旅の準備 夜中の突貫工事
「まずは街道を敷くわ」
ゴッツとマールが護衛する真夜中、私は砂を固め舗装をして行く。
サトウキビの倉庫と砂糖加工所へ真っすぐ延びるように道を造った。
更にレンガを敷くのでちょっと時間がかかるだろう。
ちょっとね。
夕方、ウカイルさんが見学したいと騒いだが威圧で黙らせた。
カイルとザインが「軟禁しますから、ご安心ください」と黒い笑顔で連れ帰った。
「マール距離感がつかめないから倉庫前に立ってくれる?」
「ぷむっ」了解した!と足音を殺し移動していく。
「ゴッツは街道門を造って、デザインは任せる!」
「むぷー」っと音を発して作業をはじめた。
うんうん、順調ね!
住宅地周辺には遮音ドームを造っておいたので誰も気づかない。・・・はずだが。
「ジャジさん・・・いつからいたんです?」
「マール殿が移動してるあたりですかな、ほっほっほ」
まったくもう、町を建てた所を見られた人物なので今更だけど。
「黙っててくださいよ?」
「ウカイルさんに自慢します」
「もーーー!」
ジャジさんは治療してからというもの元気過ぎて周りを振り回す始末。
ジャジさんの奥方が「クソじじいが調子に乗って困ってます」と笑いながら苦言を漏らした。
まるで青年のような働きだという。(んなバカな)
「レンガの道ですな、王都より立派な街道ですよ。些かファンシーですが」
「私の趣味が入ってますので」
レンガ道の所々が星型や月型にしてある、可愛くしてもいーじゃないですか!
敷き終わった次は外灯を創造する、これは無材錬金になるので集中して思い浮かべる。
スルスルと地中から生えた外灯は銅色をしている。
等間隔に10本。
「ほほお!お見事です!」パチパチとジャジさんの賛辞が飛ぶ。
30分ほど休憩を取った、魔力は3割ほど使った。
「さて、次はパイナップル倉庫のほうへ左500・・・」
全て終わったのは空が白み始めた頃。
流石のリモネルも魔力が枯渇し、睡魔に屈した。
マールが姫抱っこして宮殿へ連れ帰る、ゴッツはジャジさんの護衛をしつつ見回りをした。
夜明けとともに起きだした住人達が感嘆の声を上げた。
つやつやの外灯と滑らかな街道を撫でたり走り回ったり大騒ぎである。
恋愛要素はもうちょっとお待ちください




