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推しと異世界召喚    作者: 安寿
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S2お前ここにいたのか

生き物、生物。というのは、書いた字の通り生きているもののことである。

が、俺にはそいつが生きているかどうかはすぐには分からなかった。

けど、見覚えのある個体であるということはわかった。


テレビで連日報道され、ネットで話題のユーチューバーが身体を張って探している動画投稿されている、

アミメニシキヘビだ。


「なんだ。お前こんなとこにいたのか。それじゃ見つからないよなあ。」

思わず、声に出して言ってしまった。ここがどこか分からないが、ドームでもないし、なんか東京どころか日本かもわからないし、そもそも地球じゃないかもしれないし。つうかこの世かどうかも分からないんだよなあ。という中、連日テレビやネットで見ていた個体が目の前にいるのを見たら、なんかほっとして、思わず声に出てしまったのである。


「お前ってなんですか?僕のことを知っているんですか?」


「え?テレビで見たからさ。ってアミメニシキヘビじゃないの?話題の。脱走蛇じゃ。ないのかよ。」


って、へ?なんで俺蛇と話しちゃってるの?

は?


俺もびっくりしたが、


蛇もびっくりしている。


なんで話が通じるんだ?


念話ってやつかな。しかし蛇がいるとか地獄かよ。つうか地獄って人間だけ来れるんじゃないのか、って来たくもないけど。蛇は蛇のあの世がありそうな気がするけど違ったのか、そうか、見つからないなあと思ってたけど、死んでたのか、あの蛇。そうかあ。


「死んでもいないし、ここは地獄じゃないと思いますよ。僕何も悪いことしていませんし。むしろいい子ですからね。」


え?え?何言ってんのこいつ。つうか、僕?とか言ってるし?それに俺の考えてることに返答してるよな。これ。ううん。なんだこりゃ。

一瞬考えるのをやめたくなった。頭がおかしくなりそうだ。いや、おかしくなったからこんなことになってるのかもしれん。


「なんで、ここが地獄じゃないってわかるんだよ。」

気を取り直して訊いてみる。


「大いなる存在が、僕に悪かったねって移動させてあげるねって、ここに送ってくれたんですよ。」

ドヤ顔で言う蛇。蛇にドヤ顔があるか知らんがなんかドヤ顔っぽい顔と言い方だ。

大いなる存在ってなんだよ。

「何かはわかりません。」

神様みたいなものかな。こいつはその大いなる存在とやらと話してここにきて、今ここにいる。

俺は何の説明もなく、ここにいる。

これって、俺、ってこいつ以下の存在なのか?神様だか大いなる存在だかなんだかにとって。

はあ、なんか萎えるわ。


「死んでもいませんよ。多分。ですけど。」

「地獄でもないし、死んでもいないと思います。」


気を使ったのか、俺は蛇以下の存在なのか?凹むわあ。萎えるわあのところには触れず、的確な答えをしてくれる。こいつ、もしかして、気配りとかできるし、頭いいのかもしれない。

と俺は思った。それにこいつが死んでるからここに居るとしたら、死体がどこかで発見されてるはずだし、それが見つかっていないということは、


確かに


大いなる存在とやらにここに移動してもらったというこいつの話は信憑性があるな。

死んでいるならどこかにしたいがあるはずなんだから。

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