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第67話 下ごしらえ?

予約投稿です。


二週間も空いてしまった…(;´д`)

<第67話>


 やあ、オレの名前はANDREW!

 エアコンは基本除湿のほう、アンドリューです!


 除湿の方が電気代高いって聞いてたけど、方式によっては違うんだってな。

 オレも家帰ったら確かめてみた方がいいかな?


 しかし、エアコンってのは人を堕落させるよな。





「ほ、ホントにこの格好で出るわけ!?」

「何今さら言っちゃってんのかね、ソラは。ここまで来たら覚悟決めようぜ。女は度胸って言うだろ?」

「違うから!」


 狼狽えてる狼狽えてる。


 まあ、現代日本の女なんてのはドレス着る機会なんてそうそうねえからな。

 結婚式くらいか?

 こっちでは、平民じゃなければそれなりに機会はあるからな。


「大丈夫ですわ、ソラ様!」

「その通りです。会場の皆様の度肝を抜いて差し上げましょう!」

「だからそういうのはいいんだってばあああああ!!」


 着飾った夢魔(サキュバス)二人に両脇を固められ、引きずるようにして連れられていくソラ。


 美人なんだからもっと堂々としてりゃいいんだよ。

 美人は国の宝だっていうくらいだからな。


 そんなことをつらつらと考えながら、後ろをついて行くオレ。


「会場の皆様~!」

「本日皆様が舌鼓を打たれているこの美味なる料理の数々!」

「一体誰が作られたのか知りたくありませんか?」

「もちろん知りたいですよね!?」


 会場から巻き起こる「しーりたーい!!」の声。

 っていうか、夢魔(サキュバス)コンビ、ずいぶん盛り上げるな、オイ。

 ますますソラのハードル上がるじゃねえか。


「それでは皆様お立ち会い」

「こちらにおわす御方が、本日の料理長でございます!!」

「ちょ、ちょっと!!」


 ぐいっと引っ張り出され、つんのめるようにしてソラがステージに姿を現す。


「・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・・・・」


 一瞬にして静まりかえる会場。


「な、なんでそこで静まりかえるかな!?」

「・・・可憐だ」

「う、美しい」


 会場の連中の口から漏れるつぶやきの数々。

 早速ソラの美貌に参ってしまった奴らがいるようだな。


「こちらが私たち調理班のリーダー、ソラ様です!」


 うおおおおおっと変なテンションで盛り上がる会場の男ども。

 酒入ってるしな。仕方ねえか。


「ソラさん」

「ソーラーちゃーん!!」

「ワシの息子の嫁にならんか!?」

「ぜひうちの城の料理長に!」


 どっと連中が詰めかけんとした時。


『下がりなさい、無礼者!』


 ソラの耳飾りから水の精霊がふわりと浮かび出ると魔法障壁をソラの周囲に張り巡らせる。

 オレの出番が無くなったじゃねえか。


『私の主には不埒な真似はさせないと知りなさい!』


 ずいぶん偉そうだな、水の精霊め。


「せ、精霊・・・?」

「精霊使いなのか?」

「まさか、あの美貌。エルフか!?」

「いや、耳とがってないし、人間じゃろう」

「しかしあの胸のなさはエルフ並み」


 精霊を使役する人間は珍しいからなあ。

 しかも人型になれるくらいには力のある精霊だしな。


「私は人間よ! それと胸が無くて悪かったわね!」

『主様、お怒りをお鎮め下さいませ!』


 水の精霊がオタオタしている。

 胸のことは禁句だぞ、爺さんたちよ。


「人の身で力ある精霊を従えるか、娘よ」

「そしてこの料理の腕」

「やはり我が伯爵家の嫁に」

「いや、ここはこの辺境伯の」


 またぞろ会場が騒がしくなりそうなところで夢魔(サキュバス)コンビのトークが。


「はいはーい、おさわり厳禁ですよー」

「ソラ様は、今のところどこにも嫁に行く予定はありませんので悪しからず」

「もちろんいずれはどなたかと結ばれて幸せな結婚生活を送る予定です」

「なっ、う、あ・・・」


 なぜそこで真っ赤になるか、ソラよ。

 まだどこにもアテなんてないだろ。


「そういうことだ、爺さんたち。第一、どこか一つ所に留めておくのは勿体ないだろ」

「なんじゃと」

「この見たことも聞いたこともない料理の数々、自分とこでも作らせてみたくねえか?」

「そりゃあ作らせたいわい」

「じゃから招こうとしておるのではないか」


 オレの問いかけに不思議そうな顔をする爺さんたち。


「どっかに行っちまったらそこでしか食えないだろうが」

「じゃあ、どうするんじゃ?」

「酒入って頭回ってないんじゃねえのか。育てるんだよ、料理人を」

「・・・なるほど」

「ソラ殿の弟子を育成すると、そういいたいんじゃな、アンドリュー」

「やっと察したかよ。そういうことだよ。今すぐには無理だが、オレはソラに料理学校を開かせようと思ってるんだよ」

「なるほどな・・・。その時には声をかけろ。いくらでも出資してやるわ」


 某公爵家の爺さんがそういうと、他の貴族連中も我も我もと言いだし始める。

 これで資金の心配はいらねえな。


「そん時が来たらな。だから今は我慢しとけ。少なくとも年内には手を付けるだろうから、それまでに弟子候補をしかり見繕っておけよ」

「任せておけい」

「美味いもんのためじゃからな!」


 盛り上がってきたね。


「ちょ、トラ。私を差し置いて話し進めないでよね!」

「いいじゃねえか。ソラだって悪い気はしないだろ?」

「それはそうかもしれないけどさ。話が急展開過ぎてついてけないのよ!」

「ま、後でちゃんと整理して説明するからよ。今は我慢しとけ」


 下ごしらえはばっちりだ。

 こっちの世界でソラが近代料理の始祖と呼ばれる日も近いな!



 後は仕上げをご覧じろってか。


お読みいただきありがとうございます。


よければ評価やランキングのリンクなどお願いします(´・ω・`)

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