表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
十国伝  作者: 魔神
燕国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

81/85

第八十一話 「二本の剣」

燕国軍を誘き寄せる為か、それとも暗殺者一族"九燕"を誘き出す為なのか……。いきなり前衛の五千全てで駆け出し、一直線に燕国城に突撃をかける公孫翔達。


「えっ!?いきなり五千で突撃!!……僕、そんな話聞いてないよっ!?」

「アハハハハハハハハ……。流石、公孫翔さんだね。……面白い!」


予想外の行動を取る公孫翔の部隊に驚く優駿。……たがそれとは対極に、司馬晋は楽しそうに笑っていた。


燕国軍には"九燕"と言う暗殺者の他にも、当然ながら軍を率いる三人の将軍が存在していた。その三将の内の一人が三万の軍を率い、公孫翔の居る五千の部隊へ突撃を始める。


そして残りの二将は六万の軍を率い、優駿達の居る四万の軍を標的と定めて進軍を開始した。


「こっちに来るよ、晋!」

「全く問題無いよ、優駿。だいたい予想通りの展開だし、後は作戦通りに進めるだけだよ。」


「……そうだね、晋。作戦通り、軍を後方に下げよう。」

司馬晋の言葉に優駿は落ち着きを取り戻し、公孫翔と立てた作戦通りに四万の軍を後方に下がらせた。


優駿達の後方、南側には険しい山々が(そび)え立っている。その山々の前には迷宮の様な深い森が(おお)い繁っており、身を隠すには打って付けの場所であった。


優駿達の目的は、目の前に居る六万の軍を倒す事ではない。公孫翔率いる前衛の五千の部隊が暗殺者一族"九燕"を倒す迄の間、九万の軍を足止めする事である。

……九万の軍の内、六万を深い森の中へと誘い込む事が出来れば、足止めとしては十分な程上出来であった。


「ここで六万の軍を足止めするよ!皆、頑張って!!」

「オオオオオオオ!!」


しかし無駄に攻める必要が無く防衛が目的の燕国軍が、わざわざ戦いにくい深い森の中に入ってくるかは半分以上賭けであった。

……もし燕国軍に一人でも優秀な軍師が居るのであれば、こんな見え透いた手には引っ掛かりはしなかっただろう。


──ドドドドドドドド!!

しかし燕国軍六万は優駿達四万の軍を追いかけ、深い森の中へと足を踏み入れてきたのである。


「やっぱり相手の軍には、まともな軍師は一人も居ない様だね。……本当にがっかりだよ。」

「何とか勝てそうだね。行くよ、晋。」


優駿達四万は作戦通り燕国軍の大半を、この深い森の中へと誘い込む事に成功した。……優駿達四万と燕国軍六万の戦いが、今開始する。



──ザシュ!ザシュウ!!

五千対三万と、かなり戦力差が見られる状態で始まった前衛五千の戦いだが……。公孫翔含む幹部四人はそれぞれの隊を率い、三万の燕国軍を圧倒していた。


公孫翔、黄牙、刹那、士龍……。その中でも黄牙率いる部隊の活躍が凄まじく、三万の軍を率いる将軍の元に迫る勢いであった。


「シッ!!」

鬼神の如く、次々に敵兵を斬り裂く黄牙。最早、並大抵の軍で止める事の出来る黄牙では無い。


「翔、そろそろ奴等が動く。黄牙を呼び戻せ。」

"九燕"の気配を察知し、今まで静観を決め込んでいた劉士元が剣に手を掛け、辺りを警戒しつつ公孫翔に話し掛ける。


「ぐぬっ……。奴等、予想以上に戦い慣れてやがる。蛇国と"剣竜"を打ち破ったと言うのは、どうやら本当らしいな……。お前達、すぐに"九燕"を呼べ!翔国軍(やつら)を倒すには"九燕"の力を借りるしか無い!!」


燕国将の命により、動き出す九人の暗殺剣士"九燕"。

"剣竜"と同等……。いや、それ以上の強さと恐ろしい殺気を放つ九人の暗殺者の登場に、この戦いが決して一筋縄では行かない事を悟る公孫翔であった。


暗殺者一族"九燕"の放つ恐ろしい殺気を感じながらも、落ち着き冷静に部下達に指示を出す公孫翔。


「刹那、士龍!お前達二人は、そのまま進軍を続けろ!黄牙、士元……。"九燕"を任せても良いか?」


「おおよ、俺に任せとけ!楽勝だぜ!!」

「"九燕"か……。どうやら、久々に楽しむ事が出来そうだな。」


意気揚々と恐れもせず、鬼神の如く敵陣に斬り込む黄牙。……そしてまるで戦いを楽しむかの様に戦場を舞う、大陸最強の暗殺者一族"剣竜"劉士元。


頼もしい二人の剣達に安堵(あんど)し、公孫翔の表情からは笑みが(こぼ)れていた。


「さてと……。優駿達(あちら)も上手くやっているかな?」


……だがこの時、公孫翔は知る(よし)もなかった。



「どうしよう、このままじゃ晋が……。」

罠に嵌められ、窮地に立たされる優駿。司馬晋は殿(しんがり)を務め、何とか優駿だけを戦場から脱出させていた。

司馬晋を助ける為、必死に張翼将軍の元へ馬を走らせる優駿。


「優駿と司馬晋の二人なら、大丈夫な筈だ……。きっと今頃、上手くやっているだろう。」


そう信じる公孫翔を余所(よそ)に……。優駿は絶望に駆られながら助けを求め、必死に馬を走らせていた。

武将紹介

優駿(ゆうしゅん)

武力 47

知力 87

主人公 オーラがあまり無い。


一応これでも主人公。

亡き国、優国の王子。

生き別れの妹を探している。

祖国の復讐の為、蛇国と戦う決意をすが。諦めて物乞いや盗みを働いている。

頭は悪く無いのだが、使い方を知らない。

こんな治安の悪い、しかも圧政に苦しむ翔国に来た事を少し後悔している。


刹那(せつな)

武力 89

知力 54

髪型 95 かなり気合い入れてる。


村の自警団の一員。

剣の腕は相当な物で、盗賊百人を平気で蹴散らす実力を持つ。この大陸でも屈指の実力を誇ると言えるだろう……。

でも頭の方は、お察し。

綺麗な長髪の黒髪が特徴。毎朝一体何時間掛けているんだ?って位に気合いが入っている。


公孫翔(こうそんしょう)

武力 92

知力 99

髪型 98 美容院通ってるの!?


(おぼろ)の団の若きリーダー。義賊。これでもかって程、髪型に気合いを入れている。え?毎日、美容院通ってる?ってレベルに気合いが入っている。後、仲の良い妹が一人居る。


黄牙(こうが)

武力 96

知力 77

自称 最強剣士。


公孫翔の相棒。非常に腕の立つ剣士。最強を自負しているのだが、実際は……。


劉士元(りゅうしげん)

武力 97

知力 67

暗殺 最強の一族


大陸最強の暗殺者一族、"剣竜(けんりゅう)"。


張翼(ちょうよく)

武力 94

知力 87

自分 大好き


翔国、臥龍配下の部隊長。その実力から、将来を有望視される人物。野心家で、自信過剰な所がある。


士龍(しりゅう)

武力 88

知力 67

努力 家


志願兵の一人。刹那にその実力が認められ、一隊を任せられる。槍の使い手で、実力はそこそこ。割と勘が冴える所もある。


司馬晋(しばしん)

武力 91

知力 93

糸目 開眼しないタイプの糸目。


掴み所の無い、何考えて居るのか良く分からない糸目。……その糸目が、開眼する事は無い。


周衛(しゅうえい)

武力 92

知力 78

忠誠 100


今は亡き優国、最強の将。九年の時を()て再び優駿と再会を果たす。猫より犬派。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
あっ、十国伝更新見落としてました!! 上手いこと撃破できそうだったのに…優駿軍がハメられた??司馬晋大丈夫なのかな〜??
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ