
「高田義信さんですね」
「な、なんですか?」
義信の顔から血の気が引いた。
「警視庁生活安全課の警部補、倉橋です。あなたを商標法違反で逮捕します」
逮捕状を義信の目の前にかざすと義信は慌てて携帯電話を手に取った。
「に、偽物なんて売っていません」
「電話は出来ない」
刑事は携帯電話を手に持つと高く持ち上げた。
「森、ワッパ掛けろ」
「はい」
義信は手錠を掛けられてもおとなしくする事なく喚いていた。
「弁護士、誰か弁護士を呼べ」
義信は腕を森刑事に抑えられ
社員に向って叫びながら事務所から出て行った。
さらに、足立区にあるマンションも家宅捜査され
1000点もの偽ブランド商品が押収された。
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大学2年の新学期が始まって亮は薬学部の下村教授に呼び出された
「團君」
「はい」




