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十国伝  作者: 魔神
蛇国編

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75/80

第七十五話 「天下最強の武」

「たった六人だけで、大丈夫なのかな?待ち伏せとかされてると大変な事になるよ……。」

「…………。」


蛇国城に突入したのは公孫翔、劉士元、黄牙、張翼、刹那、士龍の計六人。

その六人を心配し、司馬晋に話し掛ける優駿だが……。司馬晋は何かを警戒し、深く考え込んでいる様子であった。


「……どうしたの?晋。」

そう尋ねる優駿の問いに、司馬晋は少し考えてから話し始める。


「"客"って言うのは"剣竜"の事だろうね……。恐らく"剣竜"達が反乱を起こして、蛇国を乗っ取ろうとしたんじゃないかな?」

「えっ!?」


「そう考えると、全ての辻褄(つじつま)が合うんだけど……。」

その言葉に驚く優駿。……しかし司馬晋は、まだ()に落ちない様子で蛇国城を見つめながら何やら考えていた。


「居るね()()、とんでもない化け物が……。」

「化け物!?……だっ、大丈夫だよね?晋。」


「黄牙さんも居るし、何とかなるでしょ。……と言う訳で軍は任せたよ、優駿。」

そう言って、勝手に一人で蛇国城内へと入って行く司馬晋。


「……え?ちょ、ちょっと晋。勝手に持ち場を離れちゃ駄目だよ。」


──ダダダダダダダダッ!!

蛇国城の中を走り抜ける六人は、その二人の化け物の存在に気が付いていた。

……そして司馬晋同様、劉士元と黄牙の二人が居る為、その化け物二人に勝てると踏んでいた。


「数は二十五人って所か……。」

走りながらも、刹那は近付いてくる敵の気配に気が付く。


「頼めるか?士元。」

「任せておけ、奴等(やつら)は元より俺の客だ。」


──ガキィン!!

突如、暗闇から"剣竜"の刃が襲いかかる。

「……ぐっ。」

何とか一撃を防ぐ刹那だが───。


──ザシュ。

既に劉士元は、その二人の"剣竜"を斬り裂いていた。


「ここは俺に任せて、お前達は先に行け。」

更に暗闇から襲いかかる、二十人の"剣竜"。


──ザシュ!!

だが、その大陸最強の暗殺者を恐ろしい速度で斬り裂いて行く劉士元。



──!?

「士元、貴様ァー!!」

──ガキィン!!

「……飛燕か。」

そこには"剣竜"総帥、劉飛燕の姿があった。


「フッ……。あのまま逃げていれば良かった物を……。」

凄まじい殺気を放ちながら、二刀を構える劉士元。


「士元!貴様だけは、生かしてはおけぬ!」

劉飛燕も又、恐ろしい殺気を放ち。目にも止まらぬ高速の斬撃を繰り出した。


──ドガガガガガガガガガッ!!


劉士元が欠け、一路王の間へと走る五人。王の間へと近付くに()れ、その異様な殺気が更に増しているのを五人は感じていた。


「この先に、一体何が居やがるってんだ……。」

圧に耐えきれず、思わず声を漏らす刹那。


この先に待ち構える化け物の放つ異様な殺気は、先程現れた"剣竜"筆頭剣士……。劉飛燕の物とは比べ物にならない程、桁違いな殺気を放っていた。


「気を抜くんじゃねぇぞ、お前ら……。」

武器を構え、五人は化け物の待つ王の間へと突き進む。


「さっさと吐いた方が、身の為だと思うんだがな……。」

五人が王の間へ入ると、そこには三人の人影があった。


一人は将軍。先程から感じていた恐ろしい殺気は間違いなく、この男から発せられていた物だろう。

もう一人は、軍師だろうか?……最後の一人は、どうやら蛇国の国王の様に思われた。


「ひぃぃ。た、助け……。」

必死で助けを求める蛇国王。


「……これは一体、どういう状況だ?」

この状況を司馬晋同様に、公孫翔は"剣竜"の反乱だと見ていたのだが……。この大男を見た瞬間、それは間違いだったと理解した。


「あ?何だ、お前らは?蛇国の者じゃ無さそうだが……。」

その大男は蛇国王の襟首を掴み上げ、宙にぶら下げながら刹那達を見下ろしていた。


「動くなよ、お前ら。こいつはヤベェ……。」

五人の先頭に立ち、剣を構える黄牙だが……。その体は酷く震えていた。


あの"天覇十傑"の二将に───。臥龍と厳狼の二大将軍にすら一切恐れず、勇敢に立ち向かっていった黄牙が……。そして"天覇十傑"の一人、厳狼将軍をも撃ち破った筈の黄牙が───。

その大男の前に恐れを成し、恐怖に体を震わせていた。


……いや、黄牙だけではない。刹那、公孫翔、張翼、士龍……。その場に居た五人全員が大男の恐ろしい殺気と強さを感じ取り、一歩も動く事が出来ないでいた。


「……てめぇら、何者だ?」

震えながらも問い掛ける刹那。


「俺か……。俺達は、帝国の者だ。」


──!?

……帝?

つまり、この男が───。


王禅(おうぜん)か?」

五人は一瞬で理解した。この者が"天覇十傑"最強の一将、王禅将軍なのだと……。そして大男は蛇国王を放り投げながら、五人の問いに答える。


「そうだ!俺が王禅(おうぜん)よ!!」


──ザシュ!!

王禅(おうぜん)は通常の矛の三倍はある巨大な矛で、蛇国王の体を斬り裂いた。


"天覇十傑"最強の一角"三英傑"が一人、帝国最強の将王禅(おうぜん)

この大陸で───。いや全世界で武の極みに立ち、武の頂点に君臨する最強の将軍である。



「アハハハハハ……。面白くなってきたね。やっぱり、こうでなくちゃ。」

誰も居ない廊下で一人、不敵に笑う司馬晋。司馬晋は、この状況を楽しそうにニヤリと笑っていた。

武将紹介

優駿(ゆうしゅん)

武力 47

知力 87

主人公 オーラがあまり無い。


一応これでも主人公。

亡き国、優国の王子。

生き別れの妹を探している。

祖国の復讐の為、蛇国と戦う決意をすが。諦めて物乞いや盗みを働いている。

頭は悪く無いのだが、使い方を知らない。

こんな治安の悪い、しかも圧政に苦しむ翔国に来た事を少し後悔している。


刹那(せつな)

武力 89

知力 54

髪型 95 かなり気合い入れてる。


村の自警団の一員。

剣の腕は相当な物で、盗賊百人を平気で蹴散らす実力を持つ。この大陸でも屈指の実力を誇ると言えるだろう……。

でも頭の方は、お察し。

綺麗な長髪の黒髪が特徴。毎朝一体何時間掛けているんだ?って位に気合いが入っている。


公孫翔(こうそんしょう)

武力 92

知力 99

髪型 98 美容院通ってるの!?


(おぼろ)の団の若きリーダー。義賊。これでもかって程、髪型に気合いを入れている。え?毎日、美容院通ってる?ってレベルに気合いが入っている。後、仲の良い妹が一人居る。


黄牙(こうが)

武力 96

知力 77

自称 最強剣士。


公孫翔の相棒。非常に腕の立つ剣士。最強を自負しているのだが、実際は……。


劉士元(りゅうしげん)

武力 97

知力 67

暗殺 最強の一族


大陸最強の暗殺者一族、"剣竜(けんりゅう)"。


張翼(ちょうよく)

武力 94

知力 87

自分 大好き


翔国、臥龍配下の部隊長。その実力から、将来を有望視される人物。野心家で、自信過剰な所がある。


士龍(しりゅう)

武力 88

知力 67

努力 家


志願兵の一人。刹那にその実力が認められ、一隊を任せられる。槍の使い手で、実力はそこそこ。割と勘が冴える所もある。


司馬晋(しばしん)

武力 91

知力 93

糸目 開眼しないタイプの糸目。


掴み所の無い、何考えて居るのか良く分からない糸目。……その糸目が、開眼する事は無い。


蓋亞(がいあ)

武力 92

知力 64

蛇国 三連星


蛇国三連星の一人。三人揃えば必殺技、乱気流攻撃が可能。蛇国で一、二を争う猛将である。


雄流手我(おるてが)

武力 90

知力 46

蛇国 三連星


蛇国三連星の一人。三人揃えば必殺技、乱気流攻撃が可能。趣味は犬のエサやり。


松朱(まつしゅ)

武力 88

知力 72

蛇国 三連星


蛇国三連星の一人。三人揃えば必殺技、乱気流攻撃が可能。焼き芋大好き。


周衛(しゅうえい)

武力 92

知力 78

忠誠 100


今は亡き優国、最強の将。九年の時を()て再び優駿と再会を果たす。猫より犬派。


阿鈍(あどん)

武力 91

知力 32

漢気 90


蛇国が誇る猛将の一人。沙武遜とは相棒である。曲がった事が大嫌い、いつも正々堂々戦う武将である。だが頭が悪い為、良く分かってはいない。


沙武遜(さむそん)

武力 93

知力 27

漢気 95


蛇国軍、最強の将。阿鈍とは相棒の仲である。卑怯な事が大嫌いな愚直な男だが。かなり頭が悪く、良く分かってはいないらしい。


劉飛燕(りゅうひえん)

武力 95

知力 74

剣竜 筆頭


"剣竜"の里、総帥。"剣竜"筆頭剣士であり、最強の"剣竜"。負けて以来、劉士元をライバル視している。好物は煎餅(せんべい)


王禅(おうぜん)

武力 100

知力 75

十傑 最強の武


"天覇十傑"最強の"三英傑"の一人。"帝"国最強──。いや大陸最強の武を持つ男。王禅配下の"帝"国五将軍は"天覇十傑"にも引けを取らない実力者揃いである。更に、その内の一人は"天覇十傑"に名を連ねる猛将である。

姉と妹が()り、とても大事にしている。

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― 新着の感想 ―
ついに出た!最強の武! なんかでも司馬晋は楽しんでるような??
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