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異世界は突然に(仮)  作者: ルミナス
第2章 家族と魔法と喋る剣
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第17話兄妹

「何だあれは?」

俺がそう呟いた時には遅かった。白い何かが大量に降ってきて、ギルドの面々に刺さっていく。

「くっ」

俺の右肩に刺さる…これは動物の骨か?

あのスライムは今まで食べてきた動物の骨を吹き出して、飛び道具としてきたのだ。

骨の矢は詠唱としている【神喰】の馬車にも降り注ぐ

「やばい!」

俺は馬車に無属性の魔法を発動して、馬車の強化をする。だが、無慈悲にも骨の矢は馬車を貫通していく。中にいたアルフたちは大丈夫か?俺は矢の中を無視して馬車の中に入る。

「ぐ…っ」

中は悲惨だった。アルフとカルバには骨の矢が全身に突き刺さり、ラメリアには心の臓の場所に大きな骨が突き刺さっている。フィンネは…右半身を中心に骨が刺さっており、顔を隠していた布が破け、中が見える…この緑の髪と長い耳は

「フィンネ!」

中は本当にフィンネだった。だが、目に生気がない。どこを見ているのかわからない虚ろな目で、呼吸をしてはいるが、反応がない。

ぴしゃり。頬を叩いたが反応がない…

「フィンネの知り合いか…その子は今は意識がない」

アルフが苦しそうな声で言う。

「俺たちの魔法は誰か一人を中心に詠唱するため、その一人以外の意識を封じ込めて、機械的に詠唱させるんだ。魔法を中断した今、意識を取り戻すまで時間がかかる」

アルフは俺を見ながら言ってきた。それを今話してどうなるんだ?

「たのむ…フィンネを安全なところに連れて行ってくれ…俺の名はアルフ・ケルキオン…フィンネは妹なんだ…頼む」

言われなくてもフィンネは助ける…お兄さんだったのか。フィンネのためにもできれば一緒に助けたいとおもった。だが、

「俺はあのスライムにもう一度魔法をぶつける。なあに、あれだけ弱らせれば大丈夫さ」

本当に大丈夫と思っていれば、俺にフィンネを託さないだろう。だが、今はそれを指摘してもしょうがない。彼の最後の頼み…なぜか最後と思ってしまった。それを聞かないといけないような気がした。だから俺は

「ああ、任せてくれ。フィンネは必ず俺が助けて…幸せにする」

余計な一言も付け加えた。

「ふ…幸せか…曖昧な事をいう。早く行け、いつあの矢が降るかわからん」

俺はその言葉を最後まで聞く前に馬車を飛び出た。フィンネを抱えながらとはいえ、俺の身体能力なら大丈夫だ。一刻も早くスライムから離れなければ。

だが、そう思った瞬間、俺の体とフィンネの体に触手が突き刺さる。骨の矢だけではない。そのことを失念しており、スライムから目を離すべきではなかった。意識が遠くなる。遠くから【スルクライ】だと言う声が聞こえる。視界の端にはスライムの触手に蹂躙される姿が映る。ああ…やめてくれ…やめてくれ!

だが、俺の体からドクンドクンと流れる血が俺の体から力を奪っていく。




その様子を眺めているものがいた。それは大和を転生させた神だった。

「なんと…こんなことになるとか…転生者とはこのような運命になるのかもしれん。スサノ、君との約束は果たせないかもしれん」

神は勇者と呼ばれている人物の顔を思い浮かべる。

「彼には普通に生きてい欲しいためだけに、力もそんなに与えなかった。なのにこうなるとは…」

神の目に映っているのは、血で魔法陣を描き出している大和の姿だった。


体調が悪く、簡易更新です。明日投稿できるかわかりません。すいません

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