表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
二章 再会
12/132

高田の秘密

「えっ?大学生じゃないんですか?」

良子はあまりにも千沙子がしっかりしているので驚いていた。

「そうよ、姉の美佐江は宝石、私は洋服」

「いつ勉強なさったんですか?」

「うふふ、私は中学校の頃からパリやニューヨークへ行って

ファッションの勉強をしていたわ」

「すごい!」

良子は感動して目が輝いた

「あなたラッキーよ、うちの亮を射止めたんだから、ちょっと堅物だけど」

「い、いえ。射止めていませんけど・・・」

良子は慌てて否定した


そこへ、晴美の父親の川野三郎が来て良子に

「こら、秋山!ここのパーティは選ばれた人間しか入れないんだ

 どうやって入ったが知らないが、君がいるとこの神聖な場所

が汚れるんだ出て行きたまえ」

川野は良子の手を掴むと亮は川野の腕をおさえた。


「止めてください」

「どうせ、お前もここに入り込んで金持ちをナンパするつもりだったんだろう」

川野に指示をしてパーティ会場のスタッフが来ると秀樹が川野に声をかけた。

「ずいぶん、にぎやかですね。川野さん」

「あっ、團さん。ご無沙汰しています」

川野が深々と頭を下げた。


川野はきつい目で亮をにらみつけて指をさした。

「ちょっと悪ガキが入ってきたので追い出そうとしていた所です」

「ほう、なるほど悪そうなガキがいるなあ」

秀樹は義信と晴美の顔を見た。


「おい、追い出せ」

川野はスタッフに指示をすると秀樹がそれを止めた。

「その二人、私の招待客ですが。川野さん」

「えっ?」

「しかも、あなたが腕を掴んでいる男は私の愚息です」

「はっ?失礼いたしました」

川野は血の気が引いて亮の腕を放した。


「どうしたの?パパ。あのおやじ誰?」

「ば、馬鹿、うちの会社の筆頭株主様だ」

「株主って、そんなに偉いの?」

「そうだ、もう黙っていろ」

「ふん」

晴美は不満そうな顔をしてそっぽを向いた。


「亮、こちらへ」

秀樹は亮を呼ぶと亮は秀樹の脇に立った。

「うちの息子はこう言う場所が苦手なので

 初対面でしたね。以後お見知りおきを」

秀樹と亮は深々と頭を下げると川野は、ばつが悪そうに

会場を出て行った。


「お父さん」

亮は秀樹の顔を見ると険しい顔になった。

「川野はDUN製薬の常務取締役だ」

「そうなんですか」

「あいつはもう出世させないぞ、お前がDUN製薬を仕切る時、邪魔になる」

「はあ」

「あんな高慢な男はいつか会社に害を及ぼす」


~~~~~~~~

高田義信はゴタゴタを見てニヤニヤと笑った

「ははは、これであのうざい川野晴美と別れられる」

そう囁いた。

「さて、帰ろうぜ。飲みなおしだ」

高田は後ろに立っていた三人に声をかけた


~~~~~~~~~

「亮、あの男か?」

秀樹は高田を指差した。

「はい」

「なるほど、性格が悪そうだ」

「ええ、かなり」

「亮あの男の通販会社調べておけ、最近通販で美宝堂から買った

商品が偽物だというクレームがあった」


「うちは通販はやっていませんね」

「当たり前だ、うちの店はお客様に似合った商品対面で販売する、

ブランドや高価な物を押し付けるような商売はしない。それが美宝堂だ」

「わかりました」

亮はこの数日で自分の家族の繋がりが良く分かって嬉しかった。


「お父さん、さっき三人の男に囲まれた時逃げてきました」

「悔しいか、逃げてきて」

「はい」

「柔道でも剣道でも習ってこい、強くなれば女性を守れる」

「はい、さっそく明日から」

「うん、蔵の中に何振りか日本刀があったろう」

「はい」

「じいさんがお前にくれた物だ」

「はい」


「團君」

良子は亮の顔を見上げた

「はい」

「素敵な家族ね、お金持ちなのにちっとも偉ぶらない」

「祖父が厳しかったんです、金持ち喧嘩せず」

「ど言う意味?」


「経済的に余裕がある人は心が豊かなので、些細な事でいがみ合ったり

 人を憎んだりしない。そんな所かな」

良子は亮の事が少し分かってきた。


数日後、亮は高田義信の事を

秋山良子から聞きだし秀樹に報告した。

「高田義信はJP通販の高田信夫常務の息子で

 父親に色々とアドバイスを受けて仕事を成功させている様子です」

「うん、それでサイトの名前は」

「『ブランド生活』です」


「なるほどなあ」

「元々、学生が海外へ旅行に行った時に買ったブランド品を

買い取る方式で販売商品を集めて売っていたそうです」

「なるほど、学生らしいアイディアだ」

「ところがそれでは商品回転が間に合わず、JP通販から商品を買っているそうです」

「なるほど、それでうちに時々ブランド商品のオーダーが来るわけだ」

秀樹は納得した。


「それで、商品カタログの中に通常価格の30%オフ

格安ブランド商品があるんですが」

「中古品か?」

「いいえ、新品です。おそらくコピー商品かと・・・」

「それは、ゆるせねえ。罪を犯すとはガキのくせに」

秀樹の心は煮えくり返って来た。


「ええ、偽物を買わされている人が気の毒です」

「証拠を掴んだら俺の方から警察に摘発する。できるか?」

「やってみます」

「うん、うまく行ったら欲しいもの言ってくれ」

「はい」

亮はその日から時間のある時に美宝堂に通いだし

ブランド品を見ることにした


~~~~~~~~~~

「お父さん、亮が毎日美宝堂に来ているわよ」

美佐江が秀樹に報告をした。

「うん、あいつのやる事は常人じゃ考えらない」

「どうするつもりなのかしら?」

「美宝堂にある本物を見て、ブランドの鑑定をするつもりだろう」

「うちにあるすべての商品の?」


「あいつなら出来るだろう、頭の中がコンピューターだからな」

「ええ、昨日ダイアモンドの鑑定資格を取りたいって言っていたわ」

「ほう、面白い。美佐江と亮がいれば原石の輸入が出来るな」

「うん、原石からならカットデザインが出来るわ」

「亮は、今日はどうしている?」


「千沙子と洋服のブランドのチェックをしているわ」

「それは無理だろう」

「それが、洋服を見て各ブランドのチーフデザイナーの特徴と傾向を分析できるんだって」

「あはは、あと1ヶ月もすればファッション評論家になれるな」

「それからもう1つ、亮がいる売り場、必ず売上げ上がるの」


~~~~~~~~~~~~

亮は洋服を1点1点見ていると目の前にいる女性に気が付いた。

「ん?これ」

1着のワンピースを取り出すと天井にかざし光を当てて見てニヤリと笑うと

店内を歩いている、30歳くらいの女性を見つけ亮は声をかけた

「いらっしゃいませ」

その女性は少し地味な感じの服を着ていて亮に向って会釈した。

「お客様、この服を着てみませんか?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ