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推しと異世界召喚    作者: 安寿
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18/77

A3この人知ってる

『お前ここにいたのか』って失礼な物言いだな。ちょっとむっとしたけど、

そうか、僕ってば有名蛇だった。

連日テレビで報道されて、捜索隊が出てるちょっとした有名人、じゃなくて有名蛇。


ん?この人どっかで。


あ。僕の頭の中で漫画とかだったら付く電球のピカって光るやつがピッカリーンとなった。

僕が前世で結構好きだったヘブンズゲイトの筋肉担当、あ、じゃなくてラップ担当のシュンだ。

うわあ、こんなとこで会えるなんて。

そういえば、今朝テレビでWSでやってたな。昨日からドームで3daysライブだと。

なんでこんなとこにいるのかわからないけど。衣装テレビで見たのと一緒だ。

マントがかっこいいな。


「そっかあ、こんなとこにいたのか。そりゃ、見つかんないよなあ。捜索隊も大変だな。でも見つかって殺処分とかかもしれなかったから見つからなくてよかったな。」


なんか知らんけど、優しいのかこの人。僕のうなじとか、頭とかそっと撫でてくれるんだが、不思議と嫌ではなかった。むしろ心地良い。

セクハラ感ゼロだ。

そうか、蛇に性的なものを感じてない人間だからだ。飼い主や飼い主のネットのお友達のようなマニアの人たちは特別な種類の人たちだったのか。爬虫類好きで特に変質的な趣味の人たちだったから嫌だなと思ってただけで、僕、人間が嫌いってわけじゃなかったのか。今ではあまり覚えてないけど、ブリーダーとして蛇を増やして販売してたペットショップのオジサンのことも生まれたばかりの赤ちゃんだったのもあるけど、嫌じゃなかった。可愛がってくれたし、可愛がってくれたのは同じだけど、恋愛感情を持たれたのが嫌だったんだよなあ、飼い主はさ。


「俺さあ、シュンっていうんだ。よろしくな。」

自己紹介とかしてくれる。礼儀正しい人だ。

僕、僕名前とかないし、どしよ。

考えていると、


「名前とかあるの?」訊いてくれた。


「名前とかないです。僕。」念話で答える。


「アミメニシキヘビっつうんだっけ?蛇って呼ぶのもなんだし、アミちゃんでいいか。女の子だよね。」

そういえば、シュンって女の子には優しいんだっけ。この前見た番組でもめっちゃ機嫌悪かったのに女の子のゲストが来たら、京子ちゃん来てたのとか満面の笑顔だったし。はあ、雌で良かったあ。

雄だったら結構冷たくされたんだろうか。蛇だからあんまり関係ないかな。でもアミちゃんはちょっとかわいいかも。よし、オッケー。

「アミで大丈夫です。名前つけてくださってありがとうございます。」




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