第百八話 「招待状」
「テメェ……。ブッ殺されてぇのか、もう一回言ってみやがれ!!」
「ひいぃぃぃぃぃぃ……。私は只、狼王様より預かった伝言を伝えにきただけです。」
激怒した黄牙は狼国の使者の胸ぐらを掴み、壁へ叩き付けた。……いや、その伝言の内容に黄牙が怒りを覚えるのは当然の事なのだろう。
しかしその場に居る皆が怒りを覚えつつも、やはり困惑の表情が隠せなかった。……尚、狼王からの伝言は以下の通りである。
『公孫翔の身柄は預かった。返して欲しくば"剣竜"劉士元、一人で来られたし。もし三日以内に現れない時は、公孫翔の命は無いと思え。狼国国王、司馬晋。』
「チッ!あいつ、一体どういうつもりだ!!」
──ドガッ!!
怒りで壁を殴り付ける黄牙。
「えっ……。晋が狼国王?……これは一体、どういう事なの?」
友であり、共に何度も死線を潜り抜けた仲間である筈の司馬晋が、何故この様な事をしでかしたのか……。それが優駿には、全く理解出来なかった。
そしてもう一つ、司馬晋が狼国国王である事。
「あいつ狼国の王だったのか?……ならなんで、そんな奴が今まで俺達の戦いに参加してたんだ?」
流石に刹那も、今回の騒動には困惑している様子である。……そして一国の王である筈の晋が、何故他国の戦いに身を投じていたのかと疑問が過っていた。
「…………。」
しかし刹那の言葉に違和感を覚え、頭に疑問が浮かぶ優駿。……そう、司馬晋が王になったのは、ここ最近の事ではないかと優駿は考えていた。
もし仮に司馬晋が最初から狼国の王であるならば、狼国があそこまで弱い筈が無いのである。
狼国は弱国故に、隣国である燕国からの侵攻に怯えていたのだ。そして燕国から守って貰う見返りに、三国連合軍に大金を貢いでいたのである。
司馬晋が王であったのならば、狼国は三国連合軍と肩を並べる強国になっていた事だろう。……わざわざ大金を払ってまで燕国から守って貰う必要など、何一つ有りはしないのだから。
「行くぜ、テメェら……。」
剣を手に、激しい怒りを露にする黄牙。一番の友であり、そして兄弟の様に育った黄牙は、親友を連れ去った司馬晋への怒りを抑える事が出来なかった。
急いで軍の準備を整える優駿。そして二万の軍を率い、優駿達は公孫翔を救出する為に、司馬晋が待つ狼国城へと向かっていった。
「晋、どうしてこんな事を……。」
友である司馬晋の裏切り……。そして翔国軍の中心人物であり、頼みの綱である公孫翔の不在。
様々な不安が頭を過る中───。司馬晋に会う為に、優駿達は狼国領へと足を進めていった。
武将紹介
『翔国』
「優駿」
武力 47
知力 87
主人公 オーラがあまり無い。
一応これでも主人公。
亡き国、優国の王子。
生き別れの妹を探している。
祖国の復讐の為、蛇国と戦う決意をすが。諦めて物乞いや盗みを働いている。
頭は悪く無いのだが、使い方を知らない。
こんな治安の悪い、しかも圧政に苦しむ翔国に来た事を少し後悔している。
「刹那」
武力 89
知力 54
髪型 95 かなり気合い入れてる。
村の自警団の一員。
剣の腕は相当な物で、盗賊百人を平気で蹴散らす実力を持つ。この大陸でも屈指の実力を誇ると言えるだろう……。
でも頭の方は、お察し。
綺麗な長髪の黒髪が特徴。毎朝一体何時間掛けているんだ?って位に気合いが入っている。
「公孫翔」
武力 92
知力 99
髪型 98 美容院通ってるの!?
朧の団の若きリーダー。義賊。これでもかって程、髪型に気合いを入れている。え?毎日、美容院通ってる?ってレベルに気合いが入っている。後、仲の良い妹が一人居る。
「黄牙」
武力 96
知力 77
自称 最強剣士。
公孫翔の相棒。非常に腕の立つ剣士。最強を自負しているのだが、実際は……。
「劉士元」
武力 97
知力 67
暗殺 最強の一族
大陸最強の暗殺者一族、"剣竜"。
「張翼」
武力 94
知力 87
自分 大好き
翔国、臥龍配下の部隊長。その実力から、将来を有望視される人物。野心家で、自信過剰な所がある。
「士龍」
武力 88
知力 67
努力 家
志願兵の一人。刹那にその実力が認められ、一隊を任せられる。槍の使い手で、実力はそこそこ。割と勘が冴える所もある。
「周衛」
武力 92
知力 78
忠誠 100
今は亡き優国、最強の将。九年の時を経て再び優駿と再会を果たす。猫より犬派。
『宗国』
「徐栄」
武力 パナイ
知力 ヤバい
連合 軍総大将
"天覇十傑"に名を連ね、"三英傑"に匹敵する実力を持つと言われている。宗、龍、恭、三国連合軍では、龍大聖を押し退けて総大将を務める程の大将軍である。
割りと若く、まだ二十代。……かなりの甘党。
「陸閃」
武力 化け物らしい
知力 普通
連合 軍の切り札
宗国の将軍。"天覇十傑"ではないものの最強の将、王禅を討つ切り札と呼ばれる少年。年は十六才。まだ若いが武の才は本物で、天賦の才を持つ。
『恭国』
「朱真」
武力 97
知力 90
騎馬 隊が強くて有名
恭国筆頭将軍。朱真将軍率いる騎兵団は大陸最強と名高く、よく帝国王禅将軍の騎馬隊とどちらが強いのかと噂される程である。
"天覇十傑"の一人で、常に冷静な猛将である。常に近寄りがたい雰囲気を醸し出しているが、部下の面倒見は良い。年齢は、割りと若い。
「鄭羽」
武力 99
知力 74
性格 寡黙
"天覇十傑"の一人。恭国一の猛将で、王禅と互角に渡り合う程の実力を持つ将軍である。性格は物静かで寡黙。
「夏侯炎」
武力 98
知力 67
極力 戦いたくない
"天覇十傑"の一人。戦より、女と金と酒と博打が好き。人間味臭い性格である。しかし性格は良い為、友人も多く、部下からはかなり慕われている。
『龍国』
「諸葛麟」
武力 非力
知力 割りと高い
祖父 が最強
龍国丞相を務めている。
"三英傑"の一人、龍大聖の孫娘。ちなみに祖父は相国。
祖父である龍大聖程では無いが、かなり知略に長けている。どちらかと言うとほのぼの思考で、戦争はあまり好きなタイプでは無い。
餡蜜大好き。甘露大好き。食べるの大好き。でも太るのがちょっぴり怖い、お年頃……。
「諸葛龍」
武力 秘密
知力 100
超絶 カッコいいお爺ちゃん
龍大聖と呼ばれる龍国の英雄。祖国を救った英雄であり、大陸一の天才軍師と言われている。三国連合軍の副将を務め、二十万を超える大軍勢の指揮を一手に担っている。
『狼国』
「司馬晋」
武力 95
知力 97
糸目 開眼しないタイプの糸目。
掴み所の無い、何考えて居るのか良く分からない糸目。……その糸目が、開眼する事は無い。
「楽勝」
武力 93
知力 89
相当 ヤバい奴
狼国の副隊長。司馬晋の配下である。元盗賊の頭で、残忍な性格をしている。司馬晋に実力を認められ、配下になった経緯がある。




