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グッド・ジョブ エピソード0  作者: 渡夢太郎
五章 ナチュラル・グリル
117/132

日本人

「あのう、おそらく大柄の男性だと思います。買物一緒に行った時5Lのシャツ

 ばかり見ていました」

「そうですか。分かりました。それだけで十分です。ありがとうございました」

それ以上の聞くことは止めた、新しい情報が入って混乱するからである。


逆に早苗は大いに亮に興味を持ち次々に質問をしてきた。

「どうして敦子の事を調べているんですか?」

「敦子さんを殺した犯人を特定するために、ボストン警察の依頼で調べています」

「じゃあ、警察関係の仕事?」

「ボストンの大学生です」

「まあ。素敵!」

早苗はアメリカに留学している亮に憧れ、このまま別れたくなくて

「何か思い出したら連絡します」

「わかりました。お願いします」

亮は早苗と別れると鈴木妙子に連絡をした。


「團亮です。ちょっと話を聞けませんか?」

「はい」

妙子は仕事が終わると待ち合わせの渋谷ハチ公前に来た。

「敦子さんの実家得行ってきました。もう一度話を聞かせてください」

「はい」

妙子は今度こそ本当の話をするつもりだった。

亮と妙子はセンター街のカフェ・バーに入った。


「敦子さんには付き合っていた男性が居たそうです」

「えっ、そうなんですか?」

「かなり体の大きい人です。しかも有名人」

「バレーボール選手ですね・・・・」

妙子には何者か想像が付いた。


「敦子さんは櫨場俊夫さんの息子櫨場直人さんの家庭教師をしていて

 沢山の男子バレーボール選手と知り合う機会が多かった。それで

 その中の一人と付き合う事になったわけです」

「それって、誰ですか?」

「捜査上の秘密で言えませんがあなたは知っているはずです」

「え、ええ」

「あなたがボストンで言っていたフレッドと言う男の存在は、

誰の命令で証言したんですか?」


「でも・・・」

妙子は命令した男を恐れていた。

「團さん、木村健吾の動きをすべて把握したわ」

澄子から連絡があった。

「分かりました、送ってください」

そこにもう一人森から連絡があった。


「團さん、今日一日木村健吾に張り付いて言われた通り

 周りの人間の写真を撮った」

「ありがとうございます。送ってください」

亮のスマフォに次々に写真が送られてきた。

それを確認すると亮は鈴木妙子に写真を見せた。

「この中に知り合いがいますか確認してください」

「はい・・・」

亮は妙子の表情を見ながら写真をスライドしていった。


その時、妙子の目が一瞬キョロキョロと動いた。

亮はすかさずそれを止めて聞いた。

「この人は誰ですか?」

「全日本の内田監督です」

「わかりました。ありがとうございました」

亮はインターネットですぐに内田監督を検索した。

全日本の内田正人50歳は身長190cm

現役時代日本のエースアタッカーとして

オリンピックでも活躍した。


亮は澄子に連絡を取って内田監督の人間関係を調べるように頼んだ。

「すみません・・・内田監督に頼まれました・・・」

亮の手配の段取りの良さに妙子は恐れおののいた。

「わかりました。理由はわかりますか?」

「わかりません、ただ言われた通りに行っただけです。

内田さんにはバレーボールのチケットを良くもらっていたので・・・」

亮は鈴木妙子と内田正人は肉体関係があるように思えた。

「わかりました。ありがとうございました。

もう質問はしません。好きなもの食べてください」

「はい」

「今日は有ってくれたお礼に」

亮は小さな包みを渡した。


「え?これ」

「カードケースです。名刺入れに使ってください」

妙子は嬉しそうに包みを開けると目を丸くした。

「エルメスですよね」

「はい」

妙子は一度も男性にプレゼントされたことのない十数万円もする

カードケースを貰ってうれしさで顔がほころんだ。


「良いんですか?こんなに高い物」

「ええ、鈴木さんにはずいぶん時間を取ってもらって、

 迷惑をかけましたから」

「ありがとうございます。遠慮なくいただきます」

亮はこれで妙子から内田に今日の出来事の通報は無いと確信した。

「鈴木さんこの事とは別に時々会ってくれますか?スタジオDの事もあるし」

「はい、もちろんです」

妙子はニコニコと笑って答えた。


亮は妙子と別れると森に電話を掛けた。

「遅くすみません。さっき送られた写真に写っている、

内田正人の素性を調べていただけませんか?」

「ん?怪しいのか?」

「はい」

「わかった」


そこに澄子から連絡があった。

「團さん、今から会えますか?」

「今渋谷ですけど・・・」

「では、新宿東口交番前で30分後に」

「わかりました」

澄子が10時過ぎに会いたいという事はよほどの事だと思った。


亮と澄子は駅近くの喫茶店に入った。

「内田監督は女性ファンに手を出すと言う噂で

 うちの本で『監督の華麗なる女性遍歴』と言うタイトルで

 取材をしていたんです」

「マジですか?」

「はい、取材内容は明かせませんけど、バレーボールの女性ファンにチケットを

取ってあげると近づいて関係を持ってしまうようです」

「すみません、はい、いいえで良いです。その女性の中にS・Tさんっていますか」

澄子は紙を見ながら答えた。


「S・Tさん・・・います」

やはり鈴木妙子は内田と関係があった一人だった。

「やはり、澄子さんと会ってよかったです。ありがとうございます。

 この記事の件はもっと膨らみそうなので掲載をもう少し待ってもらえませんか?」

「はい、上司に内容を報告してありますので大丈夫です。私も記事を書けるので」

澄子は嬉しそうに笑った。


「良かったですね。それで内田監督は日本人選手に同行して

ボストンに行ったのでしょうか?」

「ええと・・・もちろん行っています」

「ついでに同行したコーチも調べていただけますか?」

「はい、その側近中の側近、神田コーチと井上コーチが一緒でした。

 こいつらがファンの女の子を内田監督の所で連れてくるみたいなんです」


「良いんですか?そこまで明かして」

「あっ、言い過ぎた!」

「では、聞かなかったことにして、二人を調べます」

亮は神田コーチと井上コーチを調べるように森に頼んだ。

「うふふ、頑張ってください。その代わり情報くださいね」

「了解です。ぜひスクープを」

澄子はそれを聞いて拍手した。


翌日朝早く森から電話が有った。

「團さんに言われた渡航記録では井上コーチと

神田コーチはボストンへ行っています。

 ホテルもビーコンホテルで一緒に泊まっています」

「えっ!佐藤敦子さんの泊まっていたのは、近くの

ビーコン通りバックミニスタースイートホテルです」

「本当ですか?」

森はホテルが近いのに驚いた。

こちらでビーコンホテルの防犯カメラの記録を調べてみます。


~~~~~

亮は一度電話を切ってフレイザー警視に連絡をした。

「わかった、ビーコンホテルの監視カメラで佐藤敦子が映っているか調べてみる」

「お願いします」

「もし、佐藤敦子が映っていたら亮に一度帰ってもらわなければならないな」

「はい、そちらで犯人を特定して国際手配しなければなりません」

「ん?犯人は日本人だと判ったのか?」

「はい、佐藤敦子さんのスマフォを開ける事が出来たので

 LINEアプリを消したので犯人が日本人と分かりました」


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