A5進化しました
うーん、僕は伸びして体を動かそうとしたんだけど、なんかきつい。
つうか、脱皮?脱皮始まってる?
アレーって思ってたら、なんか一瞬で脱皮終了。
しかも
:進化しました。アミメニシキヘビからアミメーンに進化しました。
進化?
謎の声が答えてくれる。
名前がついた事により進化対象になりました。
前世で読んだ本で魔物だかは名前がなくて名前を付けてもらうと進化して上級種になるってのを読んだことがある。ここがファンタジーな世界なら納得である。僕はアミという名前を付けてもらったことでどうも進化したらしい。しかも地球で脱皮するときは結構時間がかかったのに進化ともなると一瞬である。ずいぶん便利なんだな。ここが地球かどうかとか分からないけど、僕でもこんな簡単に脱皮できるってことはここは地球ではないどこかなのではないかと思ってしまう何かがあった。
ああ、なんかいい匂いがするなあ。僕は疲れて寝てたみたいなんだけど、いい匂いがして目を覚ました。
「お、起きたか。」
シュンがにっこり笑って僕に話しかける。
こっちに来いみたいなことを言っているので、近づいてみると、どうも近くで焚火みたいなことをしていたらしい。
「あれ?お前なんか違くね?」
「アミだよな?」
そうなんです。僕またまたちょっと大きくなったんですわ。
「なんか進化したらしくて、脱皮もしました。」
一応念話で伝える。一緒にいる仲間なんだから、状況の報告は大事である。
「アミメーンてのになったらしいです。」
「へえ、なんか凄いな。」
「シュンさんに名前を付けていただいたので進化対象になりましたって言われました。」
「言われました?」
謎の声がきこえた話も伝える。
どうやらシュンには謎の声は聞こえていないらしい。本人にしか聞こえないのか、人間には聞こえないのかだが、とにかくあの声は聞こえていなかったらしい。
「おまえ腹減ってね?これ、さっき倒して、ついでに食べれるか焼いてみたんだけど、俺は焼いた方がいいから焼いて食べたけど、お前生がいいか分からないし一応、半分生のままのも残しといたから、
食べな。」
ご丁寧に僕の分も焼いてあるのと生のと置いてある。
枝に刺して焼いたらしい肉片を、枝を抜いて渡してくれる。って僕の前の地面に置いただけなんだが。イケメンがやるとなんだかめちゃくちゃ丁寧にサーブされたように感じるのは何故だろう。とても餌とかそういうふうに感じないのは何故か。
取り敢えず、焼いたの食べてみて、生のも食べてみた。
っていうか、これって何だったんだろう。と疑問に思っていると、
「あ、これ、蛙なんだわ。こーんな大きい蛙。」と両手を広げて説明してくれた。
「毒とかあるみたいだったし、危ないとこかも知れないんだよな。神様が連れてきてくれたにしては物騒な場所みたいなんだ。」
「だから、うまくないかもしれないけど、腹減って倒れたら死んじまうから食べておいたほうがいいぜ。」
僕は蛇だからそんなに頻繁に食事はとらなくても大丈夫なんだが心配とかしてくれて嬉しいし、脱走してから食事はしてなかったから腹は減っている。それに進化とやらをしたせいか猛烈に腹が減ってきた。
蛙は、生もいけた。が、焼いた方が美味しく感じた。アミメニシキヘビのときは生一択だったような気がするが進化とやらのせいか、味覚やらなにやらいろいろ変わったのかもしれない。生は蛙の臭みが強いように感じたし、焼いたのは香ばしさが追加されたので食べやすくなっている気がする。この感じはアミメニシキヘビというより、前世の人間としての感覚や味覚に似てきているような気がした。
「これ、全部食べても?」
腹が減っていたのと意外においしかったのでいくらでも腹に入っていく。この調子だと全部完食してしまいそうになり、一応気を使って訊いてみた。
「いいよ、いいよ。どうせほっといても傷んで腐ったりしそうだし、残しとくと仲間が来て危ないかもしれないからむしろ食べてもらった方が助かる。」
なるほど。さすが人間だ。ちゃんと考えているなあ。というより、シュンって、こういう冒険みたいのに適性ありなんじゃ。
心強い。
一匹じゃなくて良かった。神様ありがとう。とか思っていると
:スキル 毒耐性1を取得しました。
と謎の声がした。
毒があったりするからとか言っていたが、毒がある個体を摂取したことによりスキルを獲得したらしい。
:スキル 毒攻撃1を取得しました。
毒蛙を食べたことにより、毒耐性と毒攻撃と2種類のスキルを取得した。元は毒なし蛇だったから最弱だったが、これで少しは蛇らしく強くなったのだろうか。
シュンの足を引っ張らないように、助けたりできるように僕頑張らなくてはと思うのだった。




